大学研究のための資料庫

高等教育・学術政策関係の資料の格納先

教員等待遇改善研究調査会「大学及び高等専門学校教員等の待遇改善に関する報告」 - 1975年7月7日

出典:教員等待遇改善研究調査会「大学及び高等専門学校教員等の待遇改善に関する報告」(昭和50年7月7日)。東北大学史料館所蔵 高柳洋吉寄贈資料「自昭和四十三年四月至昭和五十三年三月 教官待遇改善懇談会No.1」所収(部局管理ID:takayanagiyo-04-0006-00311、レコードID:12050060000698)。「長い1960年代」デジタルアーカイブ https://touda.tohoku.ac.jp/collection/database/archives/12050060000698

 

大学及び高等専門学校教員等の待遇改善に関する報告

昭和50年7月7日

文部大臣

 永 井 道 雄 殿

教員等待遇改善研究調査会

座長 三 輪 知 雄

大学及び高等専門学校教員等の待遇改善に関する報告

本調査会は、先に初等中等教員の給与改善について、昭和49年2月26日「教員等待遇改善に関する中間報告」、本年3月6日「教員の待遇改善に関する報告」を提出し、これら教員については相当の改善が行われたところである。

その間、大学、高等専門学校教員の処遇についても、その高度の専門性に見合うものにするため、抜本的改善を必要と認め、鋭意検討してきたが、とりあえず今日までの審議の結果をとりまとめ、逐次その実現を図られるよう次のとおり報告する。

記

我が国の学術研究水準の維持向上及び次代の人材養成に果す大学(共同利用機関を含む)、高等専門学校の社会的使命は極めて重要である。この要請にこたえる教育、研究の振興、充実は、何にもまして教員の資質と意欲に負っていることは論をまたないところである。

このため、優秀な人材を招致するとともに、教員がその能力を十分発揮しうるように、その能力と責任に応じた処遇が行われるよう配意しなければならない。

1 基本的給与について

大学、高等専門学校教員の処遇については、その高度の専門性にかんがみ、これと対比される他の職種(研究職、医師及び任用方法、身分制度が異なるが裁判官)、民間企業等の研究者との権衡並びに諸外国における大学教員、研究者の当該国内における給与バランス上の取扱いを十分考慮し、次の措置をとる必要がある。

なお、教員の業績評価制度の改善についても別途検討することが望ましい。

(1) 大学教員の給与

(ア) 学長給与については、指定職俸給表適用の下限を引き上げるとともに、その職責が重要な副学長及び部局長(厚生補導に関する部の長を含む。)並びに特に教育、研究の功績顕著な教授に対する指定職俸給表の適用を拡大すること。

(イ) 教育、研究にあたる教授、助教授等の給与については、優秀な人材の確保を図るため、これにふさわしいものになるよう、初任給及び最高給について改善すること。

(ウ) 講師及び助手のうち一定の能力、経験を有し、助教授又は講師相当の職務に従事し、これに相当する業績を上げている者については、その職務の分類、制度の整備とあいまって、その処遇を改善すること。

(2) 高等専門学校教員の給与

校長については、指定職俸給表を適用するとともに、教員については、その教育、研究の実態を考慮し、大学に準じそれにふさわしい処遇が与えられるようにすること。

(3) 教育、研究補助職員の給与

教務職員、技術職員、図書館職員等の教育、研究補助職員の職務が大学、高等専門学校における教育、研究の基盤を支える極めて重要なものであり、かつ、特別な知識及び技術を必要とするものであることにかんがみ、その職務内容の整理、任用方法の整備等とあいまって、これら職員の待遇改善について配慮すること。

2 附加的給与について

一般職員に比し特殊な職務に従事する者又は責任が加重される者については、次の諸点について改善する必要がある。

(1) 医歯系教員については、初任給調整手当の引上げにより相当の改善をみたところであるが、その採用が特に困難な職務に従事する者を中心に医師との均衡を考慮し、更にその改善に努めること。

(2) 一般教員に比し、職務と責任が加重される職務に従事する教育研究施設長、主事等については、管理職手当の適用の拡大及びその増額に配慮すること。

(3) 学内の管理運営について極めて重要な責任を負っている評議員、学科の長、全学的な学生委員等については、職務内容に応じた適切な処遇を検討すること。

(4) 高等専門学校の教員が課外活動等の指導に従事し、その負担が著しく加重される場合は、特殊勤務手当の支給を考慮すること。

3 その他

(1) 外国の大学、研究機関、公私立大学等から特に優れた研究者を招致する場合は、十分な処遇が受けられるよう配慮すること。

また、教育、研究上の功績顕著な者を優遇するため、1の(1)の(ア)のほか特別の措置について更に検討すること。

なお、併せて特別の褒賞制度、研究費について検討すること。

(2) 契約任用制(仮称)による教員及び客員部門の教員の処遇については、今後制度の整備とあいまって引き続き検討すること。

(3) 非常勤講師の給与については、今後優秀な人材を広く学外に求める必要が増大することにかんがみ、特別な者については、それにふさわしい給与が支給できることとすること。

(4) 教員以外の職員についても、その職責に照らし、必要な待遇の改善を図ること。

4 教員の待遇改善の一環として教育、研究条件の改善を図るため、研修休暇制度の創設並びに研究費及び研究旅費の増額を併せて検討すること。

5 私立学校教員の給与の改善に資するよう、これまでの措置に引き続き配慮すること。 

大学設置審議会大学設置計画分科会「昭和61年度以降の高等教育の計画的整備について(報告)」 - 1984年6月6日

出典:大学設置審議会大学設置計画分科会「昭和61年度以降の高等教育の計画的整備について―報告―」(昭和59年6月6日)『大学資料』第92号、pp.1–47(国立国会図書館デジタルコレクション https://dl.ndl.go.jp/pid/7884277)

 

昭和61年度以降の高等教育の計画的整備について―報告―

昭和59年6月6日

大学設置審議会大学設置計画分科会

第1編 昭和61年度以降の高等教育の計画的整備について(報告要旨)

I まえがき

昭和61年度以降の高等教育の計画的整備の在り方について、このたび、先に発表した高等教育計画専門委員会の中間報告に対する各方面の意見をも参考として、以下に述べるように、その結果を取りまとめたので、報告する。

この計画に示した内容については、計画期間中、諸般の情勢の変化に留意しつつ、適時、適切な補正を加えていく必要がある。

II 報告策定の視点

この報告は、次のような視点に立って、今後の我が国の高等教育の計画的な整備の方向と内容を示そうとするものである。

その視点の第一は、今後の我が国の高等教育の内容の整備にかかわるものである。

その視点の第二は、今後の我が国の高等教育機関の量的整備にかかわるものである。

III 計画期間

この報告は、昭和75年度までの15年間の展望に立ち、当面、昭和61年度から67年度までの7年間についての高等教育の計画的な整備の方向と内容を示すものである。

IV 長期的な視点に立った今後の高等教育の整備の基本的な在り方

1 高等教育の在り方

我が国の高等教育の現状を顧み、今後の我が国の高等教育の改善の方向を展望するとき、特に次のような視点に立って整備を図っていく必要があると考えられる。

第一は、「開かれた高等教育機関」の視点である。

第二は、「高等教育の国際化」の視点である。

第三は、「特色ある高等教育機関」の視点である。

2 高等教育の量的整備の在り方

(1) 大学、短期大学への根強い進学意欲等を勘案すると、18歳人口がピークに達する昭和67年度においても現状程度の進学率を維持することができる程度の収容規模を確保する必要があると考えられる。

(2) しかしながら、18歳人口が昭和68年度以降急減し、昭和75年度には150万人台になることを考えると、収容規模の増をすべて大学の新設や学部・学科の増設等による恒常的定員増で行うことは問題であり、国公私を通じ既存の大学、短期大学で、期限を限った定員増を行い、これに対処することが妥当であると考えられる。

(3) 昭和75年度の規模については、昭和75年度の18歳人口が昭和58年度のそれを下回るものと予測されるものの、進学意欲には根強いものがあること、高等教育を受ける必要性がますます高まっていくこと、社会人、留学生を積極的に受け入れる要請が強まっていくこと等を考えると、現状程度の規模が必要になるものと想定するのが妥当である。

V 計画期間中の高等教育の整備の方向と内容

1 高等教育の質的充実

今後の我が国の高等教育については、計画期間中、特に次のような諸点に留意して、これを行っていくべきものと考える。

(1) 開かれた高等教育機関の整備

① 単位互換、研究指導委託等を一層推進すること。

② 社会人の円滑な受入れを図るため、一層の工夫改善を加えること。

③ でき得る限り多様な履修コースを設定すること。

④ 公開講座については、その拡充を図ること。

⑤ 地域の社会教育や文化事業、地域産業の振興等に積極的に協力すること。

(2) 高等教育機関の国際化の推進

各大学が「国立又は公立の大学における外国人教員の任用等に関する特別措置法」の趣旨を十分理解し、積極的に活用することを期待する。

また、外国人留学生については、受入れ体制の整備を推進する必要がある。さらに、外国からの帰国生徒の円滑な受入れを図るため、一層の工夫改善を加えることが必要である。

(3) 特色ある高等教育機関の整備

ア 時代の進展に対応した大学、短期大学の整備

イ 新構想の大学

ウ 放送大学の整備

エ 地域に開かれた短期大学の整備

オ 生涯教育の観点に立った夜間教育、通信教育の充実

カ 五年制一貫教育の特色を生かした高等専門学校の整備充実

キ 専修学校(専門課程)の質的充実

2 高等教育機関の整備の規模の目途

(1) 大学、短期大学、高等専門学校等の整備の規模の目途

ア 計画期間中の大学、短期大学及び高等専門学校の定員増(期間を限った定員増は除く。)については、期間中7年間で42,000人程度を目途として整備を進めることが妥当と考える。

イ アの措置に併せて、この期間中に、大学、短期大学について、44,000人程度の期間を限った定員増が必要と想定される。

ウ 期間を限った定員増については、その性格にかんがみ、教員組織、校地及び校舎等の基準は弾力的に対応するものとする。

エ 計画期間中の定員増については、近年における設置者別の入学定員の割合及びその拡充の動向等を勘案しながら整備を進めることが考えられる。

(2) 大学院の整備の方向

大学院の現状については、入学定員の充足率、修了者の進路状況等に問題があり、大学院における入学者選抜や教育研究指導の在り方についても今後一層の改善工夫を加えていく必要はあるが、既設の大学院の入学定員の見直し及びその有効な活用を図ることを検討しながら、専門分野によっては、必要に応じ、入学定員の増加を図ることをも含めて、全体として、大学院の整備を進める必要がある。

3 高等教育機関の地域配置の在り方

(1) 各地域ごとの整備の目途

各地域ごとの計画期間中における大学、短期大学及び高等専門学校の定員増の目途を示すと次の表のとおりである。

〔表略〕表「各地域ごとの整備の目途」

上記の表に示した各地域ごとの整備の目途については、これを固定的なものとして取り扱わず、計画期間中における各地域ごとの整備の進捗状況を勘案しながら、適宜、適切な補正を加えていくことが必要である。

また、それとともに全体として、期間を限った定員増を除く定員増について42,000人程度に、期間を限った定員増について44,000人程度になるよう、調整を図っていくことが必要である。

大学院の整備については、その性格に照らし、上記の表におけるような地域ごとの整備の目途を示さないこととした。

しかしながら、大学院が学術研究上重要な役割を果たすことも考慮し、特に、博士課程の整備を進めるに当たっては、必要に応じ、その配置状況にも留意しながら、対処する必要があると考えられる。

(2) 工業(場)等制限区域及び政令指定都市等における大学等の整備

これらの区域については、昭和50年代後期計画と同様、大学、短期大学の新増設は、原則として行わないこととし、特別の必要があるものなどについてのみ新増設を認めることとする。

また、計画期間中における18歳人口の急増に対処するために行われる期間を限った定員増についても認めることとする。

(3) 国、地方公共団体、学校法人の協力方式による高等教育機関の整備

今後、地方における高等教育機関の整備を図っていくためには、国、地方公共団体、学校法人の間の協力が重要と考えられるが、その協力方式として、次のようなものが考えられる。

ア 公私協力方式

地方の要望に適切に応じた高等教育機関を設置・運営する場合には、設置形態は私立であるが、地方公共団体と学校法人の協力によって設置・運営することが一つの適切な方法であると考えられる。

イ 国公私協力方式

計画的な人材養成を図る必要のある分野や地域配置の適正化等国の観点からその設置の必要性が特に高いものについては、設置形態は私立であるが、国公私の協力方式による設置・運営が考えられる。

ウ 一部事務組合立方式

一地方公共団体では高等教育機関を設置・運営することが困難な場合には、一部事務組合を設けて設置・運営する方式も適切であると考えられる。

VI 計画推進のための方策等

(1) 以上述べたような事項を適切に実施していくため、特に次のような諸点について配慮する必要がある。

ア 国民各層の高等教育に対する多様な要請に適切に対処するために、次のような方途について検討すること。

① 教育課程、履修方法等の柔軟化を図るため、学内組織の柔軟化や再編成を行うこと。

② 大学の修業年限及び大学院入学資格を弾力化すること。

③ 一定単位の修得に対して、社会的評価を与える制度を設けること。

イ 大学、短期大学、高等専門学校のみならず放送大学、通信教育、専修学校を含めた高等教育全体の広がりの中で連携協力を深め、これらの高等教育機関の相互の交流を促進するために必要な方途について検討すること。

ウ 開かれた高等教育機関、高等教育機関の国際化、特色ある高等教育機関の整備を推進する観点に立って、設置基準等について検討すること。

また、同様の観点から、工業(場)等制限区域内も含め、大都市における高等教育機関の在り方について検討すること。

エ 私学助成については、私学の教育研究条件の一層の向上を図るとともに、それぞれの高等教育機関の個性化、国際化、地域配置の適正化、時代の要請に応じた学部、学科の改組転換、大学院の教育研究活動の活性化を促進する方途について検討すること。

オ 地方における高等教育機関の整備を図っていくために、国、地方公共団体、学校法人の間の協力が円滑に行われるよう、その方途について検討すること。

(2) なお、この計画に示した内容については、計画期間中、高等教育機関への進学の状況、経済情勢及び財政事情等に留意しつつ、適時、計画の進行状況を把握し、適切な補正を加えていくことが必要である。

また、この計画に引き続く、昭和68年度以降の高等教育の計画的整備の在り方については、この計画期間内の適切な時期に策定することが適当である。

▲目次へ戻る

第2編 昭和61年度以降の高等教育の計画的整備について(報告)

I まえがき

我が国の高等教育の整備の在り方については、昭和51年3月及び昭和54年12月に、それぞれ、高等教育懇談会及び大学設置審議会大学設置計画分科会から「高等教育の計画的整備について」が報告された。

我が国の高等教育の整備は、昭和51年度以降、これらの報告に示された方向と内容に沿って進められている。

昭和61年度以降の高等教育の計画的整備の在り方については、昭和56年12月以来、大学設置審議会大学設置計画分科会において高等教育計画専門委員会を設けて、審議を進めてきたが、このたび、先に発表した高等教育計画専門委員会の中間報告に対する各方面の意見をも参考として、以下に述べるように、その結果を取りまとめたので、報告する。

我が国の高等教育をめぐる諸般の情勢には、不確定な要素が多く、現段階においては、我が国の高等教育について、長期的な見通しを持って、計画的整備の方向を明確に見定めることは、極めて困難な課題である。

しかしながら、昭和67年度をピークとする18歳人口の大幅な増減、高等教育の質的充実の必要性等について、適切な対応を図ることは、緊急を要する課題である。

したがって、この報告は、そのような観点から、今後の高等教育の量的な整備の在り方とその質的な整備の方向について、基本的な考え方を示すものである。

この計画に示した内容については、計画期間中、諸般の情勢の変化に留意しつつ、適時、適切な補正を加えていく必要がある。

II 報告策定の視点

1) 現在、我が国の高等教育機関に学ぶ者は、大学、短期大学及び高等専門学校で約218万人、これに専修学校(専門課程)を加えると約257万人となっている。ちなみに20年前の昭和38年度の大学、短期大学及び高等専門学校の在学者数は約90万人であり、我が国の高等教育は現在著しい普及を見るに至っている(別紙1参照)。

しかしながら、昭和40年代までの高等教育の急速な拡大は、必ずしも十分な計画性を持って行われたものではなかったため、大学等の大都市への過度の集中、高等教育の機会における地域間格差、私学における教育研究条件その他質的な面での種々の問題等が生じてきた。

これらの問題に適切に対処し、均衡のとれた高等教育の発展を図るため、我が国の高等教育は、昭和51年度以降計画的に整備を図っていくこととされた。具体的には、昭和51年3月に高等教育懇談会から示された昭和51年度から55年度までを計画期間とする「高等教育の計画的整備について」(以下「昭和50年代前期計画」という。)と、昭和54年12月に大学設置審議会大学設置計画分科会から示された昭和56年度から61年度までを計画期間とする「高等教育の計画的整備について」(以下「昭和50年代後期計画」という。)を指針として昭和51年度以降の整備が図られてきている。

昭和50年代前期・後期計画においては、計画期間中の18歳人口がおおむね150万人台~160万人台で推移すること等を考慮し、高等教育の将来の発展のための基盤整備を図ることに計画の重点が置かれた。

これらの計画に沿って、具体的には、①高等教育を高等学校卒業後の多様な教育形態を含む広い意味のものとして把握し、その構造の柔軟化を進めること、②大学、短期大学の整備については、量的な拡充よりも質的な充実に努めること、地域配置の適正化を図ること等を中心に高等教育の整備が進められてきた。

2) このような高等教育の整備の基本的な方向は今後も維持されるべきものであるが、この報告は、更に、次のような視点に立って、今後の我が国の高等教育の計画的な整備の方向と内容を示そうとするものである。

その視点の第一は、今後の我が国の高等教育の内容の整備にかかわるものである。

今日、科学技術の進展、経済社会の発展、国民の生活水準の向上等に伴い、高等教育に対する個人や社会の要請はますます増大してきているが、この傾向は、今後一層強まっていくものと考えられる。

すなわち、今日、我が国の科学技術は、極めて高い水準にあるが、今後は、より創造的な科学技術の研究、開発が必要となっていくものと見込まれる。

このような時代の要請に適切にこたえて、我が国の高等教育は、未知の分野を開拓していく創造性ある優れた研究者や人材を育成することが、強く求められていくものと考えられる。特に、この面における大学院の果たす役割は重要である。

また、我が国の経済社会は、今後、技術革新や情報化の進展による産業構造の高度化や就業構造の変化に伴って成熟化していくものと見込まれており、国民生活においては、所得水準の向上、労働時間の短縮、平均寿命の伸長等が進むものと見込まれる。このような状況を背景に、国民はそれぞれの生活上、職業上の多様な課題に対応していくために、生涯にわたって多様な高等教育の機会を求めていくものと見込まれ、また、国民の教育的、文化的活動への要求は増大していくものと考えられる。我が国の高等教育は、このような多様な要請に適切に対応していくことが今後一層求められていくものと考えられる。

さらに、今後、我が国と諸外国との相互依存関係は一段と高まることが予想され、同時に、我が国は、その国際的地位にふさわしい役割と責任を積極的に果たすことが期待されていくものと見込まれる。我が国の高等教育機関は、このような国際化時代にふさわしい機能を果たすことが強く求められていくものと考えられる。

我が国の高等教育機関に寄せられるこのような個人や社会の様々な教育的要請に適切に対処していくために、学術の振興、研究者の養成、有為な人材の育成等の伝統的な役割に併せて、今後、我が国の高等教育機関がその質的内容を充実していくことは、極めて重要な課題である。

その視点の第二は、今後の我が国の高等教育機関の量的整備にかかわるものである。

高等教育進学該当年齢人口である18歳人口の今後の推移を見通すと、全国的には、昭和67年度をピークとして、大きく増減するものと予測されている。なかでも、南関東、東海、近畿の三地域における増減が特に著しい。このような18歳人口の推移に適切に対応するとともに、地方における大学等の整備を基本とする従来からの方針を踏まえ、地域的に調和のとれた配置を図りつつ、今後、我が国の高等教育機関の量的整備を適切に進めていくことも重要な課題である。

3) この報告は、今後の高等教育をめぐる課題をこのように認識し、昭和75年度までの18歳人口の推移等長期的な展望に立って、当面、昭和61年度から67年度までの高等教育の計画的な整備の方向と内容を示そうとするものである。この報告が各種の諸施策や個々の高等教育機関の整備の指針となるとともに、国民が我が国の高等教育の今後の長期的な方向を理解するための手掛かりを与えることとなることを期待する。

III 計画期間

この報告は、昭和75年度までの15年間の展望に立ち、当面、昭和61年度から67年度までの7年間についての高等教育の計画的な整備の方向と内容を示すものである。

高等教育の計画的整備は、高等教育を取り巻く経済社会環境の変化や18歳人口の推移等を踏まえつつ、長期的な展望に立って行わなければならない。

特に、18歳人口は、昭和61年度以降昭和67年度をピークとして増減し、昭和75年度には150万人台に戻るという急激かつ大幅な変動が予測されている。したがって、このような18歳人口が増減する昭和75年度までの15年間を展望することが必要である。

しかしながら、18歳人口の増加の続く昭和67年までと減少の続く昭和68年度以降とでは高等教育の計画的な整備の対応は異なるものとなるので、当面、計画期間は、18歳人口がピークに達する昭和67年度までの間とすることとした。

この計画の対象期間の始期は昭和61年度とした。昭和61年度は昭和50年代後期計画の最終年度となっているが、18歳人口の推移に昭和60年度までと昭和61年度以降とに著しい差異のあることから、昭和61年度はこの計画の対象期間に吸収するものとした。

IV 長期的な視点に立った今後の高等教育の基本的な在り方

この報告は、IIで述べたような視点に立って昭和75年度までの15年間の展望を踏まえ、昭和61年度から67年度までの高等教育の計画的な整備の方向と内容を示そうとするものであるが、このような方向と内容を示すに当たっての長期的な視点に立った今後の我が国の高等教育の整備の基本的な在り方については、次のように考える。

1 高等教育の在り方

昭和50年代前期・後期計画は、近年の科学技術の進展及び経済社会の発展等に伴い、高等教育に対する個人や社会の要請は増大し、かつ多様化しつつあるとの認識の下に、我が国の高等教育の整備の方向として、次のような考え方を示した。

① 高等教育を大学、短期大学及び高等専門学校における教育にとどまらず、専修学校その他の高等教育レベルの多様な教育形態を含むものとして把握し、それぞれが特色を持ってこれらの多様な要請に適切にこたえられるよう、高等教育全体のシステムの在り方を整えていかなくてはならないこと。

② それぞれの教育機関、教育形態相互の間に機能的な分担、連携の関係を確立すること。特に教員、学生の流動が容易に行えるようなシステムを作り上げることが必要であること。

③ 高等教育は、生涯学習の場として広く職業人・社会人にも開放されるものとなるべきこと。

今後も、基本的には、このような高等教育の整備の方向は維持され、更に推進されていくべきものと考えられるが、我が国の高等教育の現状を顧み、今後の我が国の高等教育の改善の方向を展望するとき、特に次のような視点に立って整備を図っていく必要があると考えられる。

第一は、「開かれた高等教育機関」の視点である。各高等教育機関は、相互に、また社会に対し、より開かれたものとなっていく必要がある。

まず、各高等教育機関は、学生の教育に対する多様な要請に対応するため、相互に開かれたものとなっていくべきものと考える。このことは、単に同じ種類の高等教育機関相互にとどまらず、異なる種類の高等教育機関相互間においても必要なことである。このように各高等教育機関が相互に開かれたものとなっていくことは、教員、学生が一つの教育機関の枠を越えて広く学問的刺激を与え合うこととなることであり、教育の質的充実に大いに資するものである。そのため、放送・VTRその他の新しいメディアの利用によって学生が他の教育機関の授業を自由に聴講しうるような方途も十分考慮される必要がある。

また、生涯教育の視点から、各高等教育機関は、国民各層の学習の意欲や必要に応じて、適時、教育を提供し得る体制を整えていく必要がある。そのためには、職業人・社会人が安んじて高等教育を受け得る制度の整備を行うとともに、その受入れを容易にするために、放送その他のメディアの積極的な活用や夜間のスクーリングの拡充等多様な教育形態を取り入れていく必要がある。

さらに、高等教育機関は、地域に開かれたものとして地域の多様な要請に積極的にこたえていくべきものと考える。

第二は、「高等教育機関の国際化」の視点である。

従来、我が国の高等教育機関においては、外国人教員、研究者、留学生の受入れや国際交流は、ややもすると付加的な機能として扱われてきた。しかしながら、高等教育機関が本来的に国際性を有する学術の研究や教育を目的とするものであることを考えれば、高等教育機関の国際化はその内在的な要請にほかならない。国籍を越えて、教員、研究者、学生が相互に交流し、学問的刺激を与え合うことは、我が国と諸外国相互の教育研究水準を高める上に大きく寄与するものである。また、広く世界から我が国の高等教育機関に教員、研究者、学生を迎えることは、我が国と諸外国との間の相互理解を深める上にも極めて重要である。

今後も、このような考え方に立って、我が国の各高等教育機関が諸外国との交流を円滑に実施し得る体制を整備し、諸外国からの多数の教員、研究者、学生の存在が日常化するような状況を作っていくことが必要である。さらに、発展途上国に対する教育協力や研究協力の推進及びこれらの国からの研究者、留学生の受入れ体制の整備は、今日極めて緊急な課題となっている。

第三は、「特色ある高等教育機関」の視点である。我が国の高等教育機関は、ややもすると画一化する傾向にある。それぞれの高等教育機関が、その設置目的、専門分野構成、歴史的背景、立地条件等において多種多様であるにもかかわらず、画一化の方向に向かうことは、その個性・特色を失い、ひいてはその質的停滞をもたらすことにもなる。

高等教育機関に今後進学してくる学生は、高等学校新規卒業者のみならず、リカレント教育のために再入学してくる職業人・社会人、留学生等多種多様であり、入学の目的・動機等においても極めて多様なものとなっていくものと考えられる。

今後、各高等教育機関は、教育課程、教育方法、入学者選抜方法等さまざまな面でそれぞれ個性・特色を発揮した教育研究活動を展開し、上記第一及び第二の視点を含め、高等教育に対する多様な要請に適切に、かつ個性的に対応していく必要がある。このように各高等教育機関が、それぞれの個性・特色を発揮しつつ、その質的充実に努めることが、我が国の高等教育全体の発展を促進することとなるのである。

2 高等教育の量的整備の在り方

(1) 我が国の高等教育機関への進学状況

大学、短期大学の整備は、昭和50年代前期・後期計画を通じて、量的な拡充より質的な水準の向上に重点を置いて行われてきた。この間、実員の定員化も含め、昭和50年代前期計画期間中は約70,000人、昭和50年代後期計画に入って、昭和56年度から58年度までは約25,000人の整備が図られてきている(別紙2参照)。

大学、短期大学の整備は、このように行われてきているが、その整備の相当数が実員の定員化に充てられたこと等により、この間の大学、短期大学への入学者数は、60万人前後で推移してきている。昭和50年代前期・後期計画期間中の大学、短期大学への進学率は、昭和51年度の38.6%をピークに漸減傾向にあり、昭和58年度は35.1%となっている。一方、昭和51年度に発足した専修学校はその後着実な発展を見ており、昭和58年度の専修学校(専門課程)入学者のうち高等学校新規卒業者は約15万7,000人であり、これは高等学校新規卒業者の10.3%に相当する。

昭和50年度以降の大学、短期大学への進学率の推移を都道府県別に見てみると、東京、大阪、京都等の大都市を有する都府県において進学率が著しく低下しているが、その他の道県においては、ほぼ同程度の率で推移してきており、このことから、最近の全国レベルでの大学、短期大学への進学率の低下の傾向は、これらの大都市を有する都府県での進学率の低下によってもたらされたものと考えられる。

このような大都市を有する都府県における進学率の低下には種々の要因が考えられるが、大都市における大学、短期大学の新増設の抑制、大都市に所在する大規模な私立大学における定員超過の是正が行われたこと等の結果、これらの都府県での大学、短期大学の収容力が増加していないことによるものと考えられる。

なお、これらの都府県においては専修学校(専門課程)への進学者数が増加しており、専修学校(専門課程)をも含めた高等教育全体への進学率は低下していない。

このように高等教育全体としてはその進学率が低下していないこと、また、大学、短期大学進学志願率が微減したとはいえ昭和58年度で44.5%と依然として高い率を保っていること等を考えると、大学、短期大学への進学意欲は昭和50年度以降大きく変化しているとは考えられず、近年いわゆる「大学離れ」が進行しているとにわかには断定しがたい(別紙3参照)。

(2) 18歳人口の今後の推移

今後における18歳人口の推移と地域分布の見通しについては、次のとおりと予測される。

全国的には、18歳人口は、昭和61年度に対前年度比29万人の増加を見て185万人となり、以後漸増を続け、昭和67年度には205万人に達する。しかし、それ以降は減少を続け、昭和75年度には151万人(昭和67年度に比し54万人減)になるものと予測される(第1表)。

〔表略〕第1表 18歳人口の推移

これを地域別に見ると、既に18歳人口が多く、かつ大学、短期大学への進学率も高い南関東、東海、近畿の三地域での増加が特に著しく、これらの地域で昭和61年度から67年度までに全国におけるこの期間の増加数の約60%に当たる11万人の増加が予測される。さらに、これらの地域では、18歳人口のピークを他の地域より1年早く昭和66年度に迎えるものと予測される。

また、昭和68年度から75年度までの18歳人口の減少期についても、南関東、東海、近畿の三地域での減少が特に著しく、これらの地域で昭和67年度から75年度までに全国におけるこの期間の減少数の約60%に当たる32万人の減少が予測される。

その他の地域についても、18歳人口は昭和67年度をピークとして増減するが、その変動は、南関東、東海、近畿の三地域に比し、緩やかなものと見込まれる(別紙4参照)。

(3) 高等教育の量的整備の在り方

1) 今後の我が国の高等教育機関への進学志願者数は、種々の要因に影響されるものの、おおむね(2)のような18歳人口の推移とともに増減するものと予測される。

大学、短期大学及び高等専門学校への進学志願者数は、今後のこれらの学校への志願者の学校選択に対する意識や、これらの学校の入学者選抜の方針等に影響されつつも、昭和67年度をピークに増減し、昭和75年度に向けて、18歳人口の推移とともに減少していくものと予測される。

2) (1)で述べた高等教育機関への進学の動向等に見られる大学、短期大学への根強い進学意欲等を勘案すると、18歳人口がピークに達する昭和67年度においても、現状程度の進学率を維持することができる程度の大学、短期大学及び高等専門学校の収容規模を確保する必要があると考えられる。

しかしながら、18歳人口が昭和68年度以降急減し、昭和75年度には150万人台になることを考えると、収容規模の増をすべて大学の新設や学部・学科の増設等による恒常的な定員増で行うことは問題であり、国公私を通じ既存の大学、短期大学で、期限を限った定員増をも行って、これに対処することが妥当であると考えられる。

なお、大学、短期大学等への進学者数の増加する昭和67年度までにあっても、私学の定員超過は現状程度を上限として守っていくべきものと考える。

昭和75年度の大学、短期大学及び高等専門学校の規模については、昭和75年度の18歳人口が昭和58年度のそれを下回るものと予測されるものの、大学、短期大学への進学意欲には根強いものがあること、経済社会の成熟化に伴い高等教育を受ける必要性がますます高まっていくこと、職業人・社会人、留学生を積極的に受け入れる要請が強まっていくこと等を考えると、現状程度の規模が必要になるものと想定するのが妥当である。

なお、私学の定員超過は、昭和75年度に向けて長期的には更に改善されていくべきものと考える。

3) 18歳人口が減少を続けるものと見込まれる昭和68年度以降においては、昭和67年度までに講ぜられた期間を限った定員は漸次廃止されていくこととなる。

社会的要請や学術研究の進展等に対応する大学等の整備は、18歳人口の増減とは別個の見地から必要に応じて行うこととする。

大学、短期大学及び高等専門学校の地域配置については、18歳人口の推移に留意しつつ、昭和50年代前期・後期計画に引き続きその適正化を推進していく必要がある。

V 計画期間中の高等教育の整備の方向と内容

1 高等教育の質的充実

今後の我が国の高等教育については、IV-1で述べた考え方に沿って、その質的充実を図っていくことを期待するものであるが、計画期間中、特に次のような諸点に留意して、これを行っていくべきものと考える。

(1) 開かれた高等教育機関の整備

従来、大学間のみで認められていた単位の互換は、昭和57年度から短期大学間及び大学、短期大学間でも行い得ることとされた。

このように拡大された単位互換制度や大学院レベルにおける他の大学院等への研究指導の委託の制度については、徐々にその活用が拡大されつつあるが、なお十分に活用されるには至っていない。

また、社会人に対し積極的に門戸を開くため特別な入学者選抜を行う大学、短期大学が増えつつあるが、それによる入学者数は昭和58年度では、約1,100人にとどまっている。

大学公開講座については、昭和56年度には半数以上の大学において開設されており、その実施が積極的に推進されてきているが、なお、内容等の多様化を図る等工夫改善する余地がある(別紙5参照)。

今後、高等教育機関を開かれたものとしていくことは、一層推進していくべきものと考えるが、昭和50年代後期計画期間中の進捗状況等にかんがみると、特に次のような諸点について、積極的な対応が必要である。

① 大学間交流を促進するために講ぜられた制度上の諸措置を積極的に活用して、単位互換、研究指導委託等を一層推進すること。

さらに、編入学定員枠を設けること等により各高等教育機関相互の間の学生の流動を一層促進すること。

② 今後の生涯教育への要望の高まりにこたえ、社会人の円滑な受入れを図るため、入学者選抜方法、履修方法等について一層の工夫改善を加えるとともに、聴講生、研究生等の制度の積極的な活用を図ること。

③ 学生がそれぞれにふさわしい高等教育を受けられるよう、多様な教育歴、社会的経験、修学の目的等に応じて、でき得る限り多様な履修コースを設定すること。

④ 大学等における公開講座については、その拡充を図るとともに、内容を一層充実させること。

⑤ 地域の社会教育や文化事業、地域産業の振興等に積極的に協力すること。

(2) 高等教育機関の国際化の推進

従来、大学等の国際化を推進する観点から、外国人を国公立大学の教授等に任用する方途を講ずることが課題とされていたが、昭和57年9月1日に「国立又は公立の大学における外国人教員の任用等に関する特別措置法」が施行され、その任用の道が開かれた。しかしながら、外国人の教授等への任用を行っているのは現時点では十数大学にとどまっている。

また、高等教育機関に在学する外国人留学生は毎年その数の増加を見ており、昭和58年度は約10,400人となっているが、欧米諸国に比べると我が国の外国人留学生の受入れ数は際立って少ない。

一方、外国からの帰国生徒に対し積極的に門戸を開くため特別な入学者選抜方法を行う大学、短期大学が増えつつあり、外国からの帰国生徒の大学、短期大学への入学者数も増加している(別紙6参照)。

今後、大学等の国際化を一層推進するため、各大学が上記特別措置法の趣旨を十分理解し、積極的に活用することを期待する。

また、外国人留学生の受入れについては、その拡充を積極的に図るため、入学者選抜の方法、教育指導の内容・体制、学位授与、生活条件の改善等、受入れ体制の整備を推進する必要がある。

さらに、外国からの帰国生徒の円滑な受入れを図るため、入学者選抜方法、履修方法等について一層の工夫改善を加えることが必要である。

(3) 特色ある高等教育機関の整備

ア 時代の進展に対応した大学、短期大学の整備

昭和58年度現在における大学、短期大学の専門分野別の入学者の状況は、大学については、社会科学系(39.3%)、工学系(19.6%)、人文科学系(14.2%)の割合が高く、短期大学については、家政系(27.8%)、教育系(22.8%)、人文系(22.4%)の割合が高くなっている。

また、大学について専門分野別の入学者の状況を設置者別に見てみると、国立では工学系(26.1%)、教育系(24.4%)、社会科学系(14.7%)の順に割合が高く、公立では社会科学系(35.7%)、人文科学系(22.3%)、工学系(11.3%)、私立では社会科学系(46.2%)、工学系(18.1%)、人文科学系(16.2%)の順に、それぞれ割合が高くなっている(別紙7参照)。

近年の大学設置の動向を見ると、人間科学、国際関係、情報関係等の学際的なあるいは総合的な学部が設置されてきていることがその特色として挙げられる。

また、短期大学については、四年制大学と異なった多様な発展が期待されているが、近時、私学においては、教養関係学科、国際文化科、秘書科、経営実務科等の種々の新しい学科が設けられるようになってきている。国公立においては、近年の医療水準の高度化に伴い、これに対応する資質の高い医療技術者を養成するために、主として、専修学校等の転換による医療技術系の短期大学の設置が促進されている。

今後の大学、短期大学の整備は、教育研究上の必要性や、社会的要請の変化等に適切に対応していくことが重要である。なお、計画的な人材養成が必要とされる分野のうち、医師、歯科医師、獣医師、教員及び船舶職員の養成については、おおむね必要とされる整備が達成されているので、その拡充は予定しないこととする。

また、同様の見地から、既設の学部、学科についても、事情に応じて改組転換を検討する必要があると考える。

私立の大学、短期大学には、大都市に所在するものの一部も含め、入学者が入学定員に満たない状況の生じているものがあり、その欠員数は昭和58年度には全国で約11,000人となっている。恒常的に欠員の著しい学部、学科については、教育内容の充実に努めるとともに、必要に応じて、適切な改組転換等の措置を講ずる必要がある(別紙8参照)。

イ 新構想の大学

大学の改革整備に資するとともに、高等教育の多様な発展を図るため、これまでの在り方にとらわれない新しい構想による大学の整備が行われてきている。

これを国立大学に例をとって見てみると、昭和48年度に設置された筑波大学は、教育、研究、管理運営の全般にわたって新しい試みを取り入れた新構想の総合大学として、先駆的役割を果たしてきている。筑波大学に引き続き、昭和51年度には創造的、実践的な技術者の養成機関として、長岡技術科学大学及び豊橋技術科学大学が、昭和53年度には学校教育に関する実践に根ざした教育研究を推進する新教育大学として上越教育大学及び兵庫教育大学が、昭和54年度には従来の図書館学と最新の情報科学の融合を目指した図書館情報大学が、昭和56年度には社会体育の分野に関する指導者の養成を目指す鹿屋体育大学及び新教育大学として鳴門教育大学が、それぞれ設置されている。

私立大学についても、同様な新しい試みが既に実施されている。

このような新たな試みの成果が広く他大学の参考や刺激となり、ひいては我が国の大学の特色ある発展と充実に寄与することが期待される。

ウ 放送大学の整備

放送大学は、テレビ、ラジオを中心とする多様なメディアの効果的な利用により大学教育を行うものとして、昭和58年度に設置され、現在、昭和60年度からの学生受入れに向けて諸準備が進められている。

放送大学は、国民に広く大学教育を柔軟かつ弾力的に提供する新しい大学として定着することが期待される。放送大学には多様な社会的経験等を持った職業人・社会人や家庭婦人が多数入学してくるものと考えられ、これらの多様な入学者の教育需要に適切に対処するために、例えば、多様な履修コースの設定やきめ細かなカウンセリング等が行われるべきである。また、短期大学卒業者その他高学歴者の入学が予想されるので、その円滑な受入れの方途を講ずる必要がある。

さらに、放送大学は、他の高等教育機関との連携協力により我が国の高等教育の改善に資することが期待されており、他の高等教育機関においては、単位互換、放送大学の授業の聴講、放送大学が開発した教材の利用等放送大学の機能を積極的に活用するとともに、放送大学からの転入学者のための定員枠の設定等により学生の流動を推進する方途を検討していくことが期待される。

放送大学は、当面、関東地域を対象としており、完成年度である昭和63年度における入学定員は、全科履修生7,000人、科目・選科履修生10,000人が予定されているが、その後の放送大学の在り方については、生涯学習に対する国民の意識の高まり、情報化の進展、他の高等教育機関との連携協力の状況等を踏まえつつその対象地域の拡大について検討する必要がある。

エ 地域に開かれた短期大学の整備

短期大学については、アで述べたような整備が図られてきているが、今後は、地域の幅広い要請に適切に対応する観点に立って、地域に開かれた短期大学の整備を推進していくべきものと考える。そのためにも、それぞれの地域の実情に即した特色ある多様な短期大学の整備を図る必要がある。

そのような短期大学の例としては、リカレント教育としての短期の専門職業教育を行うものや、地域住民の生活上の課題に応じた教育的要請や文化的要求に対応した教育を行うものなどが考えられる。また、「開放センター」等を置き、地域の社会教育や文化事業に対する協力を行うこと、地域産業の振興に資することなどが考えられる。

このように、地域の多様な要請に積極的にこたえ、広く地域社会に対して開かれた特色ある短期大学の一つのモデルとして国立の高岡短期大学が昭和58年度に設置され、昭和61年度から学生受入れを開始することとされている。

なお、地域に開かれた短期大学の整備充実に当たっては、3-(3)に述べるような方式をも考慮して、地方公共団体が積極的な役割を果たすことを期待する。

オ 生涯教育の観点に立った夜間教育、通信教育の充実

大学、短期大学の夜間教育、通信教育は、勤労青年等に対し高等教育の機会を与える上で極めて重要な役割を担っているが、近年、生涯教育の観点からこれらの教育の果たす役割の重要性が一層高まってきている。

夜間教育については、就業の実態の変化等に対応し、一定の範囲内で昼間の授業科目を履修することのできる昼夜開講(夜間主コース)の課程が試行的に国立大学に設けられてきている。また、夜間学部は、その設置の趣旨から社会人の勤務先の所在する都心部にあることが望ましい場合がある。この見地から、都心部の大学が郊外へ移転する場合にも、夜間学部を都心部に残せるよう、昭和58年6月に大学設置基準の改正が行われた。

通信教育については、スクーリングの在り方の弾力化が課題とされてきたが、昭和56年10月に大学通信教育設置基準が、昭和57年3月に短期大学通信教育設置基準がそれぞれ制定され、面接授業を放送授業によって振り替えること、体育実技の単位を社会体育によって修得すること等が認められた。

今後、大学、短期大学の夜間教育、通信教育については、その教育形態の特色を生かし、生涯学習の需要に適切にこたえていくことを期待する。そのために、例えば昼夜開講制の公私立大学への導入等その教育形態の一層の柔軟化や放送大学との適切な協力等について検討する必要があると考える。

カ 五年制一貫教育の特色を生かした高等専門学校の整備充実

昭和37年度に発足した高等専門学校は、その後着実に発展し、今日、五年制一貫教育の特色を生かした高等教育機関として定着しているが、近年ほとんどその拡充を見ていない。

今日の実践的技術者に対する強い社会的需要にかんがみ、高等専門学校については、今後、既存の学科の改善充実とともに、拡充整備を図っていく必要がある。

また、社会的要請や他の学校制度との関連を考慮しつつ、工学系以外の分野についても高等専門学校における五年制一貫教育を行うことについて検討していく必要があると考える。

キ 専修学校(専門課程)の質的充実

昭和51年に発足した専修学校(専門課程)は、その後社会経済の要請に即応しつつ、職業上の技術、能力、資格の取得に密接に関連する実践的な専門技術教育を行う教育機関として着実な発展を遂げているが、立地条件の制約もあり、その大半は大都市に集中し、また、比較的小規模なものが多い。

専修学校(専門課程)については、教育内容、指導方法等の充実向上、教員の指導力向上等や生徒の修学上の諸条件の整備が図られてきており、国においても、教員の研修事業や教育装置の設備に対し援助を行うほか、生徒に対する奨学金貸与事業や国費による外国人留学生の受入れを行ってきている。

今後とも、専修学校(専門課程)については、社会の要請や生徒の志望、能力、適性等に即して多様で弾力的な専門教育を実施し得るというその特色を生かして、一層発展していくことが期待される。

このため、引き続きその教育内容、指導方法等の充実向上、教員の資質の向上、生徒の修学上の諸条件の整備、時代の進展に対応した教育装置の充実のための施策を推進し、教育水準の一層の向上を図るとともに、大学、短期大学との連携を強化する方途についても検討していく必要がある。

2 高等教育機関の整備の規模の目途

(1) 大学、短期大学、高等専門学校等の整備の規模の目途

今後の我が国の高等教育機関の量的整備については、IV-2で述べた考え方に沿って、これを行っていくべきものと考えるが、計画期間中は、次に示すように大学、短期大学の昼、夜間部及び高等専門学校の量的な整備を計画的に行っていくべきものと考える。なお、大学、短期大学の通信教育、専修学校その他については、その本来の趣旨・機能にかんがみ、規模の目途は示さないこととした。

ア 計画期間中の大学、短期大学及び高等専門学校の定員増(期間を限った定員増は除く。)については、IV-2-(3)で述べたように昭和75年度時点の大学、短期大学及び高等専門学校の規模を現状程度と想定し、かつ、私学の定員超過は昭和75年度に向けて長期的には改善されるべきとの考えに立ってこれを算定すると、実員の定員化によるものも含め、期間中7年間で、昭和50年代前期・後期計画に比し抑制的な、42,000人程度を目途として整備を進めることが妥当と考える。

イ 私立の大学、短期大学における学生の定員超過の現状は、なお一部の大学、短期大学において著しいものがあるものの、私学の努力や私学助成の効果等もあり、全体として定員超過率は、昭和50年度の1.79倍から昭和58年度の1.36倍まで改善されている。

計画期間中の昭和67年度までは18歳人口の増加が続くが、教育研究条件を確保する観点から、この間にあっても、私立の大学、短期大学の定員超過率(期間を限った定員増は除く。)については、現状程度が上限として守られるべきである。

ウ ア及びイの措置に併せて、この期間中に大学、短期大学について、44,000人程度の期間を限った定員増が必要と想定される。

各大学、短期大学においては、期間を限った定員増が行われている期間中、その授業の円滑な実施のため、開講時間の延長措置についても配慮することが期待されるが、併せて、放送大学、大学、短期大学の通信教育における積極的な対応も期待したい。

エ IV-2-(2)で述べたように、今後の18歳人口の推移を見ると、南関東、東海、近畿の三地域においては他の地域より1年早く昭和66年度に18歳人口のピークを迎えること、及び、全国的に昭和60年度から61年度にかけて急激な18歳人口の増加を生じること等にかんがみ、期間を限った定員増については特に計画期間の初期に重点を置くことが必要と考える。

オ 期間を限った定員増については、その性格にかんがみ、教員組織、校地及び校舎等の基準は弾力的に対応するものとする。

なお、その具体的な基準については、教育水準の維持に留意し、大学設置審議会として、早急に検討を進めるものとする。

カ 計画期間中の定員増については、近年における設置者別の入学定員の割合及びその拡充の動向等を勘案しながら整備を進めることが考えられる。

(2) 大学院の整備の方向

ア 大学院は、学術研究水準の維持、向上を図るとともに、社会の各分野で必要とされる研究者や高度の専門的職業人の養成及び大学の国際化について、極めて大きな役割を担うことが期待されている。

イ 近年の学術研究の飛躍的な発展に伴い、そのような大学院の役割は、一層重要なものとなってきており、我が国の学術研究の振興を図るためにも、大学院の整備を進めることが、緊要な課題である。

ウ また、研究者の養成、確保の観点からも、計画期間中において、学術研究の進展や社会の要請の動向と各専門分野の状況に十分留意しつつ、漸次、大学院修了者の増加を図ることが必要である。

エ 加えて、近年の技術革新や情報化の進展等に伴い、高度の職業人の養成についての大学院の役割は、極めて重要になっている。

特に、大学院における再教育制度の充実への期待が高まっており、大学院において、この要請に積極的に対応することが望まれている。

オ さらに、外国人留学生について、今後、大学院段階においても、その大幅な増加が見込まれるところであり、これに対する積極的な対応が必要である。

なお、この場合、外国人留学生に対し博士の学位が適切に授与されるよう学位制度の趣旨に沿ってその運用の改善を図るとともに、教育研究指導を充実することも重要である。

カ 大学院の現状については、入学定員の充足率、修了者の進路状況等に問題があり、大学院における入学者選抜や教育研究指導の在り方についても今後一層の改善工夫を加えていく必要があるが、アからオまでに述べたところに照らし、既設の大学院の入学定員の見直し及びその有効な活用を図ることを検討しながら、専門分野によっては、必要に応じ、入学定員の増加を図ることをも含めて、全体として、大学院の整備を進める必要がある(別紙9参照)。

3 高等教育機関の地域配置の在り方

(1) 各地域ごとの整備の目途

ア 大学、短期大学及び高等専門学校の整備については、地域配置の適正化を図る観点に立って、大都市における新増設を抑制し、地方における整備を中心に行ってきた(別紙10参照)。

昭和50年代前期・後期計画期間中の動向を見ると、このような施策に併せて、大都市に所在する大規模な大学の定員超過の改善が図られたことなどによって、地域間の収容率(当該地域の18歳人口に対する当該地域の大学、短期大学の収容力の比率)の差も徐々にではあるが縮小してきている。

ちなみに、南関東、東海、近畿の三地域の昭和58年度の18歳人口は昭和50年度に比し、約37%増加しているが、この間、これらの地域における大学、短期大学入学者数は、約2%減少している。これに対し、これら三地域以外の地域においては、この間、18歳人口が約9%減少しているにもかかわらず、大学、短期大学入学者数は、約8%増加している。

また、大学、短期大学入学者の自県内入学率(大学、短期大学入学者のうち出身高等学校と同一県内の大学又は短期大学に入学した者の比率)も高まってきている。昭和58年度の大学入学者の自県内入学率は39.2%、短期大学入学者の自県内入学率は60.7%であり、昭和50年度の36.1%、57.5%に比し、いずれも約3%の上昇を見ている。

イ このように地域配置の適正化を図っていく方針は今後も維持していくべきものとの考え方に立って、計画期間中における各地域ごとの大学、短期大学及び高等専門学校の定員増の目途を設定することとした。

ウ 全国の地域区分については、従来の実態等を考慮して、地域の実情に応じたよりきめ細かな高等教育の整備を行うため、昭和50年代後期計画での地域区分を再編成し、北海道、北東北、南東北、北関東、南関東、甲信越静、東海、北陸、近畿、中国、四国、北九州、南九州の13地域とすることとした。

エ イ及びウで述べた方針に即して設定した具体的な各地域ごとの計画期間中における大学、短期大学及び高等専門学校の定員増の目途を示すと第2表のとおりである(別紙11参照)。

〔表略〕第2表 各地域ごとの整備の目途

この目途の設定に当たっては、①引き続き、大都市への大学、短期大学の集中を抑制し、地方に重点を置いた整備を進めることとし、②具体的には、18歳人口の推移の見通しや、従来の拡充整備の実績等を踏まえつつ、大学、短期大学への進学率や、自県内入学率の低い都道府県を有する地域については、これらを高めるべきものとの考え方に立って、ある程度の規模の整備を見込んだ。③また、大都市に著しい定員超過を是正することについても考慮した。

オ 上記エの第2表に示した各地域ごとの整備の目途の数については、これを固定的なものとして取り扱わず、計画期間中における各地域ごとの整備の進捗状況を勘案しながら、適宜、適切な補正を加えていくことが必要である。

また、それとともに全体として、期間を限った定員増を除く定員増について42,000人程度に、期間を限った定員増について44,000人程度になるよう、調整を図っていくことが必要である。

なお、期間を限った定員については、18歳人口の減少が見込まれる昭和68年度以降においては、漸次、廃止されていくこととなる。

カ 大学院の整備については、その性格に照らし、地域的な18歳人口の変動と直接に連動して考える必要性は少なく、上記エの第2表におけるような地域ごとの整備の目途を示さないこととした。

しかしながら、大学院が学術研究上重要な役割を果たすことをも考慮し、特に、博士課程の整備を進めるに当たっては、必要に応じ、その配置状況にも留意しながら、対処する必要があると考える。

(2) 工業(場)等制限区域及び政令指定都市等における大学等の整備(第3表)

ア 工業(場)等制限区域

首都圏及び近畿圏における工業(場)等制限区域については、引き続き、大学、短期大学の新増設を抑制することとする。

すなわち、これらの区域については、昭和50年代後期計画と同様、大学、短期大学の新増設は原則として行わないこととし、①学生の実員増を伴わないもの、②夜間教育あるいは通信教育を行うもの、③計画的な人材養成に係るもので特別の必要があるもの、④小規模な改組拡充で、当該専門分野の充実や社会の要請への対応あるいは適正な経営規模の確保のため、特別の必要があるものなどについてのみ新増設を認めることとする。

ただし、近年の生涯教育への要請の高まりや国際化の進展に適切に対応するため、上記①から④までに掲げる場合に加えて、社会人、留学生、帰国生徒の受入れに積極的に対応するものについても、新増設を認めることとする。また、計画期間中における18歳人口の急増に対処するために行われる期間を限った定員増についても認めることとする。

イ 政令指定都市等(アの区域を除く。)

政令指定都市(アの区域を除く。)及び仙台市の区域については、昭和50年代後期計画において、原則として、工業(場)等の制限区域に準じて、大学、短期大学の新増設を抑制しつつ、地域の事情に応じた弾力的な対応を考慮することとされてきた。

今後、計画期間中においても、政令指定都市(アの区域を除く。)及び仙台市の区域については、上記アの工業(場)等制限区域に準じて、大学、短期大学の新増設を抑制しつつ、地域の事情に応じた弾力的な対応を考慮するものとする。

〔表略〕第3表 工業(場)等制限区域及び政令指定都市等

(注)「工業(場)等制限区域」とは、「首都圏の既成市街地における工業等の制限に関する法律」に規定する「工業等制限区域」及び「近畿圏の既成都市区域における工場等の制限に関する法律」に規定する「工場等制限区域」をいう。

(3) 国、地方公共団体、学校法人の協力方式による高等教育機関の整備

大学、短期大学の地域配置の適正化は、徐々に進行してきているが、地方における整備に関しては、国立の大学、短期大学についてある程度進んだものの、私学については立地条件の問題等もあって十分には進まず、全体として、なお、その進展は不十分な状況にある。

今後、地方における高等教育機関の整備を図っていくためには、国、地方公共団体、学校法人の間の協力が重要と考えられるが、その協力方式として次のようなものが考えられる。

ア 公私協力方式

地方の要望に適切に応じた高等教育機関を設置・運営する場合には、地方公共団体と学校法人の協力によって設置・運営することが一つの適切な方法と考えられる。この場合、設置形態は私立であるが、次のような協力方式による設置・運営が考えられる。

① 地方公共団体が土地、校舎等の建物及び設備の一部を現物又は資金で準備する。

② 地方公共団体は、学校法人に対し、経常費の一部を補助する。

イ 国公私協力方式

計画的な人材養成を図る必要のある分野や地域配置の適正化等国の観点からその設置の必要性が特に高いものについては、設置形態は私立であるが、次のような協力方式による設置・運営が考えられる。

① 地方公共団体が土地、国が校舎等の建物及び設備を現物又は資金で準備する。

② 地方公共団体は学校法人に対し、経常費の一部を補助する。

ウ 一部事務組合立方式

一地方公共団体では高等教育機関を設置・運営することが困難な場合には、一部事務組合を設けて設置・運営する方式も適切であると考えられる。

上記ア、イの方式による場合には、高等教育機関の運営の基本的事項に関して国又は地方公共団体の意向を適切に反映することのできる方途が講ぜられる必要があるが、その際、私学の特性を阻害しないよう特段の留意を要する。

VI 計画推進のための方策等

(1) 以上述べたような事項を適切に実施していくため、特に次のような諸点について配慮する必要がある。

ア 国民各層の高等教育に対する多様な要請に適切に対処するために、次のような方途について検討すること。

① 教育課程、履修方法等の柔軟化を図るため、一般教育課程、教養部、学部、大学院等の学内組織の柔軟化や再編成を行うこと。

② 大学の修業年限及び大学院入学資格を弾力化すること。

③ 生涯教育の時代に対応し、卒業単位に至らないまでもある一定の単位の修得に対して、社会的評価を与える制度を設けること。

イ 大学、短期大学、高等専門学校のみならず放送大学、通信教育、専修学校を含めた高等教育全体の広がりの中で連携協力を深め、これらの高等教育機関の相互の交流を促進するために必要な方途について検討すること。例えば、それぞれの高等教育機関の単位を公的に認定するための新たなシステムを検討すること。

ウ 開かれた高等教育機関の整備、高等教育機関の国際化、特色ある高等教育機関の整備を推進する観点に立って、設置基準等関係の基準について検討すること。また、同様の観点から、工業(場)等制限区域内も含め、大都市における高等教育機関の在り方について検討すること。

エ 私学助成については、私学の教育研究条件の一層の向上を図るとともに、それぞれの高等教育機関の個性化、国際化、地域配置の適正化、時代の要請に応じた学部、学科の改組転換、大学院の教育研究活動の活性化を促進する方途について検討すること。

オ 上記エとも関連して、学部、学科の改組転換が積極的に進められるよう、認可手続の簡素化等を図ること。

カ 地方における高等教育機関の整備を図っていくために、国、地方公共団体、学校法人の間の協力が円滑に行われるよう、その方途について検討すること。

キ 大学の立地に当たっては、学校法人と地方公共団体その他の関係者が共通理解のもとに、良好な教育研究環境の計画的な整備を図ること。

(2) 高等教育の整備を図るに当たっては、著しく普及した高等教育の在り方や学術水準の維持向上の問題等、広く質・量両面にわたる検討が必要であり、また、入学者選抜の在り方や高等教育を含む学校制度全般について検討を加える必要がある。

本分科会としては、これらの問題についての検討の重要性を認識するものであるが、これらの問題についての他の関係の審議会等における検討の状況等を考慮し、本分科会としては、当面の高等教育の計画的な整備の方向を示すこととした。

(3) なお、この計画に示した内容については、計画期間中、高等教育機関への進学の状況、高等教育機関の収容力の状況、全国総合開発計画の進行状況、人材需要の動向及び雇用の動向、経済情勢及び財政事情等に留意しつつ、適時、計画の進行状況を把握し、適切な補正を加えていくことが必要である。

また、この計画に引き続く、昭和68年度以降の高等教育の計画的整備の在り方については、この計画期間内の適切な時期に策定することが適当である。

▲目次へ戻る

参考資料

別紙1 高等教育の現状(昭和58年度)

1. 大学・短期大学・高等専門学校・専修学校(専門課程)

〔表略〕(a) 学校数

(注)国立大学の欄には放送大学学園立1校を含む。

〔表略〕(b) 学生数

(注)1.大学、短期大学、高等専門学校の学生数は、大学学部、短期大学本科、高等専門学校(第4、5年次)の在学者数及び入学者数(高等専門学校は第4年次在学者数)である。

   2.大学院の入学者数は、修士課程、区分制博士課程の前期及び後期課程、一貫制博士課程の入学者の合計である。

2. 大学通信教育

〔表略〕大学通信教育の学校数・学生数

(注)「その他の学生」とは、専攻科学生、聴講生等である。

別紙2 大学、短期大学の整備状況

1. 大学、短期大学の規模の推移

〔表略〕大学、短期大学の規模の推移

(注)1.私立欄の( )は、定員の増加数のうち実員増を伴う数である。

   2.計欄の( )は、私立欄の( )の数字と国公立の定員の増加数とを加算したものである。

2. 計画期間における拡充見込数

〔表略〕計画期間における拡充見込数

別紙3 高等教育機関への進学状況

1. 高等教育機関への入学状況

〔表略〕高等教育機関への入学状況(昭和30年度~58年度)

(注)1.大学・短期大学への入学者数には、過年度高等学校卒業者(浪人)を含む。

   2.昭和40年度には国立工業教員養成所への入学者を、また、昭和40~52年度には国立養護教諭養成所への入学者を「高等専門学校第4年次在学者数」欄に含む。

2. 大学、短期大学への進学率の推移

〔表略〕大学、短期大学への進学率の推移(昭和30年度~58年度、男女別、高等学校等への進学率を含む)

(注)1.大学・短期大学への進学率=当該年度の大学、短期大学入学者数÷3年前の中学校卒業者数×100

   2.高等学校等への進学率=中学校卒業者のうち高等学校等の本科・別科、高等専門学校に進学した者の数÷中学校卒業者数×100

〔表略〕(参考)専修学校(専門課程)入学者の18歳人口に対する比率(昭和51年度~58年度)

(注)比率=専修学校(専門課程)入学者数÷3年前中学校卒業者数×100

3. 高等学校新規卒業者の進学状況等の推移

〔表略〕(1) 高等学校新規卒業者の大学、短期大学への志願率の推移(昭和50年度~58年度、男女別)

(注)志願率=当該年度高等学校卒業者のうち、大学(学部)又は短期大学(本科)へ願書を提出した者の数÷当該年度高等学校卒業者数×100

〔表略〕(2) 高等学校新規卒業者の大学、短期大学への進学率の推移(昭和50年度~58年度、男女別。参考として大学・短期大学別)

(注)進学率=大学(学部)又は短期大学(本科)入学者のうち、当該年度高等学校卒業者の数÷当該年度高等学校卒業者数×100

〔表略〕(3) 高等学校新規卒業者の専修学校(専門課程)への進学率の推移(昭和51年度~58年度、男女別)

(注)進学率=専修学校(専門課程)の入学者のうち当該年度高等学校卒業者の数÷当該年度高等学校卒業者数×100

〔表略〕(4) 高等学校新規卒業者の大学、短期大学、専修学校(専門課程)への進学率の推移(昭和51年度~58年度、男女別)

(注)進学率=(2)+(3)

4. 都道府県別大学、短期大学への進学率の推移(昭和50~58年度)

〔表略〕都道府県別大学、短期大学への進学率の推移(昭和50~58年度)

(注)進学率=当該年度の大学、短期大学入学者数÷3年前の中学校卒業者数×100

5. 都道府県別高等学校新規卒業者の大学、短期大学、専修学校(専門課程)への進学率の推移

〔表略〕都道府県別高等学校新規卒業者の大学、短期大学、専修学校(専門課程)への進学率の推移(昭和53年度・58年度)

(注)1.進学率=進学者数÷当該年度高等学校卒業者数×100

   2.なお、本表は高等学校側からの調査結果によるものであるので、全国計は3の進学率とは必ずしも一致していない。

6. 大都市圏所在大学、短期大学への入学者数の推移(昭和50~58年度)

〔表略〕大都市圏所在大学、短期大学への入学者数の推移(昭和50~58年度)

(注)大都市圏とは、南関東、東海、近畿の三地域をさす。

7. 私立大学、短期大学の定員超過率の推移

〔表略〕私立大学、短期大学の定員超過率の推移(昭和50~58年度)

(注)定員超過率=入学者数÷入学定員

別紙4 18歳人口の地域分布の推移

〔表略〕18歳人口の地域分布の推移(昭和58年度~75年度、13地域別)

(注)1.3大都市圏とは、南関東、東海、近畿の三地域である。

   2.( )内の数は各地域人口の全国計に対する比率(%)である。

   3.人口は百人の位を四捨五入しているので、各地域人口の計と、「計」欄の人口は必ずしも一致しない。

別紙5 開かれた高等教育機関の整備

1. 単位互換

実施状況

〔表略〕① 昭和57年度の単位互換の実施状況(大学課調)

(注)1.国内・国外の内訳は、それぞれ内数である。

   2.国外受託大学数は、学部段階では国立88校、公立2校、私立170校、大学院段階は、国立62校、公立3校、私立36校となっている。

   3.短大と単位互換を行った大学は次のとおり。徳島大学→徳島大学工業短期大学部 4人、学習院大学→学習院女子短期大学 20人、杉野女子大学→杉野女子大学短期大学部 2人

   4.大学、短大とも単位互換を行っている大学はなかった。

〔表略〕② 実施状況の推移(昭和52年度~57年度、大学課調)

(注)( )は実施大学のうち委託大学数であり、学部、大学院の小計及び計は、重複している大学を除いた数である。

2. 大学院指導委託

〔表略〕① 昭和57年度の実施状況(大学課調)

(注)1.実施大学数については、重複分を除く。

   2.大学附置研究所・併設短期大学は個別に数えていない。

   3.岡崎国立共同研究機構の3研究所は1つとして扱った。

〔表略〕② 実施状況の推移(昭和52年度~57年度、大学課調)

(注)実施大学数欄「→大学・研究所」は重複分を除いたもの。

3. 社会人の大学・短期大学受入れ状況

〔表略〕社会人の大学・短期大学受入れ状況(昭和55年度~58年度)

(注)1.本調査における社会人とは、高等学校卒業後相当の期間職業に従事する、あるいは家庭人となるなど専ら大学入学のための学習をしている者(いわゆる浪人)以外の者をいう。

   2.( )内は、特別の入学者選抜による入学者数を内数で示したものである。

出典:大学入学者選抜実態調査

4. 公開講座の現状

〔表略〕(1) 大学公開講座実施状況の推移(昭和51年度~57年度、大学課調)

〔表略〕(2) 大学公開講座の開設状況(昭和57年度、大学課調)

(注)1.資格取得に関することを主たる目的とするもの、学内者を主たる対象とするものは除いてある。

   2.開設時間数については、回答不能とした大学(私立1校、55講座)分は、除外して計算してある。

   3.受講者数については、回答不能とした大学(公立1校・私立1校、6講座)分は、除外して計算してある。

   4.男女別受講者は、回答のあった大学について合計したものである。

〔表略〕(3) 大学公開講座の内容(昭和57年度、大学課調)

(注)2つ以上の内容をもつものは、それぞれに1講座と数えているため各内容の合計は計と一致しない。

〔表略〕(4) 大学公開講座の一講座当たり開設(昭和57年度、大学課調)

(注)「A~B時間」はA時間以上B時間未満の意味である。

〔表略〕(5) 大学公開講座の受講対象者(昭和57年度、大学課調)

(注)2つ以上の区分を対象としているものは、それぞれに1講座と数えてある。

別紙6 高等教員〔ママ〕の国際化

1. 留学生数の推移(各年5月1日現在留学生数)

〔図略〕図「留学生数の推移」(昭和47年~58年、留学生総数・私費留学生数・国費留学生数・外国政府派遣留学生数)

(注)1.外国政府派遣留学生は、中国政府の派遣留学生である(国費留学生に採用された者を除く)。

   2.昭和57年度までは大学、短期大学のみ。昭和58年度は大学、短期大学と高等専門学校(3年次、4年次、5年次)、専修学校(専門課程)の合計。(学術国際局ユネスコ国際部留学生課調)

2. 帰国生徒の大学、短期大学受入れ状況

〔表略〕帰国生徒の大学、短期大学受入れ状況(昭和55年度~58年度)

(注)( )内は特別の入学者選抜による入学者数を内数で示したものである。

出典:大学入学者選抜実態調査

別紙7 大学、短期大学の専門分野別入学者の状況

1. 大学

〔表略〕-58年度- 大学の専門分野別・設置者別入学者数(高等教育計画課調(58.5.1現在))

(注)1.「その他」の欄の「教養課程文科」、「教養課程理科」は、入学した段階で細かい専門に分類されない学生を便宜上掲げたものである。

   2.「その他」の欄の「その他」は、広島大学及び大阪府立大学の総合科学部、岩手大学の人文社会科学部及び日本大学の国際関係学部の入学者数を示す。

〔表略〕-50年度- 大学の専門分野別・設置者別入学者数(高等教育計画課調(50.5.1現在))

(注)1.「その他」の欄の「教養課程文科」、「教養課程理科」は、入学した段階で細かい専門に分類されない学生を便宜上掲げたものである。

   2.「その他」の欄の「その他」は、筑波大学の医学・体育・芸術専門学群及び広島大学の総合科学部の入学者を示す。

2. 短期大学

〔表略〕-58年度- 短期大学の専門分野別・設置者別入学者数(出典:学校基本調査報告書(58.5.1現在))

(注)「その他」は理学である。

〔表略〕-50年度- 短期大学の専門分野別・設置者別入学者数(出典:学校基本調査報告書(50.5.1現在))

(注)「その他」は教育学等である。

別紙8 大学、短期大学の入学定員に対する欠員状況(昭和58年度)

1. 大学

〔表略〕大学の入学定員に対する欠員状況(地域別・設置者別・昼夜別)

(注)1.学校基本調査及び大学、短期大学一覧による高等教育計画課調

   2.大学は学部、短期大学は学科による。

   3.「-」は、当該区分の入学定員がないことを示す。

2. 短期大学

〔表略〕短期大学の入学定員に対する欠員状況(地域別・設置者別・昼夜別)

(注)1.学校基本調査及び大学、短期大学一覧による高等教育計画課調

   2.大学は学部、短期大学は学科による。

   3.「-」は、当該区分の入学定員がないことを示す。

3. 大学及び短期大学の計

〔表略〕大学及び短期大学の入学定員に対する欠員状況の計(地域別・設置者別・昼夜別)

(注)1.学校基本調査及び大学、短期大学一覧による高等教育計画課調

   2.大学は学部、短期大学は学科による。

別紙9 大学院の現状(昭和58年度)

1. 大学院設置状況

〔表略〕大学院設置状況(大学院を置く大学・研究科数・入学定員・入学者数・在学者数、設置者別)

(注)入学定員、入学者数及び在学者数欄について

   「修士課程」=修士課程、区分制博士課程(前期2年の課程)及び5年一貫制博士課程(在学者数欄にあってはその1・2年次)

   「博士課程」=区分制博士課程(後期3年の課程)及び医歯学の博士課程、在学者数欄にあっては5年一貫制博士課程の3~5年次を含む。

出典:全国大学一覧(昭和58年度)、学校基本調査報告書(昭和58年度)

2. 大学院在学者数

〔表略〕大学院在学者数(昭和35・45・55・58年度、修士課程・博士課程別、設置者別・分野別)

(注)1.「修士課程の在学者数」は、修士課程並びに博士課程(医歯学を除く)1年次及び2年次に在学する者を合計したものである。また、「博士課程の在学者数」は、博士課程(医歯学を除く)3年次以降及び博士課程(医歯学)に在学する者を合計したものである。

   2.「工学」には商船を含む。

出典:各年度学校基本調査報告書

3. 大学院入学状況

〔表略〕(a) 修士課程(設置者別・分野別の入学志願者・入学定員・入学者・充足率)

(注)1.「修士課程」とは、修士課程、区分制博士課程(前期2年の課程)、及び一貫制博士課程(医・歯学を除く)をいう。

   2.「工学」には商船を含む。

出典:学校基本調査報告書(昭和58年度)、全国大学一覧(昭和58年度)

〔表略〕(b) 博士課程(設置者別・分野別の入学志願者・入学定員・入学者・充足率)

(注)「博士課程」とは、区分制博士課程(後期3年の課程)及び医・歯学の博士課程をいう。

出典:学校基本調査報告書(昭和58年度)、全国大学一覧(昭和58年度)

4. 大学院の進路別修了者数

〔表略〕(a) 修士課程(分野別の修了者・進学者・就職者・無業者等)

(注)1.( )は修了者に対する比率である。

   2.「工学」には商船を含む。

   3.「無業者」には、研究生として当該学校に残っている者及び専修学校、各種学校、職業訓練校等入学者を含み、また、家事手伝い、一時的な仕事に就いた者を含む。

   4.「その他」とは死亡、不詳の者である。

出典:学校基本調査報告書(昭和58年度)

〔表略〕(b) 博士課程(分野別の修了者・就職者・無業者等)

(注)1.( )は修了者に対する比率である。

   2.修了者には、所定の年限以上在学し所定の単位を修得したが、学位を取得せず退学した者を含む。

   3.「無業者」には、研究生として当該学校に残っている者及び専修学校、各種学校、職業訓練校等入学者を含み、また、家事手伝い、一時的な仕事に就いた者を含む。

   4.「その他」とは、死亡、不詳の者である。ただし、進学者、臨床研修医を含む。

出典:学校基本調査報告書(昭和58年度)

別紙10 地域配置の適正化

1. 対18歳人口収容力指数

〔表略〕対18歳人口収容力指数(昭和50年度~58年度、8ブロック別)

(注)1.学校基本調査報告書による。

   2.対18歳人口収容力指数(C)=当該地域所在大学、短期大学の入学者数(B)÷当該地域の3年前の中学校卒業者数(A)×100

2. 大学・短期大学への入学者数と18歳人口の推移

〔表略〕大学・短期大学への入学者数と18歳人口の推移(昭和50年度~58年度、全国計・大都市圏・その他)

(注)1.大都市圏とは、南関東、東海、近畿の三地域をさす。

   2.( )内は、昭和50年度を100とした場合の指数である。

3. 都道府県別大学・短期大学入学者の自県内入学率の推移

〔表略〕都道府県別大学・短期大学入学者の自県内入学率の推移(昭和50年度・58年度)

(注)自県内入学率(大学)=(A)のうち自県内の大学への入学者数÷(A)自県内の高等学校卒業後全国いずれかの大学に入学した者×100

   自県内入学率(短期大学)=(A)のうち自県内の短期大学への入学者数÷(A)自県内の高等学校卒業後全国いずれかの短期大学に入学した者×100

4. 大学、短期大学の在学者数の推移

〔表略〕大学、短期大学の在学者数の推移(昭和50年度~58年度、東京23区・政令指定都市・その他)

(注)1.在学者数は、大学は学部学生数、短期大学は本科学生数であり、学部・学科所在地による。

   2.55年度から政令指定都市に広島市が加わったため、55年度の欄には広島市を加えた数字を〈 〉で示すとともに、55年度以降の欄には、広島の数字を含んでいる。

5. 大学、短期大学の大都市、その他別入学定員の増加状況

〔表略〕大学、短期大学の大都市、その他別入学定員の増加状況(昭和51~55年度合計、56~58年度、設置者別)

(注)1.「大都市」とは、東京23区及び政令指定都市であるが、「昭和51~55年度合計」の大都市の欄には広島市を含んでいない。

   2.私立については、実員増を伴うもののみである。

6. 私立大学・短期大学の年度別入学定員(実員増を伴うもの)の増加状況

〔表略〕私立大学・短期大学の年度別入学定員(実員増を伴うもの)の増加状況(昭和51年度~58年度、大都市・その他)

(注)「大都市」とは、東京23区及び政令指定都市であるが、昭和51~55年度の「大都市」の欄には広島市を含んでいない。

別紙11 高等教育機関の地域別の拡充の目途(期間を限った定員増を含む。)

〔表略〕高等教育機関の地域別の拡充の目途(13地域別。58年度18歳人口・入学者数、60年度入学定員、67年度18歳人口・入学者数・入学定員、61~67年度拡充の目途、75年度18歳人口、18歳人口の67年度-58年度の増減)

(注)1.60年度入学定員は推計である。

   2.3大都市圏とは、南関東、東海、近畿の3地域である。

   3.( )内の数は、全国計に対する比率(%)である。

(参考)

1. 恒常的な定員増及び期間を限った定員増の目途の算定方法

〔図略〕図「恒常的な定員増及び期間を限った定員増の目途の算定方法」(58年度・60年度・67年度・75年度の入学定員・定員超過分・期間を限った定員と進学率)

(1) 恒常的な定員増の目途(42,000人)の算定方法

① 昭和75年度の大学、短期大学及び高等専門学校の規模すなわちこれらの学校への入学者数を昭和58年度の数613,000人と同程度と想定する。

② 私学の定員超過は昭和75年度に向けて長期的には更に改善されていくべきものと考え、昭和75年度の国公私を通じた定員超過率を1.1倍程度と想定する。

③ 国公私を通じた定員超過率1.1倍程度で613,000人の入学者を収容するためには、昭和75年度の大学、短期大学及び高等専門学校の入学定員を551,000人まで整備しておく必要がある。(具体的な算定はより複雑な過程を経ているので、単純に613,000人を1.1で除した数とは一致していない。以下の説明についても同様。)

④ 昭和60年度の大学、短期大学及び高等専門学校の入学定員は495,000人(高等教育計画課推計)であるから、昭和61年度から75年度までに必要な定員増数は56,000人であるが、昭和67年度まで18歳人口が急増することにかんがみ、56,000人の4分の3すなわち42,000人を計画期間中に整備することとする。

(2) 期間を限った定員増の目途(44,000人)の算定方法

⑤ 昭和67年度の大学、短期大学及び高等専門学校の恒常的な定員は、④より537,000人と見込まれる。

⑥ 大学等への進学者数が増加する昭和67年度までにあっても、私学の定員超過は現状程度を上限として守っていくべきものと考え、昭和67年度の国公私を通じた定員超過率を、昭和58年度の1.28倍と同率と想定する。

⑦ 恒常的な定員に現状程度の定員超過を見込むと、⑤、⑥により685,000人の入学者を収容できる。

⑧ 昭和67年度の大学、短期大学及び高等専門学校への進学率を昭和58年度の率35.6%と同率と想定すると、これらの学校への入学者数は729,000人と見込まれる。

⑨ 昭和67年度に収容すべき729,000人(⑧)に対し、恒常的な定員増で対応できる685,000人(⑦)との差44,000人については、既存の大学、短期大学で期間を限った定員増を行って対応することとする。

2. 高等教育の規模等の推移

〔図略〕図「高等教育の規模等の推移」(昭和35年度~75年度。18歳人口、高等学校卒業者数、合格率、高等学校新規卒業者の大学・短期大学志願率、大学・短期大学進学率、大学・短期大学入学者数、国立分)

(注)合格率=大学・短期大学入学者数÷志願者総数(過年度卒業者を含む。)

参考資料

1. 審議経過

(1) 概 要

大学設置計画分科会においては、昭和56年12月10日以来、昭和61年度以降の高等教育の計画的整備の在り方について審議を進めてきたが、審議経過の概要は次のとおりである。

① 「昭和50年代後期計画」による整備の進捗状況等の分析・検討と高等教育計画専門委員会の設置(昭和56年12月~57年6月)

まず、「昭和50年代後期計画」による整備の進捗状況、「昭和50年代後期計画」策定後の高等教育への進学動向等について分析、検討を行うこととし、高等教育計画専門委員会を設置した。

大学設置計画分科会 3回 開催

高等教育計画専門委員会 6回 開催

② 今後の高等教育の計画的整備の在り方について討議(昭和57年10月~58年3月)

高等教育計画専門委員会は、今後の高等教育の計画的整備の在り方について、検討項目ごとに討議を行った。

高等教育計画専門委員会 5回 開催

③ 関係各省庁から意見聴取(昭和58年4月)

大学設置計画分科会及び高等教育計画専門委員会は、合同会議を開催し、国土庁、経済企画庁、通商産業省及び自治省から、今後の高等教育の計画的整備の在り方に関連して、意見聴取を行った。

④ 中間報告案の取りまとめ(昭和58年5月~9月)

起草小委員会において、高等教育計画専門委員会中間報告案の草案を取りまとめた。

大学設置計画分科会 1回 開催

起草小委員会 8回 開催

⑤ 中間報告の決定(昭和58年9月~10月)

高等教育計画専門委員会中間報告案の取りまとめについて審議し、昭和58年10月21日、高等教育計画専門委員会中間報告を公表した。

大学設置審議会総会 1回 開催

大学設置計画分科会 2回 開催

高等教育計画専門委員会 1回 開催(大学設置計画分科会との合同会議)

⑥ 関係各団体から意見聴取(昭和58年12月)

関係各団体から中間報告に対する意見聴取を行った。

大学設置計画分科会 1回 開催

高等教育計画専門委員会 1回 開催

⑦ 最終報告の取りまとめと公表(昭和59年2月~6月)

最終報告を取りまとめ、昭和59年6月6日、公表した。

大学設置審議会総会 1回 開催

大学設置計画分科会 1回 開催

高等教育計画専門委員会 4回 開催(うち1回は大学設置計画分科会との合同会議)

以上、昭和56年12月から昭和59年6月までの会議の開催回数は、

大学設置審議会総会 2回

大学設置計画分科会 9回

高等教育計画専門委員会 18回(うち3回は大学設置計画分科会との合同会議)

起草小委員会 8回

であった。

(2) 審議経過

〔表略〕審議経過(年月日・会議名・審議の概要)

〔表略〕(備考)意見聴取を行った関係団体(12月22日・23日、国立大学協会ほか)

2. 大学設置審議会大学設置計画分科会の構成

大学設置計画分科会

昭和59年度

天城 勲 放送教育開発センター所長
石井公一郎 ブリヂストンサイクル㈱会長
石川忠雄 慶応義塾大学長
伊勢田耀子 津田塾大学教授
稲葉哲雄 大阪府立大学名誉教授
江尻 進 日本新聞協会顧問
小原哲郎 玉川大学長
川又良也 京都大学教授
吉川晴夫 静岡県教育委員会教育長
久野 洋(分科会長) 慶応義塾大学教授
幸田三郎 フェリス女学院長
近藤道生 ㈱博報堂会長
清水義弘 上智大学教授
名取礼二 学校法人慈恵大学理事長
村井資長 早稲田大学名誉教授

昭和58年度

天城 勲 放送教育開発センター所長
石井公一郎 ブリヂストンサイクル㈱社長
石川忠雄 慶応義塾大学長
伊勢田耀子 津田塾大学教授
稲葉哲雄 大阪府立大学名誉教授
江尻 進 日本新聞協会専務理事
小原哲郎 玉川大学長
川又良也 京都大学教授
吉川晴夫 静岡県教育委員会教育長
久野 洋(分科会長) 慶応義塾大学教授
幸田三郎 フェリス女学院長
近藤道生 ㈱博報堂社長
清水義弘 上智大学教授
名取礼二 東京慈恵会医科大学長
村井資長 早稲田大学名誉教授

昭和57年度

天城 勲 放送教育開発センター所長
石川忠雄 慶応義塾大学長
稲葉哲雄 大阪府立大学長
江尻 進 日本新聞協会専務理事
小原哲郎 玉川大学長
川又良也 京都大学教授
吉川晴夫 静岡県教育委員会教育長
久野 洋(分科会長) 慶応義塾大学教授
幸田三郎 フェリス女学院長
近藤道生 ㈱博報堂社長
清水義弘 上智大学教授
名取礼二 東京慈恵会医科大学長
道 喜美代 日本女子大学名誉教授
村井資長 早稲田大学名誉教授
村上素男 東京都民銀行会長

昭和56年度

天城 勲 放送教育開発センター所長
稲葉哲雄 大阪府立大学長
江尻 進 日本新聞協会専務理事
小原哲郎 玉川大学長
香月秀雄 千葉大学長
川又良也 京都大学教授
久野 洋(分科会長) 慶応義塾大学教授
幸田三郎 フェリス女学院長
近藤道生 ㈱博報堂社長
清水義弘 上智大学教授
名取礼二 東京慈恵会医科大学長
西尾 優 鳥取県教育委員会教育長
道 喜美代 日本女子大学名誉教授
村井資長 早稲田大学名誉教授
村上素男 東京都民銀行会長

高等教育計画専門委員会

天城 勲(主査) 放送教育開発センター所長
天野郁夫 東京大学助教授
飯島宗一 名古屋大学長
大沼 淳 文化学園理事長
小原哲郎 玉川大学長
黒羽亮一 日本経済新聞社論説委員
近藤道生 ㈱博報堂会長
篠塚英子 日本経済研究センター研究員(昭和58年3月まで)
司馬正次 筑波大学教授
島田晴雄 慶応義塾大学教授
清水成之 私立大学退職金財団理事
清水義弘 上智大学教授
下河辺 淳 総合研究開発機構理事長
道正邦彦 雇用促進事業団理事長

▲目次へ戻る

高等教育懇談会「高等教育の計画的整備について」 - 1976年3月15日

出典:文部省大学局『高等教育の計画的整備について-昭和50年度高等教育懇談会-』(昭和51年3月15日)pp.1–20、55–57

 

高等教育の計画的整備について

-昭和50年度高等教育懇談会-

高等教育の計画的整備について

昭和51年3月15日

高 等 教 育 懇 談 会

1 我が国の高等教育は、近年、急速な拡大を遂げ、国際的にみても高い普及率を示している。しかしながら、このような高等教育の急速な拡大は、十分な計画性を持って行われたものとはいい難いため、地域配置、専門分野構成その他質的な面で種々の問題やひずみを生じていることも否定できない。

2 高等教育懇談会は、昭和47年度以来、今後における我が国高等教育の拡充整備の長期的なあり方について、このような状況に適切に対処することに重点を置いて検討を重ね、毎年度、その検討結果を取りまとめてきた。昭和50年度においては、これまでの検討結果を踏まえ、その後の社会経済情勢の変化、高等教育関係制度の整備等に留意しつつ、今後の高等教育の計画的整備について検討してきたが、このたび、先に発表した中間報告に寄せられた意見も参考として、別紙のとおり、その結果を取りまとめた。

3 もとより、高等教育の計画的整備を図るに当たっては、著しく普及した高等教育のあり方や学術水準の維持向上の問題等、広く質・量両面にわたる検討が必要である。そのため、高等教育全般について、高等学校教育との関係や高等教育機関の入学者選抜のあり方との関連、さらに高等教育修了者の進路等との関連をも含めて総合的に検討を行い、また、大学院の拡充整備等高等教育及び学術の水準の維持向上、私学の振興助成、高等教育費の負担のあり方等の関連する重要問題について検討を深め、これらについて適切な措置を講ずる必要がある。

本懇談会は、これらの問題についての他の審議会等における検討の状況等を考慮し、当面の高等教育の計画的整備の方向を明らかにしようと努めたものである。

4 このまとめにおいては、専門学校等を含めると18才人口の半ばに達する高等学校卒業後の教育の広がりを考慮し、高等教育を通常の大学等に限らず、放送大学、大学通信教育さらに専門学校等をも含めて広く対象とし考察したが、高等教育をめぐる流動的な諸情勢、18才人口の動態、私学の質的充実を図るための私立学校振興助成法に伴う5か年間の新増設の抑制措置等を考慮して、昭和61年度を目標年度としつつ、計画期間を前期(51年度~55年度)と後期(56年度~61年度)に区分し、当面、主として量的側面から前期における計画的整備の方向と内容を明らかにすることとした。

5 この前期の計画においては、特に、高等教育の将来の発展のための基盤整備を図る観点に立って、質的充実を図ることに配慮しつつ、高等教育全体の構造の柔軟化、流動化の必要性を指摘するとともに、大学及び短期大学については、大都市への集中を抑制し、原則として、その拡充は地域間の格差や専門分野構成の不均衡の是正と人材の計画的養成に必要なものにとどめることとした。

これにより、国公立については、今後において具体的整備を進めるに当たっての方向と目途を示し、また、私立については、定員超過の是正等質的充実の方向と新増設の認可に際し参酌されるべき条件を示そうとしたものである。

6 なお、後期の計画については、前期における整備の状況、社会経済情勢の変化、高等教育に対する国民や社会の需要動向の推移等を考慮して、将来、適当な時期に検討することとした。

7 今後、高等教育機関の拡充整備や関連する諸制度の整備について、このまとめの趣旨が十分に生かされるよう関係各方面において適切な措置が講ぜられることを期待したい。

▲目次へ戻る

I 意見のまとめに際し、考慮した諸事項

1 昭和48年度、49年度懇談会の指摘事項に留意すること

(1) 48年度懇談会報告の要旨

今後の高等教育の拡充整備に当たっては、長期的な展望の下に高等教育計画を策定する必要があること、この計画においては、高等教育の拡大の間に生じた各種の格差・不均衡の是正を図るため、高等教育の規模、種類、立地等について指標を定め、これを設置認可、助成さらには教育研究条件の整備等についての施策の指針とする必要があること等を指摘し、計画の目標年度(61年度)、規模の目途(進学率40%に対応し得る規模)、地域配置の想定(各ブロックの進学率、収容力の目途)等を示した。

(2) 49年度懇談会報告の要旨

48年度懇談会報告の趣旨を基本的には維持しつつ、高等教育の規模の目途については、放送大学、大学通信教育、高等教育レベルの各種学校をも包含したものとして想定し、計画的に実現すべきもの、自由な進展に委ねるべきもののそれぞれの規模の目途をあらためて設定すべきこと等を指摘するとともに、計画期間を前期と後期に分け、前期においては高等教育の質的充実により重点を置き、後期においては計画的な拡充により重点を置くことが適当であること、50年度中に高等教育計画を策定することを目途に今後の作業を取り進めるものとすること等を示した。

2 昭和48年度以降、次に述べるような事態の推移があったが、このことに十分に対応すること

(1) 高等教育の規模、配置等

(ア) 48年度懇談会報告では、61年度の進学率40%に対応する高等教育の規模の実現のために、対48年度189,000人の要拡充数(私立103,000人、国公立86,000人)を見込んでいたが、49年度及び50年度の実績についてみると、従前と同様な規模拡大の傾向をたどり、既に、大学、短期大学及び高等専門学校の入学者において、各年度とも27,000人、2年間の合計54,000人(うち、私立47,000人)の実員増(定員においては49年度13,000人、50年度12,000人、計25,000人増)をみている。

(イ) これにより50年度における大学、短期大学及び高等専門学校への入学者数は、608,000人(進学率38.3%)となった。(48年度入学者数554,000人、進学率32.7%)

なお、国公立対私立の入学者数の比率(17.5%:82.5%)及び大学と短期大学の入学者数の比率(国立95%:5%、公立57%:43%、私立68%:32%)には、この3年間はとんど変化がない。

(ウ) 49年度、50年度において、進学率はそれぞれ対前年度2.6%、3.0%の上昇をみているが、地域間格差は縮小していない。(48年度では東北ブロック(最低)20%~近畿ブロック(最高)43%、50年度では東北ブロック25%~近畿ブロック50%)

(エ) 地域間の収容力格差は、やや縮小し、収容率は、48年度から50年度までの間に、甲信越・北陸ブロック38%→41%、四国ブロック41%→46%、関東ブロック165%→162%となっている。

(注)収容率 =当該ブロック所在大学等の入学者数当該ブロックからの大学等への進学者数

(オ) 大学の専門分野構成においては、各ブロックを通じ、48年度から50年度までの間に、若干ではあるが人文社会系が増加している。(例えば、東北ブロックの人文社会系・理工農系34%・45%→37%・41%、甲信越・北陸ブロックの人文社会系・理工農系16%・55%→21%・53%)

(カ) 48年度から50年度の間に、全国に占める東京都23区、政令指定都市の学校数及び在学者数の割合は、それぞれ、38%→36%、61%→58%となり、大都市への集中は若干緩和された。

(キ) 後記((3)、(エ)、(オ))する私立学校振興助成法及び同法附則による私立学校法の一部改正の施行をひかえ、50年9月末に届出のあった大学学部の学科の新設及び大学、短期大学の定員変更に係る定員増予定数は、約50,000人(49年度9,400人)となった。なお、別途51年度開設予定の大学、短期大学に係る定員増予定数は2,400人である。

(ク) 各種学校の在学者数は、全体としては漸減しているが(48年度1,246,000人→50年度1,205,000人)、高等学校卒業以上を入学資格とするもの(予備校等を除く。)については増加している。(49年度239,000人→50年度279,000人)

なお、高等学校卒業以上を入学資格とする各種学校のうち、修業年限1年以上のものの在学者数は、50年度において251,000人(入学者数は158,000人)となっている。これを分野別にみると、和洋裁関係73,000人(29%)、看護婦等医療関係48,000人(19%)、工業・土木関係46,000人(18%)、教員養成関係26,000人(10%)、その他58,000人(24%)となっている。

上記の入学者数158,000人は、50年度及び55年度についてみると、それぞれ進学率約10%に相当する規模である。

(2) 社会情勢の変化等

(ア) 経済情勢の変化

48年度懇談会報告は、高等教育経費試算において、64年度までの経済成長率を年率名目18.6%、実質9.2%と見込んだが、その後、経済情勢は急激に変化し、49年度の経済成長率は、名目17.9%、実質マイナス0.2%の状況にあり、今後、我が国の経済はいわゆる安定成長の状態が続くものと思われる。また、国及び地方公共団体の財政事情も厳しい状況の下にある。

(イ) 昭和50年度大学等卒業予定者の就職状況

50年度卒業予定者の就職状況は、目下なお調査中であるが、中小企業からの求人数の増加がある一方、特に大手企業の求人減ないし採用中止がみられ、その状況は、厳しいものとなっている。

(ウ) 高等教育機関への進学該当年令(18才)人口の地域分布

今後の地域間の人口移動が予想されるところではあるが、児童・生徒の地域分布の現状を前提とした場合には、55年度及び61年度における18才人口の地域分布は、次の表のような状況となり、大都市圏における増、その他地域における減の傾向が顕著である。

(単位 千人(%))

地域\年度 48 50 55 61
北海道 98(5.8) 87(5.5) 83(5.2) 90(4.8)
東北 198(11.7) 177(11.2) 155(9.8) 148(8.0)
北関東・甲信越 201(11.9) 183(11.5) 162(10.2) 180(9.6)
京浜・南関東 284(16.8) 275(17.3) 335(21.0) 462(24.8)
北陸 47(2.8) 42(2.7) 41(2.6) 46(2.5)
東海 173(10.2) 168(10.6) 181(11.4) 220(11.8)
京阪神・近畿 223(13.2) 217(13.7) 248(15.6) 320(17.1)
中国 116(6.8) 111(7.0) 103(6.5) 113(6.1)
四国 72(4.2) 67(4.2) 59(3.7) 61(3.3)
九州 281(16.6) 258(16.3) 222(14.0) 223(12.0)
計 1,693(100.0) 1,585(100.0) 1,589(100.0) 1,863(100.0)
(注) 44年度中学校卒業者数 46年度中学校卒業者数 49年度中学校1年生数による 49年度小学校1年生数による

(エ) 高等学校進学率は、なお上昇しており(48年度89.4%、50年度91.9%)、進学率の地域間格差の縮小(48年度、東京96.9%~岩手79.6%・沖縄74.7%→50年度、東京96.6%~岩手84.6%・沖縄75.1%)、普通科の増加(48年度60.4%→50年度63.0%)の傾向がみられる。このような状況から、高等学校教育のあり方が問題となるとともに、特に大都市圏においては、該当年令人口の急増に伴い、高等学校生徒急増対策が緊急の課題となってきている。

(3) 高等教育に関する制度の整備

(ア) 大学院の制度的な基盤を確立するため、49年6月、大学院設置基準の制定と学位規則の一部改正が行われた。

(イ) 50年4月、短期大学設置基準が制定され、短期大学制度の弾力化が図られた。

(ウ) 第75回国会における学校教育法の一部改正により、51年1月11日から専修学校制度が発足し、従前の各種学校のうち、修業年限1年以上で一定規模以上の組織的な教育を行い、所定の基準に適合するものは、学校教育法上の専修学校となり得ることとなった。

特に、専修学校のうち高等学校卒業程度を入学資格とするものは、専門学校と称することができるものとされ、高等教育機関の一種に加えられることとなったことに留意する必要がある。

(エ) 第75回国会において、私学の教育条件の維持向上等を目的として、私立学校振興助成法が制定された(51年4月1日施行)。なお、私立大学等経常費補助金は、48年度の434億円から50年度1,007億円に拡充されたが、今後の私学助成の拡充とその適切な運用が課題となっている。

(オ) 私立学校振興助成法の制定に伴い、その附則によって私立学校法の一部改正が行われ、私立大学の学部の学科の設置廃止及び私立の収容定員に係る学則の変更が新たに文部大臣の認可事項とされ、また、56年3月31日までの間は、文部大臣は、大学設置審議会及び私立大学審議会の意見を聴いて「特に必要があると認める場合」を除き、私立大学・短期大学の設置、私立大学・短期大学の学部又は学科の設置及び私立大学・短期大学の収容定員の増加に係る学則の変更についての認可は、しないものとする旨が定められた。

▲目次へ戻る

II 計画策定の方針

1 昭和48年度以降、以上のような事態の推移があること、及び今後における社会経済の変化、国民の高等教育に対する需要の動向等にはなお予測し難いものがあることを考え、48年度及び49年度懇談会が指摘した全国的、構造的に均衡のとれた高等教育の発展を指向しつつ、61年度を目標年度として、当面、18才人口が増加に転ずる56年度までの間に、今後の高等教育の発展の基盤となる整備を図ることに計画の重点を置くものとする。

2 この場合、大学、短期大学、高等専門学校に限らず、放送大学、大学通信教育、専門学校等をも包含する高等学校卒業後の教育の広がりを通じて、例えば、次のような高等教育全体の構造の柔軟化、流動化を積極的に進めることに特に留意するものとする。

(1) 短期大学・高等専門学校卒業者の大学への編入学、あるいはこれらの者の大学院における修学について、その機会を保障するよう、技術科学大学の創設など、より積極的、具体的な方途を講ずること

(2) 放送大学の創設、通信制と夜間制又は昼間制との組合せ、あるいは昼夜開講制等、より弾力的な修学の方式を検討、推進すること

(3) 一定の限度で、専門学校を含む異なる高等教育機関における修得単位を累積加算する制度の可能性を検討すること

(4) 単位の相互認定、教員の交流、その他大学間の協力交流をより積極化すること

(5) 社会人の再就学の機会の拡大、公開講座、その他社会に対する高等教育機関の開放と積極的な活動を促進すること

3 上記1の趣旨により、49年度懇談会報告に従い、計画期間を前期及び後期に区分し、51年度から55年度までを前期の計画期間、56年度から61年度までを後期の計画期間とする。

4 前期の計画期間においては、私立学校振興助成法制定の趣旨、18才人口の推移等にかんがみ、上記1の基盤整備のための高等教育の質的な整備充実に重点を置き、特に次の諸施策を重視するものとする。

(1) 全国的、構造的に均衡のとれた高等教育の発展を期するため、地方における高等教育の質・量の充実、特に地方における国立大学の計画的な整備を図ること

(2) 私立の質的な充実を図り、特に平均1.79倍(50年度)の定員超過の現状を是正する方途を講ずること

(3) 短期大学設置基準の制定の趣旨に沿い、社会の多様な要請に積極的に対応して短期大学の弾力的な発展を図ること

5 後期の計画期間においては、18才人口が増加に転ずることをも考え、国民の要請への適切な対応と高等教育の質的充実に留意して、計画的な拡充整備を図るものとするが、その具体的な計画は、前期における基盤整備とその実績及び社会的諸事情の変化に応じ、高等教育機関の基本的性格を考え、かつ、高等教育への需要の動向の推移を見定めつつ、適切な時期にあらためて策定するものとする。

6 前期、後期を通じ計画期間中の高等教育の整備の進行状況を的確に把握し、評価を行う体制を確立して、今後における事態の変化と国民の要請に対応し、計画に適切な補正を加える配慮が必要である。

この場合、特に次のような事項に留意するものとする。

(1) 高等教育への進学状況等の全国的及び地域的な推移

① 高等教育機関への進学希望及び進学の状況(専門分野別、男女別、種類別、設置者別)

この場合、進学者の地域的な流動状況に留意すること

② 高等教育機関の収容力(専門分野別、種類別、設置者別)

この場合、大都市への集中の抑制、私立の定員超過率の是正、地方における私立の進出及び国立の計画的整備の進捗状況に留意すること

③ 高等教育機関卒業者の進路状況

(2) 高等教育全体の構造の柔軟化、流動化の進展

(3) 専修学校制度の整備の進展並びに専修学校(特に専門学校)・各種学校への進学状況及びこれらの収容力の推移

(4) 高等学校の教育課程改訂の動向と高等学校への進学状況及び高等学校卒業者の進路状況の推移

(5) 職業構造、産業構造の変化等に伴う人材需要の動向及び雇用動向

(6) 国土利用に関する諸計画の進捗状況

(7) 経済情勢及び財政事情の推移

7 なお、大学院の拡充整備と高等教育機関の優れた教員を確保することは、高等教育の質的充実を図るに当たっての重要な課題である。大学院の拡充整備については、社会経済の発展と学術研究の進歩に伴い、高度の専門性を備えた職業人の養成と高等教育機関の教員を含め優れた研究者の養成確保の両面にわたって、その重要性がますます増大していくものと思われる。これについては、現在、大学院問題懇談会において、その基本方針につき検討が進められているので、その成果を期待することとしたい。また、高等教育機関の教員の養成確保は、大学院における養成にまつところが大きいが、今後における高等教育の多様な発展を図るためには、社会の各分野の優れた人材との交流、諸外国との交流等を積極的に進める必要があろう。

▲目次へ戻る

III 前期における計画の内容

1 計画期間中に整備を図るべきもの

上記IIの方針に基づき、次に掲げる事項に該当するものについて、以下に示す規模、地域配置等の指標に従い、その計画的実現を図るものとする。

① 計画養成を必要とするもの

医師、歯科医師、看護婦その他の医療技術者、初等教育教員等の養成を目的とするもののほか、新しい学問分野や研究者養成等に係る将来の需要にこたえるもの(国、公、私立を問わないが、医・歯科大学については、原則として私立は予定しない。)

② 地方における国立大学の計画的整備

学部、学科構成の不均衡の是正、学部等の改組その他地域間の収容力格差や専門分野構成の不均衡の是正、地方文化の向上に資するための整備等

③ 私立における、定員超過の是正等その質的充実を図るための定員変更その他の整備で、規模の拡大を伴わないもの

④ 公私立の移転、拡充等で、地域間の収容力格差や専門分野構成の不均衡の是正、地方文化の向上に資するもの及び高等教育の発展のために有意義な新しい試みを行おうとするもの

⑤ 社会の多様な要請に積極的に対応して、新しい分野を開拓するなど、学部、学科の改組、転換を図ろうとするもの、特に短期大学の柔軟な対応を期待する。

⑥ 上記II、2に述べたような高等教育の構造の柔軟化、流動化の推進に資するもの

2 規模の目途

(1) 前期の計画期間中における高等教育の規模の目途は、下記(2)の大学等の規模及び(3)の専門学校等の規模に示すとおりとする。これによる専門学校等をも含めた55年度の高等教育の規模は、入学者数において800,000人を超え、その18才人口に対する比率は、50%を上回ることとなる。

このうち、大学、短期大学及び高等専門学校の入学者数は、約640,000人であり、上記1による基盤整備のための質的な整備充実を図ることを主眼にして、その規模は、50年度に対し、約32,000人の増を見込んでいる。

専門学校等については、その性格上、一応現在の規模を見込むにとどめているが、今後の高等教育の構造の柔軟化、流動化のために、大学等の整備と並んで、これら専門学校等の発展にまつところが大きい。

(2) 大学等の規模

(ア) 大学、短期大学に係る上記1の整備は、計画期間中、次に掲げる規模を目途とし、後記3に示すような地域配置の調整を図りつつ、取り進めるものとする。

(単位 人)

国立 公立 私立 計
10,000 1,500 20,000 31,500

① 国立について

医師、歯科医師、医療技術者、初等教育教員等の計画養成、地方国立大学の計画的整備等のため、従来の実績をも考慮し、年平均2,000人増を目途とする。

なお、この場合の分野別の目途は、次のとおりである。

(単位 人)

医歯・医療技術 教員養成 一般 計
2,900(5,300) 1,600(19,400) 5,500(56,100) 10,000(80,800)

(注)( )内は、50年度の定員を示す。

② 公立について

看護婦その他の医療技術者の養成、地域の実情に即した専門職業教育、女子教育その他地域の社会的需要への対応を期待するが、小、中、高等学校等の整備等に当たる地方公共団体の財政の現状等を考え、一応、従来の実績である年平均300人増を目途とする。

③ 私立について

ⓐ 前記(I、2、(1)、(キ))の50年度届出に係る私立の定員増予定数約50,000人のうち、約45,000人は、定員超過の状況を是正するため、施設、設備、教員組織等を整備して、実員と定員との差を縮小するよう定員増を図ろうとするものと考えられるが、これらの定員変更の届出が受理され、かつ、定員変更に伴う新たな実員増を生ずることなくその趣旨どおり51年度の入学者の決定が行われた場合には、50年度の定員超過率(1.79倍)は、51年度においては1.5倍強に是正されることとなる。

(注)私立の入学定員に対する実員(入学者)の倍率は、50年度において下表のような状況にある。

(50年度)

区分 入学定員(A) 入学者数(B) 倍率(B/A)
大学 183,729人 337,790人 1.84
短期大学 95,520 162,370 1.70
計 279,249 500,160 1.79

ⓑ 一方、過去5年間、私立の規模は、年平均定員増9,000人、実員増25,000人という拡大を続けており、定員超過率は、漸増の傾向にあった。(定員超過率 46年度 大学1.77倍、短期大学1.47倍→50年度 大学1.84倍、短期大学1.70倍)

ⓒ よって、このような定員超過の是正を図ることに計画の重点を置き、50年度までの既設分については、計画期間中、定員超過の是正をさらに進めることにより定員超過率を全体として1.5倍以内にとどめ、今後、各学校においていわゆる水増しによる実員増を生ずることのないよう、設置者の自粛を求めつつ、学部、学科の性格に即し、教育研究条件の改善に資するよう所要の措置を講ずるものとする。

ⓓ ⓒを前提として、上記1の計画期間中の整備で私立に期待すべきものの規模は、年平均、定員において2,500人増、実員において3,000人増の範囲とする。なお、51年度においては、経過的に学科増設等の届出に伴う実員増を生ずると見込まれるので、このため、別途5,000人程度の増を予定するものとする。

ⓔ なお、50年度において、私立には、大学、短期大学を通じ、約11,000人(大学3,000人、短期大学8,000人)の欠員が生じているので、大都市における著しい定員超過の是正を進めることとあいまって、実情に応じ、必要な改善策を講ずることが望ましい。

(イ) 大学、短期大学別の規模の目途は、従来の傾向(I、2、(1)、(イ))を考え、設定しないこととするが、上記1に掲げた計画期間中の整備の方向に沿った短期大学の対応を特に期待するものとする。

(ウ) 高等専門学校は、質的な充実を図ることとし、規模の拡大は見込まないものとする。

(エ) 上記の規模の目途に従って大学、短期大学の整備が行われた場合の、55年度における大学等への入学者数、18才人口に占める比率等は、次の表のとおりとなる。

区分 全国の18才人口(A) 大学等への入学者数(B) 全国18才人口に占める大学等入学者数の比率(B/A) 国公立対私立の入学者比率
50年度 1,585,000人 608,000人 38.3% 17.5%:82.5%
55年度 1,589,000 640,000 40.3 18.5:81.5

なお、55年度の大学等への入学者数(640,000人)は、61年度の18才人口(1,863,000人)に対しては、34.3%に相当する。

(3) 専門学校等の規模

(ア) 上記(2)の大学等の規模の目途は、従来の著しい定員超過を伴う規模の拡大の傾向に対して、是正と抑制を加えようとするものであるが、他面、48年度懇談会報告が指摘したように、高等学校進学率の上昇、その他の高等教育への需要の増加傾向がなお強いことをも考えると、専門学校、大学通信教育、放送大学等上記(2)以外の高等教育機関の整備を併せて促進する必要がある。

(イ) 前記(I、2、(1)、(ク))で述べたように、50年度において高等学校卒業以上を入学資格とする修業年限1年以上の各種学校への入学者数は、158,000人であり、その規模は、55年度の18才人口に対して進学率約10%に相当するが、これらの多くは、その性質上、計画においては自由な進展に委ねるべきものと考える。ただし、看護婦その他の医療技術者の計画養成については、従来、相当部分の養成が各種学校により行われている実態(50年度在学者数48,000人)にかんがみ、専門学校等を含め、計画的に実現を図るべきものとして、その規模を検討する必要がある。

(ウ) 大学通信教育への入学者数は、50年度において15,000人(大学10,000人、短期大学5,000人)であり、55年度において進学率約1%に相当する。大学通信教育については、一層の充実が期待されるが、その規模については、一応、50年度の入学者数をそのまま見込むものとする。

(エ) 放送大学の具体的な設置計画は現在検討中であり、整備すべきその規模についても現時点では定め難いので、今後の検討にまつこととする。

3 地域配置計画

(1) 高等教育機関の地域配置における不均衡の是正を図るためには、後期における計画的拡充にまつところが大であるが、前期においても、その展望の下に、大学等について上記2、(2)に示した規模の目途の範囲内において、できる限り、ブロック単位に計画的な配置を図るものとする。

なお、専門学校等については、その自由な発展を期待する趣旨から、この地域配置計画には含めていない。

(2) ブロックの区分

大学等の計画的配置を考える場合のブロックの区分は、下記①、②に述べることを特に考慮して、次のとおりとする。(各ブロック内の進学者数等については、別添1-1、1-2参照)

ブロック名 該当都道府県
北海道 北海道
東北 青森、岩手、宮城、秋田、山形、福島(6県)
関東・甲信越 茨城、栃木、群馬、埼玉、千葉、東京、神奈川、山梨、長野、新潟(1都9県)
東海 岐阜、静岡、愛知、三重(4県)
北陸・近畿 富山、石川、福井、滋賀、京都、大阪、兵庫、奈良、和歌山(2府7県)
中国 鳥取、島根、岡山、広島、山口(5県)
四国 徳島、香川、愛媛、高知(4県)
九州 福岡、佐賀、長崎、熊本、大分、宮崎、鹿児島、沖縄(8県)

① これまでの高等教育の規模の拡大は、大都市圏(京浜・南関東、東海、京阪神・近畿)において、他の地域をはるかに超えて進行してきたところであるが、上記I、2、(2)、(ウ)において示したように、50年度と55年度における18才人口には、地域的にかなりの変動(大都市圏における増、その他の地域における減)が見込まれる。このような18才人口の地域間の変動は、従来の大都市圏における高等教育の規模の拡大の傾向を、より促進する要因となるものと考えられること。

② したがって、今後、このような大都市圏における18才人口の増加に伴って予想される高等教育への需要の増大への対応を考慮しつつ、かつ、上記2、(2)の規模の目途の範囲内で、できる限り地域配置の是正を図るためには、京浜・南関東、京阪神・近畿については、これらに隣接する地域をも含めてより広域なブロック区分を想定し、ブロック内における収容力の調整を図る必要があること。

(3) ブロック別の配置計画

各ブロックにおける、18才人口の今後の推移、進学率・収容力等の状況、高等教育に係る地理的、社会的条件等を考慮して、55年度におけるブロックごとの収容力等の一応の目途を次の表のように定める。

ブロック 進学者 進学率 収容力 国立による拡充見込数 公私立による拡充見込数
昭和50年度(A) 昭和55年度(B) 昭和50年度(C) 昭和55年度(D) 昭和50年度(E) 収容率 昭和55年度(F) 拡充見込数(F-E)
昭和50年度(E/A) 昭和55年度(F/B)
北海道 27,000 28,000 31 34 20,000
(5,000)
75 80 23,000 3,000 1,000 2,000
東北 44,000 46,000 25 30 25,000
(11,000)
56 60 28,000 3,000 1,100 1,900
関東・甲信越 192,000 208,000 42 42 274,000
(69,000)
143 135 281,000 7,000 2,200 4,800
東海 70,000 76,000 42 42 56,000
(15,000)
80 80 61,000 5,000 1,000 4,000
北陸・近畿 125,000 138,000 48 48 137,000
(35,000)
110 104 143,000 6,000 1,700 4,300
中国 48,000 45,000 43 44 26,000
(7,000)
55 65 29,000 3,000 1,000 2,000
四国 25,000 23,000 38 39 12,000
(5,000)
46 60 14,000 2,000 800 1,200
九州 77,000 76,000 30 34 58,000
(11,000)
76 80 61,000 3,000 1,200 1,800
計 608,000 640,000 38 40 608,000
(158,000)
100 100 640,000 32,000 10,000 22,000

(注)① 55年度における進学数の目途640,000人(進学率40.3%)のブロック別配分に当たっては、関東・甲信越、東海、北陸・近畿の各ブロックの55年度進学率を50年度と同率と想定し、他のブロックについては、それぞれ1~5%の増を見込むこととした。

  ② このブロック別進学率の想定は、前記した計画策定の方針と規模の目途を前提とするものであって、従来の傾向(各ブロック年率2~3%の上昇)とは異なるものである。また、ブロックごとの進学率の推移は、政策的に措置し難いものでもあるから、特に大都市圏ブロックにあっては、実際の進学者数の推移とその地域的分散状況に対する十分な配慮が必要である。

  ③ 各ブロックの収容力については、上記②を考慮しつつ、各ブロックとも少なくともブロック内進学者の60%を当該ブロック内において収容できるようにすることを目途とした。

  ④ このブロック別の計画的配置を進めるに当たっては、各都道府県ごとの進学率、収容力の状況(別添2-1、2-2参照)及び下記(4)に留意するとともに、従来大都市圏において特に著しい高等教育への需要の増加傾向を適切に受け止め、分散させるため、地方における国立大学の人文社会系学部等の計画的整備の推進、大都市圏における専門学校の整備等を図っていくことが必要である。

  ⑤ ⓐ 進学者数は、大学、短期大学、高等専門学校(第4年次在学者)の合計である。

    ⓑ 50年度収容力(E)の( )内は、高等教育レベルの各種学校の入学者数を示す(外数)。

    ⓒ 上記2、(2)に示した規模の目途は31,500人であるが、拡充見込数(F-E)は1,000人を単位として示したため、計32,000人となっている。

(4) 新増設を行わない地域

大学等の新増設を原則として行わない地域を次のとおり設定し、これらの地域においては、実員増を伴わない改組・定員増、夜間学部・学科の設置、現に整備計画進行中のもの等を除き、新増設は一切行わないものとする。ただし、工業(場)等制限区域以外の政令指定都市の区域については、地域の事情に応じた緩和を考慮するものとする。

  工業(場)等制限区域 その他の政令指定都市の区域
首都圏 近畿圏
全域 東京都区部、武蔵野市   札幌市、名古屋市、北九州市、福岡市
一部 川口市、三鷹市、横浜市、川崎市 京都市、大阪市、守口市、東大阪市、堺市、神戸市、尼崎市、西宮市、芦屋市 横浜市、川崎市、京都市、大阪市、神戸市の工業(場)等制限区域以外の区域

なお、これらの地域からの大学等の移転について積極的に配慮することが望ましい。

(注)「工業(場)等制限区域」とは、「首都圏の既成市街地における工業等の制限に関する法律」に規定する「工業等制限区域」及び「近畿圏の既成都市区域における工場等の制限に関する法律」に規定する「工場等制限区域」をいう。

4 私立の大学、短期大学の新増設の認可と前期の計画

前期の計画期間中における大学、短期大学の新増設が、私立学校法附則第13項に定める「特に必要があると認める場合」に該当するか否かの判断に当たっては、私立の大学、短期大学の量的拡大を抑制しようとする法律の趣旨とこのまとめの基本的方針に沿って、上記1に掲げた「計画期間中に整備を図るべきもの」に該当するもの(既に新増設の事前準備が終了しているもので経過的措置を必要とすると認められるものを含む。)のうちから、次の諸点を考慮して、認可すべきものを厳正に選択することが適当である。

① 上記2、(2)に掲げた私立の規模を認可に伴う学生増の目途とすること

② 上記3に掲げたブロックごとの収容力の目途及び新増設を行わない地域に留意すること

③ 専門分野構成における地域間の不均衡の是正に留意すること(別添3-1~3-4参照)

④ 学校法人の安定した経営基盤の確保に配慮すること

▲目次へ戻る

IV 後期における規模の目途等

1 昭和61年度における高等教育の規模の目途について、48年度及び49年度懇談会は、いずれも「昭和50年代に到達するであろう進学率40%より低い進学率を昭和60年代当初の指標とすることは、適当でない。」とする原則的な考え方を示している。

2 前記(II、5)したように、後期の具体的な計画は、今後における諸般の事情の推移を見定めつつ、適切な時期に策定するものとするが、その際、61年度における高等教育の規模の目途については、あらためて検討することが必要である。

その場合、別添4に掲げた35年度以降の高等教育の規模の拡大の実態を顧み、かつ、次のような要請(49年度懇談会報告)にこたえ得る規模を確保する見地に立って、検討を行うことが必要と思われる。

① 我が国の高等教育及び学術研究の質的水準の維持、向上

② 計画養成を必要とする分野における人材需要への対応

③ 進学率、収容力、専門分野構成等における地域間格差の是正等、今後における高等教育の機会に対する国民の要請への適切な対応

④ 地域開発や地方文化の向上への寄与

▲目次へ戻る

高等教育懇談会の構成(昭和50年度)

(五十音順)

氏名 職名
天城 勲 民主教育協会会長
有山兼孝 全国公立短期大学協会会長(名古屋市立女子短期大学長)
飯島宗一 広島大学長
岩佐凱実 富士銀行会長
上野直蔵 大学基準協会常務理事(同志社総長)
牛尾治朗 ウシオ電機社長
円城寺次郎 日本経済新聞社会長
太田善麿 東京学芸大学長
大沼 淳 文化学園理事長
懸田克躬 順天堂大学長
加藤静一 信州大学長
金森久雄 日本経済研究センター理事長
茅 誠司(座長) 日本学術振興会会長
熊谷尚夫 大阪大学教授
公江喜市郎 日本私立短期大学協会会長(武庫川学院理事長)
細郷道一 公営企業金融公庫総裁
桜井和市 私立大学懇話会副会長(学習院長)
瀬川美能留 野村証券会長
関口 勲 東京家政学院大学長
谷村 裕 東京証券取引所理事長
中根千枝 東京大学教授
中原 実 日本私立大学協会会長(日本歯科大学長)
仲谷義明 愛知県知事
成田喜澄 全国高等学校長協会会長(東京都立青山高等学校長)
林 健太郎 国立大学協会会長(東京大学長)
伏見康治 名古屋大学名誉教授
藤田健治 お茶の水女子大学名誉教授
村井資長 日本私立大学連盟常務理事(早稲田大学長)
森川晃卿 公立大学協会会長(大阪市立大学長)

高等教育計画部会の構成

(五十音順)

氏名 職名
天城 勲(座長) 民主教育協会会長
飯島宗一 広島大学長
太田善麿 東京学芸大学長
大沼 淳 文化学園理事長
懸田克躬 順天堂大学長
金森久雄 日本経済研究センター理事長
公江喜市郎 日本私立短期大学協会会長(武庫川学院理事長)
細郷道一 公営企業金融公庫総裁
谷村 裕 東京証券取引所理事長
藤田健治 お茶の水女子大学名誉教授
村井資長 日本私立大学連盟常務理事(早稲田大学長)
森川晃卿 公立大学協会会長(大阪市立大学長)

(専門委員)

氏名 職名
天野郁夫 名古屋大学助教授
市川昭午 国立教育研究所室長
伊藤善市 東京女子大学教授
喜多村和之 広島大学助教授
黒羽亮一 日本経済新聞社論説委員
新堀通也 広島大学教授
成田克矢 国立教育研究所室長
橋本晃和 システムロード総合研究所長
原 芳男 東京工業大学助教授

〔原本の「別添資料」(pp.21–32)および「参考資料」(pp.33–54)は収録を省略した〕

▲目次へ戻る

学術審議会「学術研究体制の改善のための基本的施策について(答申)」 - 1984年2月6日

出典:学術審議会「学術研究体制の改善のための基本的施策について(答申)」(学術審議会第26号)1984年2月6日(国立公文書館所蔵「科学技術分科会第8~13回 第2巻」(請求番号:平18総務00049100)所収、国立公文書館デジタルアーカイブ https://www.digital.archives.go.jp/file/3851850)

 

学術研究体制の改善のための基本的施策について

(答 申)

昭和59年2月6日

学 術 審 議 会

学術審議会第26号

昭和59年2月6日

文部大臣

 森  喜 朗  殿

学術審議会会長

吉 識 雅 夫

学術研究体制の改善のための基本的施策について(答申)

本審議会は、先に諮問のあった学術研究体制の改善のための基本的施策について、学術研究体制特別委員会及び学術国際交流特別委員会において審議を行い、これらの結果に基づき総会において更に慎重に審議し、別紙のとおりの結論に達しましたので、ここに答申します。

学術研究体制の改善のための基本的施策について

I 学術振興の方向について

1. 学術振興の基本となる考え方

学術研究は、国家社会のすべての分野の発展の基盤を形成するものであり、その振興方策を講ずるに当たっては、長期的観点に立ち、かつ、幅広い視点をもつことが不可欠である。学術研究の振興を図るに当たっては、次の諸点を基本とすべきである。

(1) 学問の全分野にわたる基盤の形成

大学(国立大学共同利用機関等大学と同様の性格を有する研究機関を含む。以下同じ。)は、学術の中心として人文・社会科学及び自然科学の広汎な領域の全体にわたり学術研究を発展させることにより、我が国の学問的基盤の確保と水準の維持向上を図ることを使命としている。

したがって、学術研究の振興を図るに当たっては、常に各領域にわたる発展とこれを支える基盤的な研究条件の整備に十分配慮する必要がある。

(2) 研究者の自主性の尊重

学術研究は、長期的観点から、基礎的なものの地道な積上げの上に立って未知なるものの探求を目指すものであり、独創性豊かな新しい知見を生み出すことを本質としている。

このような研究は、本来研究者の自由な発想と研究意欲を源泉として初めて優れた成果を期待できるものであり、学術研究を推進するに当たっては、研究者の自主性を最大限に尊重することが不可欠である。

(3) 研究と教育の一体的推進

大学は上記(1)のような幅広い分野の研究とともに、これと不可分一体の

ものとして優れた研究者をはじめ多方面の人材の養成を使命としている。したがって、大学における学術研究は人材養成との関連について十分な配慮を払いつつ、これと総合的に推進されて初めてその真の効果を発揮し得るものである。

2. 学術研究をめぐる新しい状況

近年における学術研究をめぐる状況の変化には著しいものがあり、主として次のような特徴が現われている。

① 学術研究の急速な進展に伴い、研究の専門分化・高度化が進行する一方で、個々の専門分野を超えた境界領域・複合領域の発展や従来解明できなかった複雑な事象について他の専門分野で得られた新しい知見や研究方法の応用により研究の画期的な進展が見られるなど関連各分野の総合的な研究協力の必要性がますます高まっている。

② 研究の手段・方法の革新、高度化は特に自然科学分野においてめざましく、研究設備等の高性能化、処理すべき学術情報量の飛躍的増大等により研究活動を活発に行うためには全般的に多額の経費を要するようになっている。特に、加速器科学、宇宙科学、核融合等幾つかの特定領域においては研究の進展を図るため、巨額の経費を長期間にわたって投入する状況になっている。

③ 学術研究における新しい知見が短期間のうちに多方面の革新的な技術的応用を呼び起こし、我々の生活に大きな便益をもたらすなど現代社会の繁栄を支える重要な要因となっている。

また、学術研究の社会における役割の増大に伴い、学術研究に対する各種の社会的要請が増大かつ多様化しており、これが逆に学術研究の発展の方向にも大きな影響を及ぼすようになっている。

他方、科学及びその実践的応用としての技術の無制限の発展がもたらす否定的側面が次第に意識されるようになり、科学と社会との関係や人類の未来と深い関わりをもつ科学・技術のあるべき姿が、倫理的側面も含め深く問われるようになっている。

④ 近年、世界経済の停滞や国際的あつれきの増大、資源エネルギーの制約、産業構造の変化等我が国を取りまく内外の諸条件は大きく変化しているが、このような状況の中で独創的、先駆的な学術研究の推進はこれからの我が国に最も求められている創造性豊かな科学技術の確立のための基盤を形成するものとして極めて重要な政策課題となっている。

⑤ 学術研究活動の内在的要請による国際交流・協力の必要性がますます増大するとともに、我が国の学術研究の進展と国際的地位の高まりに伴い、学術交流・協力活動への我が国のより積極的な参加の要請が内外に高まっており、これらを通じて世界の学術の発展に積極的に寄与することが期待されている。

⑥ 電算機及び情報処理技術の急速な発達により、巨大又は複雑な計算処理、シミュレーション(模擬実験)、オンライン情報検索等が可能となったため、学術研究の精度の向上と効率化が図られるとともに、これらの手法を用いることにより、従来困難であった学術研究が進展し、新たな研究分野が展開してきている。

3. 今後推進すべき施策の方向

学術研究の振興に当たっては、上記1の考え方を基本とすべきことはもちろんであるが、学術研究をめぐる上記2のような著しい状況の変化に適切に対応しつつ今後さらにその一層の発展を図るためには、特に次のような点について、積極的に施策を推進していく必要がある。

(1) 学術研究の特性に即した重点的推進

研究の高度化、巨大化や新領域の発展等学術研究の急速な進展に伴う新たな研究上の要請に対処するとともに、エネルギー問題の解決等増大する社会的要請に応えて、総合的に学術研究の発展を図るためには、研究者の自主性の尊重を基本としつつ、学術研究をいかに効果的に推進していくかということが重要な課題となっている。

このためには、まず、学術研究動向を把握しつつ、研究者の意向を適切に汲み上げ、これを施策に反映させていく仕組みを整備するとともに、国立大学共同利用機関等を中心とする共同研究体制の整備・充実及び科学研究費補助金の改善・充実等により学術研究の重点的推進を図ることが必要である。この場合、研究目的の早期達成を図るあまり、管理・効率を優先させる考え方をとることは、学術研究の性格に照らし、かえって研究の長期的な発展を阻害する結果となる。学術研究の重点的推進に当たっては、その諸特性に即した十分な配慮が払われることが基本的に肝要であり、長期的観点に立ったあくまで研究者自身による努力を促進・助長する方向で施策の展開を図ることが必要である。

(2) 優れた研究者の養成・確保

学術研究の発展のためには優れた研究者を養成し、研究の場に確保することが何よりも肝要であり、このことは大学の基本的な使命である。

今日、学術研究の急速な発展に伴い、独創的、先駆的研究の推進の必要性が、ますます高まりつつあるが、その基本的前提となる優れた人材の養成・確保が重要な課題となっている。このような事情にかんがみ、研究者全体の年齢構成の状況や今後における需給の見通し等も考慮しつつ、将来の我が国の学術研究の先端を担い、創造性に富む研究を推進し得る優れた若手の研究者を養成し確保する方策の充実・改善に格段の努力を重ねる必要がある。

(3) 社会的協力・連携の強化

今日、科学技術の振興、経済・社会の発展、教育・文化の向上等に関連し、大学の学術研究に各方面から多くの期待が寄せられている。

大学は基本的には学術の中心として研究者の自由な発想に基づく独創的な研究を展開し、また、その成果を次世代に伝えていくという本来の使命を遂行していくことにより、これらの期待に応えていくものである。

しかし、更に個別的、具体的諸課題への対処や取組が要請される場合に、本来の使命を踏まえつつ、大学の主体性の下に大学の特色を生かし、これに適切に対応し、協力することは有意義なことである。

このような諸課題への対応については学界全体、分野ごとの学会、個々の大学あるいは個々の研究者としての対応等いくつかの段階があり、また対応の形態も様々なものがあるが、いずれにしても、大学の主体性の下に研究の成果の蓄積や研究能力を活用し社会の各方面と協力していく方策の整備・充実に努める必要がある。

(4) 学術研究の国際交流・協力の推進

学術研究は、本来普遍的な意味をもつ知的活動であり、国際交流はその内在的要請と言えるが、特に、近時、学術研究の目覚ましい進展、国際共同により研究を進めるべき課題の増大等新たな状況の展開に伴い、学術国際交流・協力推進について内外からの要請が著しく高まってきている。これまで国際社会における我が国の活動は、経済的側面を中心に展開されてきたが、今後は国際関係のより均衡のある発展のためにも、学術の国際交流・協力を一層拡充する必要がある。我が国は地理上、言語上の制約もあり、学術国際交流・協力を活発にするためには関係者の特段の配慮と努力が必要とされる。

今後、これらの要請と我が国の特殊性を十分勘案して、諸外国との学術国際交流・協力の活動を重点的に拡充することが望まれる。その際、研究上の必要性、分野の特殊性に応じ、国際共同研究、研究者交流あるいは学術情報の交流等適切な方途によりこれを推進するとともに国内の体制を整えることが必要である。

(5) 人文・社会科学の振興への配慮

従来、人文・社会科学については、自然科学に比べた場合ともすればその進展を主として個々の研究者の努力にゆだね、これを特に推進するという姿勢は必ずしも十分ではなかった。

今日、学術研究全体としての発展の必要性、人文・社会科学研究に対する多様な社会的要請の増大、研究方法の高度化等の種々の事情を勘案すれば、人文・社会科学の振興について各分野の特性に即した適切な配慮を払う必要がある。

▲目次へ戻る

II 学術研究の特性に即した重点的推進方策の在り方について

1. 学術研究の重点的推進と基礎的研究基盤の整備との調和

(1) 基本的考え方

先に述べたとおり、近年の学術研究の進展から生ずる新たな研究上の要請と学術研究に対する社会的要請が増大する中で、限られた経費や人材等を効率的に活用し、学術研究の効果的な発展を図るためには、長期的・総合的視野に立って学術研究の特性に即した重点的推進が強く要請されている。

その際、学問の全分野にわたる基礎的研究基盤を整備し、大きな発展可能性をもつ優れた研究の芽を生み出す源泉を確保することが不可欠の前提条件であることを忘れてはならず、これなくして独創的、先駆的な学術研究の発展は望むことができない。更に、ある分野や研究領域等について重点的推進を図ることは、他の広汎な分野や研究領域等にわたる研究の援助、促進につながることとなる。

このような意味で、学術研究の重点的推進と学問の全分野にわたる基礎的研究基盤の整備とは相補う関係にあり、両者の調和を図ることによって初めて学術研究が総合的に推進されるものである。

なお、重点的推進を図るに当たっては学術研究の性格上例えば真に独創的な研究成果が予測したところに発生するとは限らず、またどのような研究が社会的諸要請に応じることになるのか必ずしも予測できないこと、このため常に研究者の自主性を尊重する必要があり、また、自由な発想に基づく地道な研究の発展に配慮する必要があること等の特有の諸条件があることから、通常の開発研究におけるような管理的な手法をとることはかえってその発展を阻害する結果となることに特に留意する必要がある。

したがって、この課題に取り組むに当たっては、上記のような学術研究の特性に十分配慮し長期的観点に立って、あくまでも研究者自身による努力を促進・助長することを基本として総合的な施策の展開を図ることが肝要である。

(2) 基礎的研究基盤の整備

ア 学術研究の全般的な高度化が進行するとともに、研究関連経費の上昇が続いている状況において、近年の厳しい行財政事情とも関連し大学等における基盤的、経常的な研究費の実質的水準の確保が困難となってきており、この点について十分に配慮する必要がある。

また、大学等における研究と教育の一体的推進を現実に担う基本的な研究組織・研究支援組織の整備や教職員の配置についても十分な配慮が必要である。

イ 大学等における基礎的研究基盤の整備については以上のとおり今後とも特段の配慮が望まれるが、厳しい行財政事情の下にあって学術研究の一層の進展を図るためには、大学等においても現行の研究体制を厳しく見直し既存の研究諸条件の効率的活用について一層の改善・工夫を重ねることが望ましい。例えば、学術研究動向に即応して既存の研究組織の活性化を図るほか、より効率的な新組織への改組・再編成を促進すること、大型研究機器等についても可能な限り学内外を通じての共同利用化を促進することなどが重要な課題である。

その際、我が国の学術研究の重要な部分を担っている大学附属〔原本では「属」の右に手書きで「置」と訂正〕研究所等については、新たな学術研究上の要請に対応するという観点から、大学・研究所自らが積極的にその見直しを行い、必要に応じ改組、転換等を図っていくとともに、学術審議会等においても、その在り方について適宜検討を行うことが適当である。

ウ 近年における学術研究の急速な発展に伴い、研究活動の諸過程において、また、その結果として生成される学術情報の量は急激に増大し質的にも多様化している。このような多量かつ多様な学術情報を研究者が常に迅速、的確に把握できることが、優れた学術研究を展開していくための不可欠な基盤的要素となっている。

他方、我が国の学術水準の向上に伴い、優れた研究成果を積極的に海外に普及し、国際的な評価を獲得していくことが求められている。

このような状況にかんがみ、学術審議会答申「今後における学術情報システムの在り方について」(昭和55年)の趣旨に沿って、全国的かつ総合的な学術情報システムの確立を図ることが基礎的研究基盤の整備の一環として極めて重要な意義を有している。

(3) 重点的推進の基本的方向

大学等における基礎的研究基盤の整備に留意しつつ、学術研究の重点的推進を図るに当たっては、社会的要請に目を配りながら、学問上の要請を的確に把握するとともに、研究者を中心とする各方面の意向を適切に汲み上げ、施策を展開することが基本である。この場合、重点的推進をどのような分野、研究領域等について図るべきかは必ずしも容易ではないが、一般的には以下に掲げる分野等が考えられる。

ア 研究発展の内在的要請に基づき所要の研究設備等が大型化するとともに、多数の研究者等の組織的共同が研究遂行上不可欠の条件となっているもの。

イ 研究分野全体の活力が高く、追加的投資により研究の格段の発展が期待されるもの。

ウ 研究の発展段階の観点からみて成長期にある分野で、適時に重点的投資を行うことにより研究の効率的発展が期待されるもの。

エ 当該分野等の研究の発展が他の分野等の研究の発展に大きな波及効果をもたらすなど学術研究における先導的又は基盤的意義を有するもの。

オ 学問研究全体の整合性ある発展の観点からみて重要であるが立ち遅れており、その進展に特別の配慮を必要とするもの。

カ 経済的、社会的諸課題の解決に極めて密接な関連を有しており、これらの解決を図るための国家的プロジェクトの一環を形成するもの、その他研究成果に対する社会的要請の高いもの。

2. 重点的推進のための方策

(1) 学術研究動向の把握

ア 学術研究の重点的推進の在り方を考えるに当たっては、今後特に振興を図るべき重要な分野や研究領域等を見出すことが必要となる。

このためには、学術研究に対する多様な社会的要請についても考慮しつつ、従来にも増して学問の各分野の現状、方向、問題点及び当該分野の研究を発展させる上で重要な領域や課題等の学術研究動向の的確な把握に努めることが肝要である。

同時に、個々の研究者又は研究グループにとっても学術研究動向の把握は、それぞれの分野における各自の研究の位置付け、意義等を明確にし、関連分野の動向に関する理解を深めるなどその研究の発展方向を定める上で有益な指針を提供することになる。

学術研究動向の把握は、究極的には学問の全分野について目指すことが望ましいが、当面は可能な範囲で可能な領域から地道にそれぞれの分野の把握を進めていくことが適当である。

イ 学術研究動向の把握に当たっては、学問分類の仕方や調査研究の方法論等について多様な接近方法が考えられるので、今後研究者によるいろいろな立場からの自主的な調査研究を奨励することが望ましい。

この場合、特に同一分野の研究者が自主的に組織する団体である学協会等が調査研究を進めることはそれぞれの分野について恒常的に学術研究動向を把握するうえで極めて有益であり、このような事業については国においても積極的な援助措置を講ずることが適切である。

更に、特定の分野につき学術振興上特に必要とされる調査研究や各学問分野を超えた全体的な学術研究動向の把握の試みなどについては、必要に応じ学術審議会の審議との密接な関連を保ちながら実施することも重要である。

(2) 重点的推進のための仕組みの整備

ア 学術研究の重点的推進のための施策を的確に遂行するためには、学術研究動向の把握とともに幅広く研究者を中心とする各方面の意向をより適切に汲み上げ、これを施策の基礎とし得るような仕組みの整備が必要である。学術審議会は従来よりこのような要請に応える組織として重要な役割を果たしてきたところである。今後、学術研究の特性に即した重点的推進のための長期的、総合的な計画の策定及び学術研究の進展や社会的要請への弾力的対応の必要性がますます増大しつつある状況に対処して研究者の意向を踏まえた適切な施策を形成していくためには、その中核としての学術審議会の機能を一層強化する必要がある。

このため、学術審議会の審議については専門的な研究グループによる十分な調査活動に裏づけられて行われるようにすることが重要である。また、特定研究領域推進分科会等の各分科会における部会、委員会等の充実や本審議会と科学研究費補助金等による研究グループとの組織的連携の推進などを図る必要がある。

なお、学術審議会の機能の充実を図るに当たっては、日本学術会議、科学技術会議及び学協会等の研究者の自主的な団体の諸活動との関連を配慮することが必要である。

イ 大学等の個々の研究組織を超えて国内外の研究者による共同研究その他の協力・連携が進展している今日において、我が国の学術研究体制の重要な基盤の一つとなっている学協会は、研究評価、情報交換、人的交流の場として、ますます重要な機能を果たすものと考えられる。

このような学協会の自主的な活動と学術審議会による学術振興施策の形成が適切な関連において行われるようにするため、研究動向の調査、学術用語の標準化、国際交流等、学協会が自主的に行う事業で、我が国の学術振興にとって基盤的意義を有すると認められるものを対象に援助を行うことが必要である。

ウ 学術研究の重点的推進に係る事業の具体的実施に当たっては、国以外の団体が研究者の意向を体しつつ、それぞれの事業の性質に応じて流動的・弾力的に実施することが適当なものも多い。

日本学術振興会は、このような事業を実施する団体として、学術研究の助成、研究者に対する援助、学術に関する国際協力の実施の促進などを行っているが、その役割は増加の一途を辿っており、同会に寄せられる期待には極めて大きいものがある。

このため、今後、学術審議会における施策形成との密接な関連を確保しつつ、同会の充実・強化を図る必要がある。

(3) 共同研究体制の整備拡充

① 共同研究、共同利用体制の整備の必要性と意義

学術研究の発展を図る上で研究者の自由な発想による個人研究を重視すべきことは当然であるが、近年における学術研究の発展、特に研究手段や研究手法の高度化等に伴い、多くの研究分野で研究者が共同して研究を進める必要性とその有効性が格段に増大している。更に、経費や人材等の効率的な活用を図る観点からも、施設設備の共同利用や研究情報の相互利用等を積極的に推進することが要請されている。

今日では、学問の専門分化につれて次々に生じてくる境界領域について学際的な協力による研究を進める必要があるほか、幾つかの分野においては、大型の施設設備の共同利用等を通じて、全体として調和のとれた共同研究計画を、国内はもとより国際的にも展開する必要に迫られており、この傾向は、今後ますます強まるものと思われる。このような状況に対応していくためには、研究者自身の手による共同研究の組織化、施設・設備の共同利用の促進等をより適切かつ強力に推進していく必要がある。

また、このようにして共同研究体制の整備を図ることは、単に共同研究が活発に行われ得るようにその基盤となる条件を整えることにとどまるものではなく、共同研究を通じて新しい研究領域が開拓される可能性があることや、共同研究が研究組織を活性化させ、研究者の流動性を刺激し、更には将来を担う研究者グループの育成にも資するなど多大の意義を有することを忘れてはならない。

なお、共同研究体制整備の必要性の度合は、専門分野により相違があり、また、共同研究の形態も、同一の研究課題について研究組織を編成し、研究を分担、実施するという最も共同性の強いものから、個人研究をベースに適宜必要に応じ情報、意見の交換を図るという緩やかな結びつきのものまで、様々である。したがって、共同研究体制の整備に際しては、画一的でなく、専門分野の性格等を配慮したきめ細かい取扱いが必要である。

② 共同研究体制の整備の方向

ア 国立大学共同利用機関の在り方について

共同研究体制の中心的役割を担うべきものは研究所、特に大学共同利用機関である。既設の国立大学共同利用機関は、いずれも全国の研究者が共同して当該分野の研究を推進する場として、また、特色ある施設設備や資料の共同利用の場としてそれぞれの分野の研究の発展に大きく貢献している。今後は更に、共同利用を一層促進するとともに当該分野の情報センターとしての機能の充実を図る必要がある。また、当該分野の研究動向を的確に把握し、広く関係研究者の意見を集約し、これらを適切に反映して当該分野の共同研究を全国的観点から計画的に推進する場としての機能を十分に発揮することが強く要請される。

共同利用機関が必要かつ有効と考えられるにもかかわらず未設置である分野については、今後、研究動向等を勘案しつつ附置研究所、所轄研究所等の転換も含め計画的にその整備を図る必要がある。

また、共同利用機関が国公私立大学を通じて関係研究者の要請に応え十分にその機能を果たし得るよう、更にその運営に改善工夫を加えていくことも重要であり、例えば、研究者の流動化を促すことにより共同利用機関の機能を高める観点からは、次の諸点について措置する必要がある。

(ア) 各大学と人事交流を積極的に行うこと。

(イ) 客員研究員、共同研究員等の受入れを一層盛んにすること。

(ウ) 共同研究を促進させるとともに後継者の養成にも資する観点から若手研究者の受入れの仕組みを整備、拡充すること。

(エ) 研究活動をより活発にするため優秀な外国人研究者の長期間にわたる共同研究への参加を推進すること。

(オ) 共同利用機関における共同研究への参加を容易にするため、大学の学部教員について一定期間、教育義務、管理義務を免除する態勢の整備について検討すること。

イ 大学附置研究所等の共同利用化の促進について

特定の国立大学に附置される共同利用の研究所については、当該大学の運営との関係に十分考慮しつつも、上記国立大学共同利用機関について指摘した改善事項に準じて同様の改善措置を講じていくことが望ましい。更に、当該研究分野における研究状況や当該研究所等が現に果たしている機能等の状況を勘案し、必要に応じ独立の共同利用機関へ転換させていくことが適当であろう。

更に、一般の附置研究所についても、その目的、機能、研究活動の実情等を十分に勘案し、共同研究、共同利用を促進することが適当なものについては、共同利用型の研究所への転換を検討するとともに、そのような転換が適当でない研究所についても学内関係学部との連携を強化し、学内共同利用の性格を強める運営が図られるように措置する必要がある。また、一般に所外の関係分野の研究者の意見を研究所の運営に適切に反映させる仕組みを導入していくことが望ましい。

なお、文部省所轄研究所についても、その目的、性格からみて、大学を中心とする学術研究体制の一環をなすものとして大学との連携強化を図ることがより適切であると認められるものについては、当該分野の研究者の意向、関連分野との関係等について十分配慮しつつ、その共同利用化を積極的に促進すべきである。

ウ 大学・学部における共同研究体制の充実について

大学における共同研究の充実を図るため、今後特に、学部段階で生じたすぐれた研究の芽やアイデアを適切な共同研究体制の下で、更に発展させる仕組みを整備することが重要である。このための一方策として、固定した研究課題及び研究スタッフは特に持たず、学部の研究者が限られた期間、学内(学部内あるいは学部間)、場合によっては学外の研究者と共同して集中的に特定課題の研究に専念することのできる場(物的な施設と技術職員等は必要であるが、固定した研究スタッフは持たず、研究課題に応じて研究者が参加し、当該研究の終了とともに、研究課題と研究スタッフが交替していく点において「流動的研究施設」と呼ぶことができる。)を新たに設けることを検討すべきである。その際、既存の大学附置研究所、学部附属研究施設等の転換も考慮する必要がある。

また、既存の研究組織を活用しつつ、学問分野の進展に応じた共同研究の推進を図る観点から、大学の枠を越えて、例えば、既存の研究部門等の研究者を一定期間、他の学外の研究所へ移行して、当該研究所に所要の研究部門を設置し、他の研究部門との協力の下に積極的に新たな分野の研究を推進する等の構想も有効な方法と考えられる。

エ 科学研究費補助金等の活用による共同研究

共同研究体制については、共同利用研究所等施設を中心とするもののほか、科学研究費補助金等の活用により、多くの分野において人と人とのつながりを中心とする比較的緩やかな組織が形成されており、その分野の研究水準の向上、多数の分野の研究者の共同による新たな学際的分野の発展、研究者交流の促進等に大きな役割を果たしている。

特に大学の学部等の研究者にとっては、共同研究を行うために必要な研究者を学内に十分に見出すことが困難な場合も多く、個々の大学の枠を超えた共同研究を推進する上で科学研究費補助金等の活用は重要な意義がある。

したがって、このような形態の共同研究を一層推進するため、科学研究費補助金等の今後の運用について十分配慮することが望まれる。その際、それまでの共同研究によって生じた研究の芽を育てたり、新たに見出された重要な研究課題を格段に発展させるため、特に必要かつ有効な場合には、ある一定期間、特定の研究所にそれらの研究者を集めて研究に専念させることを可能にするような方策についても検討する必要がある。

(4) 科学研究費補助金の改善・充実

ア 科学研究費補助金は、優れた学術研究を格段に発展させることを目的とする研究費であって広く学問の全分野にわたり研究者からの申請を受け、学術審議会が厳正に審査した優れた基礎的研究プロジェクトに対して助成するものであり、我が国の学術振興の基幹をなすものである。

特に、大学等における基盤的・経常的な研究費の増加が困難になっている状況の下で、この経費は、研究者の自由な発想に基づく基礎的な研究の発展を支える研究助成経費として、学問の全分野にわたる学術研究の発展のため、大きな役割を果たしている。

同時に科学研究費補助金は、学問的要請や社会的要請の強い分野の研究を重点的に推進するための極めて有力な経費となっており、同補助金に対する期待は今後ますます増大することが予想されるので、一層の改善・充実を図るべきである。

イ 科学研究費補助金の運用に当たっては、学術研究の進展に即応した適切な配分審査等を行うため、不断の改善の努力を必要としているが、特に次の諸点について今後十分配慮する必要がある。

(ア) 学問的、社会的要請の強い分野の研究の重点的推進に当たっては、対象とすべき分野や研究課題の選定等を適切に行うことが極めて重要であり、これらの研究についての事前調査や準備研究を十分に行うための効果的な方法を検討すること。

また、現行の特別推進研究、特別研究、特定研究などの研究種目の在り方についても見直しを行うこと。

(イ) 学問の専門分化、学際領域の発展等に対応し得るよう、審査配分に係る現行の系、部、分科細目の在り方を改めること。

(ウ) 研究の実態に即応した適切な審査を更に充実するため、必要に応じ各種目にわたり審査方式の改善を図ること。

また、独創的、先駆的研究を特段に推進するため、萌芽期にあるものの発掘、育成も含め、これらの研究を積極的に採択し奨励するよう適切な審査の方法等について検討すること。

(エ) 研究遂行上の必要に即応するよう、研究経費の使途の範囲や研究の継続期間の弾力的運用等について再検討すること。

▲目次へ戻る

III 研究者の養成・確保について

1. 研究者の養成・確保についての基本的考え方

(1) 研究者の養成・確保の意義

学術研究は研究者の知的活動を基本として展開されるものであり、研究者の養成・確保は学術研究の基盤の強化とその発展にとって最も重要な事柄である。

また、各方面における多くの研究者を適切に養成・確保し、我が国全体の研究水準の維持・向上を図ることは、現代の社会・経済の発展に欠くべからざる要件である。

特に、若手研究者は、将来の研究の中核となるばかりでなく、現在の研究の重要な担い手でもあり、また、新しい発想や研究の新しい展開を生み出す可能性を持っている。したがって、研究者の養成・確保の観点から若手研究者に対する適切な施策を講ずることは学術研究を発展させるための中心課題の一つである。

(2) 近年の動向と問題点

ア 近年における学術研究の急速な進展に伴い、研究の高度化及び専門分化が強まるとともに、伝統的な学問の分類に必ずしもとらわれない新しい研究領域が発展し、多くの研究者による共同研究が盛んになるなど、研究の在り方に大きな変貌が見られるようになってきた。

また、知識集約型の産業構造の展開や創造的な技術開発の推進等への強い要請を背景として、民間企業等において研究開発への志向が増大しつつあり、今後この傾向は更に強まるものと予想される。

このため、新しい研究の展開に対応する創造的能力に富んだ優れた研究者が求められるようになるとともに産業界等を含め我が国全体の研究活動を支える多数の研究者を幅広く養成し確保する必要性が高まっている。

イ 我が国の大学は昭和30年代後半から40年代においてかなり拡充されたが、量的拡大の時期が過ぎるとともに、分野により状況は一様ではないが、大学等における研究者数の増加が鈍化してきた。このため、研究者、特に若手研究者の新規採用が減少するとともに年齢構成のひずみが生じつつあり、将来の高齢化への傾向が現れている。

例えば、大学の本務職員のうち昭和46年において35歳未満の者は32%を占めていたのに対し、9年後の昭和55年には約27%に低下し、30歳未満の場合は、同期間において、16%から9%へとほぼ半減している。

したがって、我が国における研究の先端を担い、高い水準の研究を遂行すべき大学等における研究の活力が損われるとともに、研究の発展動向に即して将来の研究を担う優れた人材を養成し確保することについて深刻な影響が生じかねないことが懸念され、必要な対策が望まれている。

(3) 基本的動向

ア 研究者養成の立場から見た大学院は、学術研究の急速な発展に対応し、独創的、先駆的な研究を遂行し得る高度の研究者を養成するとともに、社会の各分野で必要とされる多数の研究者を養成するための中心的機関であり、その果たす役割は極めて重要である。したがって、必要に応じ大学院における教育研究を充実させるための大学院独自の人的・物的諸条件の一層の整備を進めるとともに、学術研究をめぐる諸般の状況の変化に対応しつつ、組織・編成等の弾力化、教育・研究指導の改善充実等に積極的に取組む必要がある。

イ 博士課程(後期)学生を含む若手研究者は、研究者養成の最も重要な時期にあるとともに、現実に第一線の研究にも従事していることにかんがみ、研究能力の適切な評価と良い意味の競争原理に基づく選抜、採用等の取扱いに配慮をしながら、その地位と役割にふさわしい研究条件と処遇の在り方について、研究活動の実態を踏まえつつ、総合的に検討することが肝要である。

ウ 研究活動の活力を保つためには、大学間はもとより広く他の研究機関との間における研究者の人事交流を図るなど、研究者の流動性を高めることが要請されており、若手研究者については特にこの点に十分留意する必要がある。

また、研究者の年齢構成が全体として高齢化する傾向に対処して民間との人事交流の促進など所要の方策を工夫することも重要な課題である。

エ 本来研究者の養成は長期の歳月を要するものであり、今後社会の各方面の要請と学術の進展に応え適切に研究者の養成・確保を図るためには、大局的な需給見通しを踏まえつつ、長期的展望に立って可能な限り計画的に取組むよう努力することが必要である。

オ 研究者の養成・確保の問題は研究分野・領域により相当の差異があるほか、学問の進展、産業や社会の構造の変化等に弾力的に対応すべき点も多いので、具体的な施策の企画、実施に当たってはこれらの事情に十分配慮することを忘れてはならない。

2. 方 策

(1) 研究者養成の立場から見た大学院の改善充実

① 大学院の組織・編成等の弾力化等

ア 大学院の組織は、現在、基本的には学部・学科に対応して整備されているが、研究者養成の観点からは、学部の編成とは異なり、新しい研究分野や研究領域の抬頭など、近年における学術研究の著しい進展に適切に対処し得るよう、必要に応じ大学院独自の組織編成を図ることが肝要である。

イ 大学附置の研究所等は特定分野の研究の推進のために置かれているものであるが、研究者養成という観点からはその人的・物的な資源を十分活用して、特に博士課程(後期)における大学院教育に積極的に参画してゆくことが望ましい。その在り方については、研究所の目的・規模等により一様ではなく、既存の研究科、専攻への参画は広く行われているところであるが、適切な場合には、研究所を基礎とした専攻の設置をさらに促進するとともに研究所の組織を中心とした研究科を置くことも検討すべきである。

国立大学共同利用機関については、特定の大学に附置されていないため、現在行われている各大学の委託を受けての大学院教育への協力をより充実することが重要であるが、各機関が持つ能力に応じ、例えば、併任方式の活用により大学との組織的連携を強化するなど、更に積極的な役割を果たせるようにすることが望ましい。また、国立大学共同利用機関を実質的な母体とする大学院を設置する方途についても検討することが望ましい。

ウ 大学院の修業年限や修士課程と博士課程の区分等については、制度上既に相当の弾力化が図られているので、今後はその趣旨を生かし、必要に応じ、年限の短縮も含め、運用面での弾力化を積極的に推進することが望ましい。

また、大学院は高度の専門職業教育等多様な機能を有しているが、研究者養成の観点からは、入学資格についても極力弾力化を図り、入学者選抜について研究者としての資質の判定に重点を置いた方法を採るようにすべきである。

なお、修士課程修了時の進路指導を適切に行うようにすることも重要である。

② 大学院における教育・研究指導の改善・充実

ア 修士課程及び博士課程を通じて基礎的研究能力を身につけさせ、未知の研究課題に挑戦する能力を育成することが重要である。また、学際領域の発展等に対応し得る視野の広い研究者の養成を図るため、例えば、修士課程又は博士課程(前期)から博士課程(後期)に進学する際の専攻変更や他の大学院への移動等を指導するなど、多様な方法を工夫する必要がある。

イ 学生への研究指導の充実を図るため、他の大学院や研究所等との間の連携・協力・相互交流を積極的に推進することが重要である。

このため、研究者の併任に関する弾力的取扱いをはじめとして適切な配慮を払うことが望ましい。

③ 民間等の研究者の再教育等

ア 民間の研究所や国公立試験研究機関においては、主として修士課程修了または学部卒業の者を対象にいわゆるオン・ザ・ジョブ・トレーニングの方法により、独自に多数の研究者を育成しており、我が国全体の研究者養成において極めて大きな役割を果たしている。近年、これらの研究機関にあっても研究者により広い視野を身につけさせるとともに系統的な研究指導を受けさせるなどのため大学院における再教育制度の充実への期待が高まっている。この期待に応え、大学院がこれらの研究者を積極的に受入れ、その再教育に当たることが望まれる。

イ 博士課程(後期)在学中の者が、大学や民間等の研究所に研究者として採用された場合、研究者養成の観点から有意義と認められるときは、その課程を修了するまで引き続き在籍し、大学院において研究を継続できるよう配慮することが望ましい。

(2) 優れた若手研究者の養成・確保

① 基本的考え方

優れた若手研究者の養成・確保のためには、自立して研究活動を行い得る段階に達し、研究能力が急速に高まる時期に、適切に研究の場を与え、実際の研究活動を通じて真に優れた研究者を見出し、育成することが極めて重要である。

我が国においては、分野による相違はあるものの、助手等への採用がそのための伝統的な方式として役割を果たしてきた。近年における助手等の採用数の減少は、この意味で研究者の養成・確保にとって深刻な問題となっており、必要な対策が望まれる。

一方、近年における学術研究の進展にかんがみ、若手研究者に、ある期間流動性を持たせて、自由な発想と幅広い視野を身につけさせながら独創的な研究者として育成していくことが、特に、新しい学問や学際領域の開拓には極めて有効かつ緊要である。このような事情を考慮して若手研究者の養成・確保のための多様な方策を講ずることが必要である。

この場合、若手研究者とは、自立して研究活動を行い得る者を幅広くとらえることが望ましく、修士課程修了程度からの者について、必ずしも身分にとらわれることなく、考慮するのが妥当である。

② フェローシップ制度の整備

ア 優れた若手研究者に対し、一定期間資金を供与し、生活の不安なく研究に専念することを可能にする制度(フェローシップ制度)は、若手研究者が自由な立場で主体的に研究の場、研究課題等を選びながら研究し、創造性に富んだ研究能力を身につける上で極めて有効と考えられるので、その整備を図る必要がある。

また、この制度は、学術研究の重点的推進を図るべき分野や新しい研究領域の発展のために弾力的に若手研究者を確保するという要請に応えるとともに、将来の学術研究の中心となる研究者を適切に確保する役割も果たすことが併せて期待される。

イ 日本学術振興会の奨励研究員制度は、博士課程の修了者が助手等の常勤的職に就くまでの間、研究の継続を保障することにより、特に、大学等の研究人材を短期的に保有する上で大きな役割を果たしてきた。しかし、優れた若手研究者の養成・確保のための方策としては、このような機能だけでは十分とは言い難い。

したがって、上記のフェローシップ制度の具体化に当たっては、奨励研究員制度の必要な見直し又は統合を行うとともに、日本育英会による大学院奨学金等既存の諸制度等との関連にも配慮しながら、このフェローシップ制度の趣旨が十分達成されるよう総合的に検討の上、適切な措置を講ずる必要がある。

また、その量的規模については、大学等における研究者の採用実態や将来の需要見通しを踏まえつつ、適切なものとするよう努めることが必要である。

③ 博士課程学生等の取扱いの改善

博士課程(後期)学生で、特に優れた者については、その研究条件の確保に配慮する必要がある。

具体的には、上記フェローシップ制度の対象とすることを考慮するほか、科学研究費補助金の適切な種目について申請を可能にし、また、日本学術振興会が行う国際共同研究や二国間学術交流等の諸事業に適当な場合には参加する途を開くなど、その取扱いの改善を図ることが望ましい。

なお、博士課程修了後、大学等の研究機関において、研究生として引き続き研究活動に従事している優れた若手研究者についても、同様の取扱いをすることが適当である。

④ 国際学術交流の充実

ア 研究者養成における国際学術交流の意義

若手研究者が国際的水準の高い海外の大学や研究機関等において、一定期間にわたり研究に従事することは、国際的な場において学術の研究動向を身近にとらえ、国際的共同研究の進め方などを身につける機会となり、優れた若手研究者を養成する方途として重要な位置を占めるものである。なお、海外の研究者との交流・協力は、異なった伝統を持つ文化に直接触れる機会を提供し、国際的相互理解の基盤を形成する上からも、今後その重要性が一層高まるであろう。

イ 海外派遣の機会の増加

(ア) 昭和57年度に新設された日本学術振興会の海外特別研究員制度は上記のような観点から、助手等の身分をもつか否かを問わず、優れた若手研究者を派遣する制度として画期的な意義を有しており、今後、この制度を若手研究者の海外派遣のための中心的制度として充実すべきである。

(イ) 在外研究員、国際共同研究、国際研究集会、海外学術調査及び留学生派遣事業等、それぞれ独自の目的を有している既存の諸制度についても、優れた若手研究者の養成の観点を導入しつつ、運用の工夫を図ることが望ましい。

ウ 海外の若手研究者等の受入れの促進

海外の優れた若手研究者を長期間受入れ、大学等における研究に参加させることにより、内外の若手研究者間の相互の接触機会を増加させることが重要である。

また、海外の指導的研究者を国内の大学や研究機関等に積極的に招致し、これらの研究者との共同研究等に若手研究者を参加させることも有益である。

(3) 研究者の流動性の促進

① 大学とその他の研究機関との人事交流の促進

大学、国公立試験研究機関、民間企業の研究所等の間の研究者の人事交流等は相互に刺激し合い、研究水準を向上させる上で極めて有意義であるが、一般的にはなお不十分であり、研究者養成の面について見ても各研究機関が主として内部で後継者を養成するなど、相互の流動性に欠けるところがあると言える。

このため、今後は流動性を妨げる制度的要因について所要の改善措置を検討するとともに、各研究機関としても研究者の人事交流を一層促進することが望まれる。

② 大学における研究者の流動性を促進させるための措置・工夫

ア 研究者の年齢構成に歪みが生じ、研究の安定的な継承と発展に支障が生じることがないようにするためには、大学が自主的に長期的見通しに立った人材の養成・採用を行うことが必要である。

また、現状では、ともすれば研究者の養成・確保は狭い領域の中で行われる傾向が強いが、それぞれの出身分野や大学を超えた広域的な観点から適切な人材を得るよう、必要な工夫に努めることが望ましい。

イ 現在、一部の大学に見られる助手等の任期的取扱いは、若手研究者の流動性を保つとともに、多くの若手研究者に活躍の場を与えるものとして、有意義な面もあり、必要に応じこれを活用することが望ましい。

ウ 長期にわたる研究活動に従事した大学等の研究者が、希望と適性に応じて研究以外の部門に活動の場を求めることを容易にするよう、民間等との人事交流の促進や教育、研究上の役割分担についての配慮など適切な措置を工夫することも今後の重要な課題である。

3. 研究者の需給見通しと今後の対応

(1) 概 況

後掲の「研究者需要予測の推計方法」によると、昭和57年度における我が国の研究者総数は、約39万人であり、研究組織別には、大学に約12万人、研究機関に約4万人、会社等に約23万人在籍している。研究者数は今後の我が国の発展に伴い年々増加することが予想されるが、このような需要に応えるためには、長期的な観点に立って需要を予測し、適切な供給を確保する必要がある。

研究者の需要は、大学にあっては高等教育の規模、学術研究の発展等により、また、会社等や研究機関にあっては、経済の成長や今後経済的・社会的要請の高まることが予想される分野の動向等により、大きな影響を受けるものと思われる。

一方、研究者の供給については、大学院修了者数、大学卒業者数や終了・卒業後の進路の状況等により大きな影響を受けると考えられる。

将来の研究者の需給見通しは、以上のような諸要因をどのように想定するかによって変動するものであるが、以下では、後掲の推計方法により、昭和75年までの研究者数の推移、年々の需要を予測し、それに基づき、研究者の需給比較を試みた。

この場合、今後の研究者数の伸びについて次の2ケースを設定した。

○ケースA

大学については、今後の高等教育の規模に関する計画による将来見通し、研究機関については、民間調査機関に委託して実施した「研究者数の将来予測に関する調査」(以下「研究者予測調査」という。)の結果による将来見通し、会社等については過去の研究者数と実質国民総生産との相関を基礎として算出した。

○ケースB

大学については、高等教育の規模のほか、学術研究の発展等の要因を加味し、研究機関及び会社等については、それぞれ過去の研究者数と実質国民総生産との相関を基礎として算出した。

なお、両ケースとも今後の実質経済成長率は年3%に維持されるものと想定した。

① 研究者数の推移

研究者数は今後、表1のように推移するものと思われる。

(表1) 研究者数の推移

○ケースA (単位:万人)

  Ⓐ 昭和57年 Ⓑ 昭和75年 Ⓑ/Ⓐ Ⓑ-Ⓐ
総計 39.1万人 57.1万人 1.46倍 18.0万人
大学 12.4 14.1 1.15 1.8
研究機関 3.9 4.0 1.02 0.08
会社等 22.8 38.9 1.71 16.1

○ケースB (単位:万人)

  Ⓐ 昭和57年 Ⓑ 昭和75年 Ⓑ/Ⓐ Ⓑ-Ⓐ
総計 39.1万人 59.6万人 1.52倍 20.4万人
大学 12.4 15.7 1.26 3.2
研究機関 3.9 5.0 1.26 1.0
会社等 22.8 38.9 1.71 16.1

昭和57年から昭和75年にかけて、研究者数は全体として5割程度増加し、約18万人から20万人余の増加数が見込まれる。とりわけ、会社等が増加数全体に占める割合でも、伸び率でも極めて高く、今後、会社等における研究者需要が大きなウェイトを占めるようになると思われる。

また、研究分野別の研究者数については、主として現状の分野構成比率等をもとに予測せざるを得ないが、傾向として、理工系が構成比を高めて行くことが予想される。

② 研究者需要の推移

年々の研究者需要は、表2のように推移するものと思われる。

(表2) 研究者需要の推移(単位:人)

○ケースA

  昭和61年~
昭和65年平均
昭和71年~
昭和75年平均
昭和58年~
昭和75年平均
総計 23,400人 26,000人 24,200人
大学 8,400 7,200 7,900
研究機関 1,500 1,500 1,500
会社等 13,500 17,300 14,900

○ケースB

  昭和61年~
昭和65年平均
昭和71年~
昭和75年平均
昭和58年~
昭和75年平均
総計 25,100人 28,200人 26,100人
大学 9,600 8,800 9,100
研究機関 2,000 2,100 2,100
会社等 13,500 17,300 14,900

研究者需要は、全体として徐々に増加していくが、昭和75年までの年平均需要数は約2万5千人前後と思われる。ここにおいても表1を反映し、会社等のウェイトが極めて高い。

また、参考までに、新規増員が全くなく、退職する研究者数分を補充する需要のみが生ずると仮定すると、昭和75年までの平均需要数は、年間約1万3千人になると思われる。

③ 昭和75年における研究者の需給見通し

表2では、研究組織別の研究者需要数を提示したが、表3は、大学院博士課程及び修士課程修了者を対象に、学歴別の研究者需要数の算出を試みたものである。

(表3) 研究者の需給比較 (単位:人)

  博士課程修了者 修士課程修了者
昭和75年における需要数 供給数
(昭和57年度)
修了者数
(昭和57年度)
昭和75年における需要数 供給数
(昭和57年度)
修了者数
(昭和57年度)
ケースA ケースB ケースA ケースB
大学 3,600人 4,400人 3,300人 4,063人 1,500人 1,800人 6,700人 16,733人
研究機関 300 430 440 640
会社等 900
(1,800)
900
(1,800)
9,000 9,000
計 4,800
(5,700)
5,800
(6,700)
10,900 11,500

(供給数・修了者数は、原本では各課程の行全体にまたがる1つの欄に記載)

この場合、学歴別の研究者需要は高学歴化の進行を考慮して昭和75年における各研究組織別の需要数に占める割合を次のように想定し、これを各研究組織別の需要数に乗じることによって算出した。

なお、会社等の需要数に占める博士課程修了者の割合については、2通りの場合を想定した。

  博士課程修了者 修士課程修了者 学部卒業者等
大学 50% 20% 30%
研究機関 20 30 50
会社等 (1) 5 50 45
(2) 10 50 40

また、供給数については、博士課程の場合修了者数の80%、修士課程の場合修了者数の40%が研究者として供給されるものと想定した。

表3より、昭和75年における研究者需要数は、高学歴化の進行と会社等における需要数の伸び等に伴い、現在の供給数をかなり上回るものと考えられる。とりわけ、修士課程終了者についての需要が1万人を超えることが予想される。

なお、大学が教員を採用するに当たっては新規学卒者の割合が低く卒業後、一定期間をおいて教員となる者が多い。現在大学における研究者需要の多くの部分が、これらの者によってまかなわれていることを付言しておく。

④ 大学における研究者の年齢構成の推移

参考までに、以上で示した需要見通しに基づき、大学の研究者の年齢構成の状況を予測すると、以下の図のようになると思われる。

大学における研究者の年齢構成(ケースAの場合)

〔原本の図は、昭和46・55・65・75年の4時点について、年齢階級(~24、~29、~34、~39、~44、~49、~54、~59、60~歳)別の構成を帯グラフで示したもの。各時点の研究者総数のみ数値が記載されているため、それを表にした〕

  研究者総数(人)
昭和46年 84,686
昭和55年 119,833
昭和65年 138,000
昭和75年 141,000

(参考) 34歳以下及び60歳以上の研究者の推移

  昭和46年 昭和55年 昭和65年 昭和75年
34歳以下 研究者数 27,195(人) 32,238 28,400 25,000
全体に占める割合 32.1(%) 26.9 21.0 18.0
60歳以上 研究者数 12,955 14,335 21,700 27,900
全体に占める割合 15.3 12.0 16.0 20.0

大学の研究者の年齢構成において、現状の各年齢区分ごとの脱退率及び採用率が変化しないものと仮定すれば、教員数の増加にもかかわらず34歳以下の研究者については、全体に占める割合においても、絶対数においても低下の傾向にあるのに対し、60歳以上の研究者については、全く逆の過程が進行し、全体として年齢構成の高齢化が今後顕著になると見込まれる。

(2) 今後の対応

① 大学における研究機能の強化

我が国の研究者数の今後の伸びについては、全体として大学や研究機関に比して民間の研究者の顕著な増大が見込まれるが、民間の志向する応用開発研究とこれを支える大学を中心とする基礎研究との調和ある発展を図る必要がある。

このため、学術研究上の諸要請に応じて大学院や研究所等の研究機能の充実を図っていくことが必要である。

② 大学院の整備の方向

ア 修士課程修了の研究者に対する需要は民間企業を中心に今後増加していくことが予想され、21世紀までに現状の供給を相当増加する必要が生ずるものと見込まれる。修士課程修了者の4割が研究者として年々供給されるものとすれば、1万人を超える需要数に対して年々2万5千人を超える修士課程修了者が生じなければならない。

昭和57年度の修了者数は1万6千人余となっており、今後需要の動向を勘案しつつ、長期的視野から漸次修士課程の充実を行っていく必要があろう。その際、理工系の需要が相当見込まれるので、この点に留意する必要がある。

イ 博士課程修了の研究者に対する需要は徐々に増加する傾向を示し、21世紀までに現状の供給を5割以上増加する必要が生ずるものと見込まれる。また、博士課程修了者に対する民間企業の需要は、現状では極めて低い割合にとどまっているが、創造的な科学技術への要請の増大や大学院における教育研究指導の改善充実に伴い、将来民間企業の採用意欲が高まるならば更に大きな需要が生ずるものと予想される。

昭和57年度の修了者数は約4千人となっているが、博士課程修了者の8割が研究者として年々供給されるものとすれば、約5千人又は6千人を超える需要に対しては、約6千人ないし8千人の博士課程修了者が生じなければならないものと見込まれる。

量的には、全体として若干の修了者数の増加を図れば問題がないようであるが、分野別の需給については相当の差異の生ずることが予想される。したがって、分野ごとの需要見通しについてより詳細に検討するとともに、学術研究の動向等諸般の事情を勘案したきめ細かな配慮を行いつつ、所要の整備を行うことが望ましい。

③ 研究者の高齢化傾向への対処

今後の大学の研究者の年齢構成の推移を見ると、十数年後には一時にかなり多くの者が退職年齢に達することが見込まれるので、各大学においては、年齢構成上の長期見通しを踏まえて人事上の配慮が払われることが望ましい。

また、状況の推移を見つつ、このような研究者需要の大きな変動を緩和するための措置を予め講ずることについても検討する必要がある。

④ 新しい分野の発展等への対応

以上は、学問体系として既に確立し、あるいは確立しつつある分野を前提として、研究者の需給見通しを試みたものであるが、学術研究の進展やこれに対する社会的要請の増大等に対応し新たに必要となってくる分野等の需給についても適切な配慮を行うことが求められる。これは本来的な困難を伴う課題であるが、いずれの分野にあっても研究上の新たな要請に弾力的に対応し得る能力を備えた研究者の養成に努力するとともに、研究の進展に応じて既存の教育研究組織の見直し、再編、転換等が自主的・積極的に行われることが期待される。

(備考) 研究者需要予測の推計方法

1. 研究者の定義

この需要予測における研究者とは、次の定義によるものとする。

大学の研究者……学校教員統計調査の定義により、本務が大学又は短期大学の教員である者。推計のための基礎数値は、昭和55年度の同調査によった。

研究機関及び会社等の研究者……総理府科学技術研究調査の定義により、大学(短期大学を除く)の課程を修了した者で2年以上の研究業務の経験を有し、かつ、特定の研究テーマを持って研究を行っているもの、又は、これと同等以上の専門的知識を有する者。

ただし、研究業務の経験が2年未満の者であっても研究業務に従事している者は研究者に含めた。

推計のための基礎数値は、昭和57年の科学技術研究調査報告及び今回民間調査機関に委託して実施した研究者予測調査結果によった。

なお、科学技術研究調査報告の定義により、研究機関とは、人文・社会科学及び自然科学に関する試験研究又は調査研究を業務とする国、公、民営の研究機関を、会社等とは、所定の会社及び特殊法人をいう。

2. 需要予測の推計方法

(1) 大学、研究機関、会社等の研究組織別に今後の需要を予測した。

(2) 需要は、置換え需要と新規需要の2種から成るものとした。

置換え需要とは……退職等により各研究組織別の研究者集団から脱退する研究者を補充するために必要とされる研究者需要をいうものとし、脱退する研究者数と同数の需要が発生するものと想定した。

新規需要とは……大学における教員のポスト増や企業における研究部門の拡充等何らかの要因によって、既存の研究者数を超えて必要とされる研究者需要をいう。

(3) 置換え需要の算出方法

研究組織別、年齢階層別に、研究者集団からの脱退率を各年の研究者数に乗じて脱退者数を算出した。そして、この脱退者数の合計を次年の各研究組織別の置換需要とし、これに年齢階層別の採用構成比率を乗じて次年の年齢階層別の研究者需要数を算出した。

なお、研究組織別、年齢階層別の脱退率及び採用構成比率については、大学にあっては昭和55年度の学校教員統計調査、研究機関、会社等にあっては研究者予測調査(対象57年)に基づき、下表のとおり算出し、この比率が将来とも変化しないものと仮定した。

  ~24歳 25~29 30~34 35~39 40~44 45~49 50~54 55~59 60歳以上
大学 大学 脱退率 9.2% 11.0 8.3 4.8 2.5 1.3 0.8 1.2 11.7
採用構成比率 5.7% 35.3 38.8 10.2 2.6 1.7 1.4 2.0 2.3
短大 脱退率 11.4% 10.6 3.3 1.9 1.9 1.4 1.7 2.5 10.7
採用構成比率 11.6% 19.0 19.9 9.3 8.4 5.4 5.3 7.0 14.1
研究機関 脱退率 0.0% 0.0 1.7 1.9 1.6 1.8 1.7 15.2 77.0
採用構成比率 62.2% 18.8 9.5 9.5 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0
会社等 脱退率 0.1% 0.1 1.6 2.0 1.0 1.9 1.6 14.6 51.3
採用構成比率 87.0% 6.6 3.2 3.2 0.0 0.0 0.0 0.0 0.0

(4) 新規需要の算出方法

新規需要の算出方法には多様なものが考えられるが、今回の推計に当たっては、各研究組織別に以下の方法を想定した。

大学 ① 昭和55年を基準とし、本務教員数と入学定員の比率が一定に保たれるよう、高等教育の規模に関する将来計画による昭和67年度までの入学定員増の目途に合わせて、本務教員に対する新規需要が発生するものとした(ケースA)。

   ② ケースAの場合の新規需要に加え、更に大学における研究機能の強化等の要因を勘案した増員分を上積みしたものを新規需要とした(ケースB)。

研究機関 ① 研究者予測調査結果により、昭和75年までの研究者数はほぼ横ばいで推移するものとした(ケースA)。

     ② 過去の実質国民総生産と研究機関における研究者数との相関に基づいて、今後実質経済成長率が年3%に維持された場合に予想される研究者の増員分を新規需要とした(ケースB)。

会社等……過去の実質国民総生産と会社等における研究者数との相関に基づいて、今後実質経済成長率が年3%に維持された場合に予想される研究者の増員分を新規需要とした(ケースA、B共通)。

▲目次へ戻る

IV 学術研究に対する社会的要請への対応について

1. 社会的要請への対応についての基本的考え方

今日、大学の研究については、学術の中心として、人文・社会・自然のすべての分野にわたり、これを発展させるとともに、その成果を次の世代に伝えていくという基本的使命があるが、近年社会の各方面から、科学技術の振興に関するもの、経済・社会の発展に関するもの、教育・文化の向上に関するものなど個別的、具体的な諸課題に対する要請が強く寄せられている。

これら諸要請のうち、科学技術の振興に関するものについてみても、例えば我が国の産業を支えるような先端的技術の開発から国民生活に深い係わりを持つがん等難病対策や地震予知・災害防止、環境保全等、更に国家的課題たる資源・エネルギーの確保・開発まで、多様なものがみられる。要請の性格にも、大学の学術研究のこれまでの成果利用により問題解決を求めるという比較的容易で短期的なものから、大学の学術研究が持つ優れた知見や高度の能力を一層発展させることにより、未知の問題の解明を期待するという長期的取組を必要とするものまで種々のものがある。

(1) 基本的な考え方

このような多様な社会的要請の増大への対応に当たっては、次のような基本的な考え方に立脚することが必要である。

ア 大学の学術研究は、人文・社会・自然のあらゆる分野にわたる研究を研究者の自由な発想により創造的に展開するとともに、併せて研究に係る優れた人材を養成することを本来の使命としている。大学以外の研究機関には求めることのできないこのような特色を十分に発揮して研究を推進することにより、独創的、先駆的な成果を数多く生み出すとともに優れた研究者を養成していくことが、長期的にみた場合大学に対する社会的要請に応える本道である。

イ このような立場を基本としつつ、大学の学術研究の基本的使命の達成との関係、それへの影響等を十分考慮しながら、大学の主体性の下において可能な限り社会の各方面から寄せられる個別的・具体的な諸問題の解決・対処等のために、大学のもつ研究成果の蓄積や研究能力を活用し協力していくことはその本来の学術研究に対して刺激を与えるという観点からも有意義である。

この場合においても、大学自らが長期的展望に立って、進んで社会的要請や課題等を見いだし、その研究を推進していくことが望ましい。

ウ 大学の学術研究に対する個別的・具体的な要請への対応の仕方については、大学ないし学界全体、分野ごとの学会等あるいは個々の大学、個個の研究者としての対応等幾つかの段階があり、また対応の形態にも、技術的協力、人的交流、情報交流あるいは共同研究等様々なものがある。したがって、個別の要請の具体的内容や性格に応じて適切な方途を講じていくことが求められる。

さらに、学問の性格あるいは学部・研究所等の性格には、基礎的な研究を目的とするものから応用・開発的色彩の強いものまで幅広いものがあり、それぞれの性格に応じた対応があってよく、また個々の大学についても地域との関係を含め当該大学の性格や伝統等により、特色ある対応があってよい。

(2) 協力・連携を進める上での留意事項

大学が個別的、具体的な社会的要請に応じて研究を進めていくに当たっては、特に次の諸点に留意すべきである。

ア 研究の内容については、大学の社会的使命にふさわしく大学の教育研究上有意義なものであるべきことはもちろんであるが、大学以外には期待し得ない研究、あるいは地道な積み上げを必要とする基礎的研究、将来発展するかも知れない萌芽的研究、多分野間の学術的協力により進められる研究等、大学の特質が十分発揮されるようなものが望ましい。

イ その際外部からの要請等に触発されて、大学の研究自体がその内容を深化したり、新しい視界を開いていく側面も重視すべきである。

ウ 公益性の強い要請や課題を優先するとともに、中長期的観点からの要請や課題を重視する必要がある。

エ 研究の進め方については当然のことながら、大学の自主性、主体性に基づく適正な手続により責任ある判断・決定がなされるべきものであり、その際当該研究全体における大学の役割、大学以外の研究機関との関係を明確にしておくことが必要である。

2. 適切な対応のための諸方策

(1) 社会的要請を受けとめていく仕組みの整備

大学の学術研究に寄せられている多様な要請を受けとめ、これに対応していくためには、それらを具体的かつ的確に把握し、大学として対処すべき課題やその進め方について検討・判断できるような仕組みが必要であり、その整備を次のように図っていくことが求められる。

ア このような仕組みは、大学ないし学界全体としての立場のものから、個々の大学におけるものまで様々の段階において検討される必要がある。

その中でも学術研究に対する社会的要請を長期的、総合的見地から検討するに当たって、学術審議会の役割は、ますます重要になるものと考えられる。

また、学会等も人的交流・情報交流についてセンター的機能を果たしているものが多く、その役割は今後とも重視する必要がある。

イ 特に産業界との協力に関してこれまでこのような仕組みに比較的近い役割を果たしてきた既存の事業としては、特殊法人日本学術振興会の産学協力に係る諸事業がある。これらは長い伝統を有し産業界と学界、開発研究と基礎研究の連携の媒介役として、特色ある役割を果たしてきている。

これらの諸事業を長期的展望の下に全体としてより総合的・組織的に推進することを目的として、昭和57年11月に設けられた日本学術振興会の「総合研究連絡会議」の事業は極めて有意義であり、今後とも一層の充実を図るとともに、その成果を日本学術振興会の産学協力事業に反映させていくことが望まれる。また、この総合研究連絡会議での検討の過程で研究グループが組織されることとなった場合、その活動を助長するためには、例えば、科学研究費補助金の試験研究などを活用することも考えられる。

ウ このような場の整備のほか、各種の機会を通じて大学の研究者と企業、試験研究機関等の研究者との各種の人的交流と情報交流を促進・強化していくことが、大学の研究に対する要請を受けとめ、研究協力を行っていく基盤を形成していく上で極めて有意義である。

(2) 受託研究・共同研究の制度等の改善・充実

大学が社会的な要請に応え、外部との協力連携の下に研究を進めていく上で、受託研究や科学研究費補助金による大学の研究者と大学以外の研究機関の研究者の共同研究等が少なからぬ役割を果たしてきた。これを更に充実させるために、次のような改善を図ることが必要である。

なお、これらの方策については、国立大学を主たる対象として述べているが、公私立大学においてもこれに準じた改善が図られることが望ましい。

ア 受託研究制度の改善

大学に対し、外部から特定課題の研究実施の依頼がある場合、当該研究が大学の教育研究上有意義であり、かつ、本来の教育研究に支障を生ずるおそれがないと認められる場合に、広くその要望を受け入れ、一層円滑適切に研究が実施できるように、以下のとおり、現行の受託研究制度の改善を図るものとする。

なお、委託者の意向が、特定の研究成果を求めるものではなく、学術全般のあるいは特定の分野の研究の奨励を図るものである場合には、奨学寄付金として受け入れて運用することが適当である。

(ア) 受託研究の取扱いについては、原則として、大学において弾力的、機動的に適切な処理を行うこととし、手続の簡素化等を図る。なお、大規模な受託研究や国の重要施策に関連する受託研究の受入れについては、関連する経費負担や当該大学の教育研究への影響との関連等もあり、文部省において事前に適切な調整を行うことが望ましい。

(イ) 受託研究の受入れの促進を図るため、各大学において、受託研究を取り扱う適切な体制の確立を図ることが必要である。また、実情に応じて受託研究に関する情報提供業務等を中心的に行う組織の設置を考慮することが適当である。

(ウ) 受託研究に要する経費に係る予算措置については、弾力的運用に努め、その円滑な受入れを図ることが必要である。また、企業等の委託を容易にするため、委託者が一部の設備等を必要な期間提供する方式を更に一層活用することが望まれる。

(エ) 受託研究により発明が生じ、特許を受ける権利を国が承継した場合については、国が特許の実施許諾を行うに当たり、資金負担の度合いなどからみて、委託者である企業等の寄与が十分認められる場合には、当該企業等に対し、一定の期間に限り、優先的に実施させることができるものとする。

(オ) 研究経過及び研究成果の発表については、学術研究の目的・性格を踏まえて、大学と委託者との間で適切な方法を定めることができるものとする。

イ 民間等との共同研究の充実

(ア) 大学が民間等の研究上の期待や要請に一層積極的に対応するとともに、学術研究の一層の進展を期するために、大学の研究者と民間等の研究者とが共通の課題につき大学において共同で研究する道が新たに開かれたので、今後この制度が更に充実していくことを期待する。

この場合、民間等の研究者を共同研究者として大学に受け入れるとともに共同研究経費を受け入れ、大学側は共同研究の実施される場所を確保し、研究施設・設備等を研究の用に供し、必要に応じ、別途共同研究経費を措置することが望ましい。

また、民間等外部の機関が所有する特定の設備等を利用して共同研究を進める場合には、大学側の研究者が本務として当該機関に出向くことができるように配慮する必要がある。

なお、民間等から大学に受け入れる共同研究者については、研究指導を受ける立場にある従来の受託研究員とは性格の異なるものであるので、それにふさわしく位置づけることが望ましい。

また、共同研究による成果の発表についても、受託研究の場合と同様に考える必要がある。

(イ) 科学研究費補助金は、基本的には大学の研究者が自発的に計画する基礎的研究のうち、特に優れたものを取り上げ、研究費の配分を行うものであるが、それらの研究の中から多くの創造的、革新的な新知見が生まれていることは周知のことであり、産業界等にも貢献しているところである。この科学研究費補助金の実施に当たっては、必要に応じ大学に所属しない研究者のより積極的な参加が促進されることを期待する。

(ウ) 高度でかつ先端的な研究設備等について、必要に応じ産業界等と積極的に共同開発することにより、関係方面の技術力の向上に資するとともに、大学における教育研究に支障を生じない範囲で、研究設備等を外部の研究者にも適切な形で利用できるようにすることを検討する必要がある。

(エ) 企業等の研究者と共同研究(大学の施設設備等を利用した共同研究及び科学研究費補助金による共同研究等)が行われ、共同発明が生じた場合、当該発明が使用者等に帰属すべき職務発明に該当するときは、当該発明に係る特許等の権利は、研究者間で合意した持分に応じて国及び企業等の共有とする。その際、大学の研究者には、持分を定める合意をする前に所属する大学に合意予定の持分案について承認を求めることを義務づけるものとする。

ウ 研究者交流の促進

国立大学等の研究者と民間等外部の研究者との交流については、現在の公務員制度上の制約等もあり、必ずしも円滑に進め得る状況とはなっていない。したがって、このような現状について、今後、学術の振興と社会的要請への対応の観点から次のとおり所要の改善を図っていく必要がある。

(ア) 外部の研究者が大学での研究に加わるための方途としては、前記の共同研究及び科学研究費補助金により研究に参加するもののほか、国立大学共同利用機関等における共同研究あるいは施設設備の共同利用を行う共同研究員として研究に参加するもの及び外部の研究者の資質向上を目的とする受託研究員制度によるもの等がある。大学と他の研究機関の交流をより一層活発にするため、これらの制度が更に積極的に活用されることが望まれる。

(イ) 大学の研究者が、企業等で研究上の指導、助言を行う場合とか、企業等が国や地方公共団体から委託を受けて実施する研究プロジェクトに参加する場合などにおいて、当該研究協力が学術研究推進上有意義であると認められる場合には、当該研究者の所属機関の長が、本務遂行上の支障の有無、報酬額の妥当性等につき留意の上、当該研究者がこれら業務に従事することを許可できるようにして、外部からの協力要請に弾力的に対応していく必要がある。

▲目次へ戻る

V 学術研究の国際交流・協力の推進の在り方について

1. 学術研究の国際交流・協力の意義と要請

(1) 学術国際交流・協力の意義

学術研究は、真理の探究を目指す普遍的な知的活動であり、その成果は広く人類共通の資産として蓄積されるものである。また、異なる経験や思考法を持つ研究者間の交流によって研究の発展が触発されることが多いことも、歴史の教えるところである。このような特性を有する学術研究にとって国際的な交流・協力は、その内在的要請であり、研究活動を進める上で、必要かつ不可欠の要素と言えよう。学術国際交流の意義は、研究者間の各種の交流・協力活動や学術成果の相互の交流を通じて、我が国の学術水準の向上を図り、ひいては世界の学術研究の進展に寄与することにある。

学術の国際交流は、また、諸国間の友好的関係を深め、国際協調を促進するものである。ともすれば経済的交流の側面のみが国際的に強調されがちな我が国にとって、知的・文化的側面の交流を充実し、相互理解を深め、国際社会の一員としてふさわしい地位を確保することは重要なことである。

我が国は、地理的関係上、諸外国から孤立する傾向にあり、また言語上の不利もあるため、学術国際交流を活発にすることは容易ではない。しかし、そのような不利な条件が存在するからこそ、国際交流の一層の推進が必要なのであり、そのため研究者を含め関係者の特段の配慮と積極的な取組が要求される。

(2) 近年の動向及び新たな要請

近年の学術研究の進展は、高度の専門分化の進行と個々の専門分野を超えた境界領域・複合領域の発展をもたらし、同時に研究設備の大型化、学術情報の増大などの現象をも生み出している。それに伴い、国際的規模での交流・協力の重要性も飛躍的に増してきたが、学術の交流・協力を一段と進展させるためには、(1)に述べた意義に加えて次のような諸事情による新たな要請をも十分に勘案し、適切な方策を講じていく必要がある。

① 従来、我が国は、欧米等の先進国から優れた学術研究の成果を取り入れ、利用することが多かったが、近年我が国の学術水準及び経済的地位の向上に伴い、諸外国の研究者、研究機関等からの我が国の学術交流・協力面での寄与に対する要請が一段と高まっている。

② 発展途上国から、その自立的発展を促進するため、学術面での交流・協力の要請が増大している。

③ エネルギー、資源、環境、食糧、医療、国際緊張の緩和等、人類の生存と福祉に係わる問題について、全地球的な立場から各国が共同で取り組むことが必要となってきている。

④ 進展の目覚ましい先端的研究分野において、世界の第一線の研究者間の密接な交流と協力による研究の推進が必須となっている。

⑤ 核融合、加速器科学、宇宙科学、海洋科学などの分野では、特殊大型の設備・装置を必要とするため、一国だけでは対応し難くなり、国際協力が特に有用かつ必須となっている。

⑥ 地球科学、生物科学等の分野に見られるように、学問の新たな発展に伴って、各国の地域的特性や特有の研究資料・研究施設等を活用して国際的協力の下にデータを収集し、分析する必要のある調査研究が増加している。

⑦ 外国人研究者の間に日本の政治、経済、歴史、文化等に関する研究熱が高まり、これらの分野での我が国研究者との交流が必要となっている。

2. 学術の国際交流・協力推進に当たっての基本的方向

上に述べた意義と新たな要請に照らして、学術の国際交流・協力を推進していくに当たって、特に次の諸点を重視し、それに沿った施策を講ずることが望まれる。

(1) 能動的交流への転換

これまでの我が国の学術国際交流には、特に特定のテーマについての国際共同研究の実施に当たって、相手側の提案、要請に応えて実施するという受け身の姿勢が強くみられた。しかし、近年我が国の研究活動の発展は多くの分野で積極的な国際交流・協力の必要性を生み出しており、従来のような受け身の姿勢では、適切にこの必要性に応えていくことができなくなってきている。したがって、今後は、日本の研究者がより積極的に主導性を発揮しながら研究計画を立案し、実施することが望まれる。そのためには、他国の対応機関、主要プロジェクトの動向、研究事情等に関する情報を収集し、研究者のみならず行政においても他国のニーズを把握することが必要であるので、これらの情報を入手、整理、提供するとともに相互のニーズの調整を図るための体制を整えることが肝要である。

他方、研究者の一般的な交流は、学問のすべての分野において研究者の自由な往来を通じて研究水準の向上を図るとともに、将来、より組織的な実りの多い共同研究に発展していく可能性をもつものであることを考慮し、研究者の派遣及び受入れを積極的に促進するよう努める必要がある。

(2) 情報提供活動の充実

これまで我が国は海外からの研究成果を受け入れ、これを活用することによって学術水準を向上させることには熱心であったが、我が国の研究成果を海外に知らせるための努力は十分ではなかった。しかし、今日では、我が国の学術水準も向上し、海外からの我が国に対する関心も高まったことにより、国内の研究成果をより積極的に海外に普及することが強く要請されている。そのためには、学術情報をすすんで提供しようとする積極的な意欲が各研究者に期待されるとともに、内外における学術情報を提供するシステムの整備を促進する必要があろう。

(3) 若手研究者の育成

我が国が将来学術研究面において国際的な貢献を図っていくためには、今後、国際的な場において十分に能力を発揮し、活躍できる研究者を養成していく必要がある。そのためには、優秀な若手研究者に対して、その学問的成長が期待される時期に海外の研究者と交流し、研究能力を向上させる機会を与えていくことが望まれる。また、海外からの若手研究者の受入れを促進することにより、若手研究者間の相互の接触機会を拡充することも必要である。

(4) 発展途上国との交流・協力への配慮

発展途上国の自立的発展に必要な基盤を確立することは、人類社会全体の課題であり、そのため、教育・学術面での交流・協力を推進することは、近年ますます重要性を増している。この種の交流・協力は、二国間及び多国間による種々の形態の事業を通じて実施されており、我が国も種々の活動を展開しているが、今後もさらに積極的な協力を実施していくことが期待されている。発展途上国との交流については、各種事業間の相互の連携を図りつつ、それぞれの事業の目的に応じて内容を一層充実、改善していく必要があるが、その際、特に相手各国のニーズが多様であることや研究者養成の必要性が高いことなどについても十分に意を用いることが肝要である。

3. 必要な施策

学術の国際交流・協力は、共同研究、研究者交流、学術情報の交換などの形態をもって実施される。これらの事業を適切に推進し、また、そのための組織体制を整備充実するためには以下の諸施策を講ずる必要がある。なお、人文・社会科学の分野については、別途「VI 人文・社会科学の振興について」に述べられているように国際共同研究の振興をも含めて一層国際交流・協力を推進することが求められる。

(1) 国際共同研究

近年、特に自然科学の分野において活発になっている各種の国際共同研究を更に推進する必要がある。共同研究が成功するためには、まず、テーマが国際的協力による利益の大きなものであること、次に研究者間に事前に十分な連絡・交流があってその主体性が発揮されること、さらに国内の研究者間の合意と協力が得られ易い体制が整っていること、などの要件が満たされていることが重要である。国際協力による利益の大きい分野としては、大規模設備等の利用が不可欠の分野や世界的規模での共同観測・調査を要する分野などを挙げることができる。このほか、全人類共通の課題や先端的研究分野においても各国研究者の英知を結集して大きな研究成果を挙げることが期待されている。

人文・社会科学の場合は、研究の対象や発展の歴史等により、その国独自の発展をみることが多く、そのため自然科学の分野に比較して国際交流があまり活発に行われているとはいえないが、研究手法の発展、地域研究、学際的領域の研究、国際緊張の緩和など人類の生存に係わる問題など、各国の研究者の協力・連携により取り組むことが望まれる研究領域も少なくなく、セミナー等の開催はもとより国際共同研究の必要性も高まっている。

国際共同研究の実施は、自然科学、人文・社会科学を問わず新しい時代の要請であり、そのための支援体制を充実することが望まれる。また、科学研究費補助金等既存の経費のより積極的な活用を図ることも検討すべきである。さらに、研究の性格、研究環境等に照らし必要と考えられる場合には、海外における国際共同研究のための施設の確保の方策についても検討すべきである。

(2) 研究者交流

① 研究者の派遣

ア 国際研究集会派遣制度の充実

世界の最新の研究成果が発表される国際研究集会に我が国の研究者が参加し、我が国の学術研究の成果を広く世界に発表するとともに相互に学問的刺激を授受し合うことは我が国の研究の進展に不可欠の基本的条件である。このため国際研究集会等への参加の機会の拡充について、特段の配慮が望まれる。その際、国際的な学術団体等における研究プロジェクトの企画・運営等の会議への参加の機会の拡充についても検討すべきである。

イ 若手研究者の派遣機会の拡充

これまで大学から主として年配の研究者が推薦されているきらいがある在外研究員等の現行諸制度の運用に当たっては、若手研究者に対する特別枠を設定するなどの工夫・改善を図る必要がある。さらに、若手研究者を対象とする海外派遣制度の拡充についても検討すべきである。

ウ 学術研究情報の収集・提供のための研究者等の派遣

諸外国における学術研究動向に関する情報を的確に収集したり、我が国の学術状況を海外に知らせたりするために、大学の研究者等を諸外国の研究機関等に派遣することを検討すべきである。

エ 教育・研究指導のための研究者の派遣

海外の大学・大学院における教育・研究指導を行うことを目的とした派遣の仕組みも検討する必要がある。

② 外国人研究者の受入れ

ア 外国人の研究者受入れのための諸制度の改善・充実

「国立又は公立大学における外国人教員の任用等に関する特別措置法」の制定により、我が国における外国人研究者の受入れ制度が改善されたことは大きな前進である。今後その運用面においても積極的な対応が必要である。

外国人教師・講師制度はこれまで主として語学の分野の教育の向上に大きく貢献してきているが、今後、語学のみではなく、その関連分野も含め、一層の拡充を推進する必要がある。また、国立大学共同利用機関等における外国人研究員制度の一層の拡充を図るとともに、科学研究費補助金を使って若手外国人研究者の参加を可能にすることも重要である。招致時期の弾力化により、外国人研究者のサバテイカル・リーブ制度等を利用した招致を容易にしていくことも有効と思われる。なお、諸種の仕組みを通じて大学等に受け入れる外国人研究者の地位については、各大学等において必ずしも明確に定められているとはいえないので、今後その実情等に応じて適切な措置が講じられていくことが望ましい。

イ 若手研究者の長期受入れの促進

従来、我が国における外国人研究者の受入れについては、海外の著名な指導的研究者を短期間招へいすることを主体としてきたが、今後は、海外の優秀な若手研究者を長期間受け入れ、大学における研究に参加させることを促進すべきであり、諸制度の改善に当たっては、特にこの方向での検討を積極的に進めるべきである。

ウ 学位授与上の配慮

我が国においては、大学あるいは学問分野により差異があるが、博士の学位について、一般に制度の運用が厳しく、特に外国人にとっては博士の学位を取得することが困難な場合が多い。学位の取得は、外国人研究者、特に発展途上国の研究者の重要な資格要件となることを考慮し、現行の学位制度の運用面での改善を図る必要がある。特に、論文における使用言語、外国語試験などにおいては、言語上過大な負担を強いる結果とならないよう配慮すべきである。

③ 国際会議の開催

我が国において国際的な研究集会等を開催することに対する要請が内外から高まっているため、現行の国際シンポジウム開催経費の一層の充実や学協会等が主催する国際会議に対する援助についても検討すべきである。

(3) 学術情報の交換

学術情報の迅速かつ円滑な流通は、学術の進歩及び国際交流のために重要であるのみならず、研究者の業績を正当に保護する優先権確立のためにも必要なことである。そのため、学術情報センターを中枢とする学術情報システムの確立を促進し、研究者の要請に応えるとともに、英文による学術誌の発行に対する助成の充実についても検討すべきである。これらにより、海外からの研究成果の受入れを促進するとともに、我が国の研究成果を海外へ普及する発信作用を充実することが可能となろう。更に、ICSUが中心となって実施している国際観測データの収集、整備、提供など国際分担による協力活動への我が国の積極的参加を推進することも必要である。

(4) 発展途上国との交流・協力

発展途上国との学術交流・協力については、昭和52年の建議「発展途上国との学術交流の推進について」に基づき、昭和53年度から日本学術振興会が我が国の窓口機関となり、当面ASEAN諸国を対象とする拠点大学方式等による学術交流・協力が行われている。今後の一層の発展を図るには、交流の分野、交流の相手国等について見直しを行うとともに、我が国の拠点となる大学の機構の整備を行い、積極的に事業の拡充を図るべきである。また、拠点大学方式を補完する一般交流方式を充実し、両者の有機的連携によって発展途上国との交流・協力の成果を高めること及び研究者養成の観点から論文博士号取得希望者援助事業の拡充を図ることも必要である。さらに、ユネスコなどの機関を通じて実施されている多国間の学術交流・協力事業については、資金及び人材提供の両面において我が国のより一層の寄与が望まれる。なお、これら学術研究に関連して、二国間及び多国間で行われている各種の発展途上国協力事業間及びその関係機関間の連携を強化し、人材・資源の有効な活用を図る方策を講ずる必要がある。

(5) 大学間交流

我が国と海外の大学間の協定に基づいて行われる組織的交流は、特定のテーマについての共同研究を目的とするものから一般的な相互訪問を目指すものまで多岐な内容を含んでいる。このうち、特に学術研究の進展に寄与するところが大きいと思われる優れた内容の事業について、これを適切に援助する方策を検討すべきである。

(6) 国内における国際交流体制の整備

① 大学の国際交流体制の整備

学術の国際交流・協力の中心である大学が、内外の研究者の協力による第一線の研究を行うにふさわしい場となるよう研究室等の研究環境を改善、整備していく必要がある。

大学における国際交流を円滑に進めるため、学内の事務組織の整備、事務局担当職員の資質の向上を図るとともに、各種事務、国際セミナーの準備、外国人研究者に対する情報提供、生活相談等の諸機能を充実する必要がある。場合によっては近隣大学との協力あるいは地域社会との協力によりこれらの機能を果たすことも検討すべきである。

外国人研究者用の宿泊施設を一層整備・充実する必要もあるが、その際、大学が集中している都市については、国・公・私立大学が共同で利用できるような宿泊施設の整備についても検討すべきである。

このほか、我が国の社会・文化に関心のある研究者等のために日本人社会との交流が可能な住居を手当てしたり、その賃貸手続の簡素化に努める等の配慮も望まれる。

② 日本学術振興会の国際交流・協力

日本学術振興会が推進している各種の国際交流・協力事業の重要性については、これまでの部分でも幾つか触れてきたが、これらを一層充実する必要がある。今後、特に若手研究者の招致・派遣事業、発展途上国との学術交流、共同研究を中心とする二国間交流事業を強化することが望まれる。

③ 学術国際交流施設の設置

学術国際交流の推進に必要な国際研究集会等の開催機能、宿泊施設としての機能、学術及び高等教育の交流に関する情報の収集・提供等の機能をあわせもつ施設を設置する必要がある。

④ その他

ア 広く世界中からいろいろな学問分野の研究者が集まり、研究目的、内容を固定化せずに交流を行うことができるような研究所を設置することについて検討すべきである。

イ 我が国の学術研究の向上や研究者の指導・育成に貢献するなどした優れた外国人研究者に対する現行の叙勲制度とは別の新たな顕彰の在り方について検討すべきである。

(7) 学術国際交流・協力推進のための調査審議機能

学術の国際交流・協力、特に近年急速に重要性を増している国際共同研究について調査審議する機能を充実する必要がある。このため、学術審議会の下に常設の機構を整える等の措置が望まれる。

▲目次へ戻る

VI 人文・社会科学の振興について

1. 背景となる諸事情等

人文・社会科学の振興を課題として取り上げ、現状の問題点と振興方策等を検討する主な理由ないし問題意識は、おおむね次のような点である。

(1) 人文・社会科学の再認識

人文・社会科学は、哲学、心理学など主として精神活動に係わるものから、政治学、経済学、社会学など主として社会の構造・機能面に係わるものまで、多種多様であるが、いずれも人間個人とその帰属集団の本性及び行動を対象とするところから、人間科学ともいうべきものである点において、自然の法則あるいは物質や生命の根源等を探究する自然科学と並んで独自の価値を有するものである。

従来、人文・社会科学研究自体のもつ価値を十分に理解し、これを積極的に推進しようとする姿勢や努力は必ずしも十分でなかったが、今日では人文・社会科学研究の高度化への意欲や活動にどのように対処するか、その姿勢自体を通してその国や社会の文化的価値認識の程度や水準が問われているといってもよい状況が生まれている。

(2) 人文・社会科学に対する幅広い期待・要請の増大

科学技術の高度の発達と人間との関係、国際政治経済における東西問題や南北問題、地域社会、学校・職場、家庭等における各種の対立・緊張など、現代社会の複雑化、価値の多様化等に伴い、種々の規模、段階での政治的、経済的、社会的あるいは文化的諸問題が生じているが、これらの諸問題への対処や解決に当たっては、その基盤として人間の本性やその行動についての十分な理解が求められ、人間あるいは人間集団について研究する学問の発展が是非とも必要である。

人文・社会科学に対するこのような幅広い社会的期待や要請の増大は、新たな学際的研究や研究手法を生み出している。

また、人文・社会科学に対する社会的期待や要請の増大への対処を考える場合、社会的ニーズへの対応を意識した問題解決志向的な研究に焦点があてられがちであるが、純粋な知的好奇心に基づいて行う研究は、それ自体直接の効用はなくとも真理を追求することで知的領域を広め、人間生活を豊かにし、ひいては長期的な文化の発展、社会の繁栄に資するとともに具体的な社会的問題の解決のための幅広い基礎を提供することを見落してはならない。

(3) 自然科学との比較あるいは国際比較における我が国の人文・社会科学の相対的遅れ

人文・社会科学においては、分野等により差異があり、客観的な評価は困難であるが、国際的にみて進歩・発展のテンポが自然科学に比べて遅いかあるいは発展の方向が従来と余り変わっていないのではないかと危惧される面がある。学問の進歩・発展には常に国際的に開かれた目で自らの研究の水準や置かれている位置等を見ていく態度が必要であり、最近では従前にも増して人文・社会科学についても、世界に開かれた普遍性を持つものとして国際的な評価を高めることの必要性が痛感されるようになってきている。

(4) 研究方法等の多様化、共同化、大型化、国際化

人文・社会科学においては、その性格上個人の創意を中心とする研究が中心である。しかし、研究が専門分化し、精密化が進み、また単独の分野・領域を超えた学際領域や国際的な連携・協力が必要となる研究領域が拡大・発展するにつれて、自然科学の場合に似た研究手段、施設・設備等の多様化、高度化、大型化の要請や国の内外を通じた共同研究や大規模プロジェクトの組織化の必要性が著しく高まっている。

2. 人文・社会科学研究の現状の問題点

(1) 研究者の交流・連携

人文・社会科学の研究にあっては、自然科学の研究に比較して個人中心の研究に重きが置かれ、研究活動に不可欠な研究者、研究組織間のつながりや対話・交流が乏しい。このことは、研究の組織的継続という点でも大きな障害となっている。それは、異なる分野の研究者の交流・連携による学際的領域の研究の発展が円滑になされにくい素地ともなる。この点は、また、研究の環境・条件の改善に係る諸問題を研究者自身が全国的視野でとりまとめ、積極的にその実現を図る努力が不十分であるという結果にもつながる。

(2) 社会的ニーズへの対応と方法論への関心の在り方

もとより人文・社会科学は、必ずしも直接的効用のみを目指すものではないが、我が国の人文・社会科学研究は、欧米諸国のそれに比べ、現実の社会的課題に取り組む姿勢が弱く、現実の問題解決に寄与するような知見があまり出ていないことが、各方面から指摘されている。

このような指摘がなされる背景には、我が国では、研究における方法上の吟味が、従来比較的軽視されてきたという事情がある。

このことは、我が国において創造的成果に結びつく研究が少ない原因の一つとなっており、また、社会的課題への関心の薄さや、社会的問題の解決に貢献できるような新知見を生み出す理論と研究方法の弱さにも結びついている。

(3) 国際交流

人文・社会科学は、研究の対象や発展の歴史等により、その国独自の発展をみることが自然であるが、その点を勘案しても、人文・社会科学における国際交流は、人的交流、共同研究、情報の交流のいずれにおいても極めて不足している。特に我が国の研究の現状や成果等を積極的に海外に知らせようとする努力は欠けている。

この背景には、日本語のもつ特殊性や、地理的条件による諸外国の研究と接触・交流する機会の不足が考えられる。しかし、基本的には今日の学術研究は国内で完結するものではなく、世界の研究動向とつながっており自らの研究を世界の学術研究の中で位置づけるという意識が我が国の研究者の内に未だ十分に育ち、浸透していないところに主な原因があろう。

3. 振興方策

(1) 基本的考え方

① 個人研究の充実による個々の研究者の多彩な発想に基づく幅広い研究課題への対応が振興の基盤として重要であるが、他方において共同研究の振興やビックプロジェクトの組織等による社会的ニーズへの適切な対応を意図的に行っていくことが重視されねばならない。この両面について共に重要であるとの認識の下に一方に偏ることなく均衡ある発展が求められる。

② 人文・社会科学では、一般に研究成果の評価や仮説の検証の困難性もあり、また研究成果は長期的な積み上げとして現われる場合が多い。また、学際領域等における特定の研究課題を進める場合には、領域・課題の選定等に学界・研究者の協力を得るために充分な時間をかける必要がある。これらの点にかんがみ、振興方策は、特に長期的な視野に立つことが必要である。

③ 人文・社会科学の振興は、研究者、大学、学界あるいは政府それぞれにおいて、その力を注ぐべき点を明確にして重点的な施策の推進を図る必要がある。その際、民間が担うべき役割に注目し適当なものについては、その奨励・助長を検討すべきである。また、制度上の問題とともに制度の運用等における研究者や大学側の改善の努力に係る問題も大きな要素を占めていることにも留意する必要がある。

(2) 今後とるべき振興方策

① プロジェクト研究・共同研究の推進と研究者の流動・交流の促進

ア プロジェクト研究・共同研究の推進

(ア) 人文・社会科学に係わるプロジェクト研究・共同研究としては、代表的なものに科学研究費補助金による特定研究として推進されているものがある。

これらの研究は、学術的又は社会的要請の極めて強い領域で研究の過程や成果が多くの専門分野に影響を与えたり、あるいは境界領域の研究であって特に重要なものとして設定されたものであり、概括的に言えば、当該分野の研究の水準の向上、特に関係する多数の分野の研究者が共同しなければ進めない新たな学際的分野の発展を促し、また共同研究の組織化を通じて力のある研究グループを育て、優れたプロジェクトリーダーないしオーガナイザーの発見・育成、研究者の交流の促進等に大きな役割を果たしてきているといえよう。

このようなプロジェクト研究の意義にかんがみ、今後においても必要かつ適切な分野・領域について科学研究費補助金特定研究あるいは特別研究促進費等による共同研究の組織化を一層積極的に推進する必要がある。その際、推進すべき領域あるいは設定された領域に対する課題の採択システム等について、広く人文・社会科学の研究に携わる者の積極的かつ具体的な提言等がなされることが期待される。

(イ) また、多数の分野の研究者の参加の下に長期的な取組を必要とし、施設の整備、研究者の養成、新たな研究組織の発展等種々の面で波及効果の期待されるような大規模なプロジェクトの可能性について検討し、適当なものについては試行的な取組を考慮すべきである。

(ウ) 境界領域の発達等により、人文・社会科学と自然科学が共同で取り組まなければならない課題が増えているので、特に今後、自然科学者との共同作業・交流が奨励されなければならない。人文・社会科学の研究の専門化に伴って、自然科学的手法、実験的実証的手法の導入の必要性が高まっているが、このような共同作業等は、それを促進する契機となろう。また、異なる観点であるが、防災科学、核融合、組換え遺伝子等自然科学におけるビックプロジェクト等の推進に当たっても、国民生活等影響が多方面にわたることを考慮すれば、その計画の適切かつ円滑な推進のためには、人文・社会科学者がこれに参加・協力することが求められるという点にも留意すべきである。

(エ) また、実験的実証的手法を導入していくことに関連して、従来科学研究費補助金の種目区分は、主として自然科学の考えに沿って設定されている。しかし、人文・社会科学では、研究対象に係る現地での資料収集、面接調査等の研究手法が今後ますます重要となってくることにかんがみ、人文・社会科学の性格に即して実証的な研究の進展を奨励する見地から、例えば「試験研究」に類する「実態調査」等の種目の設定を検討する必要がある。

イ 研究者交流の促進と創造的アイデアの創出

(ア) 萌芽的ないし探索的段階の研究を育成するため、大学の研究者同士だけでなく、各方面において社会的諸活動に従事している者との接触・交流の拡大にも配慮することが必要である。

このような方策としては、(a)科学研究費補助金により、まず優れた指導者を中心に特定のテーマ等について一定期間、集中的に自由な検討等を行い、その中から研究の方向が明確となってきたものについては、研究チームを組織化して研究の推進を図る措置の充実、(b)外国人研究者の招へいの諸制度の充実、国内の研究者についてのポストの流動的な運用等により内外の研究機関と交流できるような工夫や措置、あるいは(c)研究者の流動性を増すためのサバティカル・リーブの検討等が考えられるが、これらを積極的に検討し、適切に促進していく必要がある。

(イ) 以上のような諸措置により既存の大学、研究機関等における研究者の流動・交流の促進を図るとともに探索的段階における研究の発展のためには、特定の研究目的によって研究内容を固定させず、研究者相互の交流の場としての性格をもつ研究所の設置が特に有効であると考える。

また、研究者の接触・交流の促進については、大学・学術会館というような人的交流の中枢施設への期待が大きいが、そこにおいては、既存の各種研究機関、学協会等との有機的連携の下に、内外の研究者による講座・セミナー、共同研究の成果に基づく討論等を積極的に行うことが求められる。

② 研究資料センター等の整備・充実

ア 人文・社会科学の研究においては、文献、データ等の研究資料が研究にとって必須なものであり、それらを効率的に利用できるようなシステムを整備することが最も重要である。このため、分野ごとに研究資料の組織的収集・整備を行い、関係する研究者の共同利用等に資する研究資料センターの役割・性格を持つ国立大学共同利用機関の整備を進めるとともに、従来から文献が比較的整備されている国立大学の学部及び附置研究所における文献センターの設置を進めるなど今後とも各分野・領域の研究の性格に応じて当該分野等での研究資料の収集・整理の状況、研究の発展の方向等を見ながら、研究資料センター等の整備・充実を図っていく必要がある。

また、資料・文献を所有している既存の施設等について、美術館、博物館も含め、研究資料センターの機能を果たすようその活性化を図り、特に外部の研究者の利用が容易となりその利用が促進されることが望ましい。

イ このような各種の研究資料センター等が全国の研究者によって十分に活用されるためには、それぞれの施設等の整備・充実と相まってそれらが有機的に結合されて人文・社会科学に関する総合的な情報のネットワークとして形成される必要がある。現在、学術情報センターを中枢とする学術情報システムの整備が計画されているが、このシステムを通して人文・社会科学の研究資料センター間の相互の結びつきと研究資料の効率的利用が格段に促進されることが期待される。

ウ 以上のほか、国立公文書館、外交史料館、あるいは公立の公文書館等についても、これらはそれぞれの目的をもって設置されているものであるが、そこで収集・保存される資料は学術研究上にも極めて貴重であることにかんがみ、研究者による円滑な利用にも配慮して運営されることが望まれる。更に研究資料の収集とそれに基礎をおく研究においては、公立、私立の大学や民間学術研究機関の中には特色ある優れた活動を行っている施設があるので、これらの施設の活動内容等について十分な把握を行い、それらの情報を関係方面に提供するとともに、特色ある研究活動を助長していく方策についても検討する必要がある。

③ 研究支援組織の整備・充実

文献等研究資料の収集・整理、作成補助、翻訳、研究上の諸連絡等の研究支援の業務は、研究遂行上必要不可欠であるが、我が国の場合特に人文・社会科学では、自然科学に比較してこの面が極めて弱体となっているので適切な研究支援組織の整備・充実には格段に努力していく必要がある。

④ 国際交流の促進

ア 今後の人文・社会科学の研究にあっては、世界の学術研究動向との関連等も意識しながら進めていく姿勢が必要とされるが、日本で芽ばえた優れた研究の方法や成果を世界の学術研究の中に紹介し評価を求めていく努力や同一の研究対象・領域において日本で主流となっている研究方法と諸外国でのそれを比較研究すること等も積極的に求められる。

また、我が国の人文・社会科学研究の動向等を広く世界の学界等関係者に知ってもらうため、各分野の優れた成果等で適当なものを厳選し、定期的に紹介していく外国向けの総合的人文・社会科学研究誌の刊行も検討されてよい。

イ 日本の研究者が国際的に広く用いられる言語によって研究を発表するとともに、日本語で書かれた優れた研究論文や研究書が翻訳紹介されることが国際交流の促進のため重要であるが、このためには研究者自身はもとより各方面において格別の工夫と配慮をもって意図的に取り組むことが必要である。

ウ このことと関連して若手研究者の国際体験が特に重要視されなければならない。人文・社会科学の場合、研究の性格上ある程度年数を経なければ第一線の研究者として成熟しないという面を考慮しても、若手研究者の国際経験は極めて少ないといえる。言語の能力も含め若い時の国際体験が極めて重要であるので、積極的に特別の方策を検討すべきである。

⑤ 研究者の養成・確保の改善

人文・社会科学の場合、新しい分野、特殊な分野、あるいは欠落したり手薄である分野への対応が比較的遅く円滑に進まない点がみられる。このような分野の研究者の養成のためには、適当な機関・施設にその分野の拠点としてのセンターを設けたり、あるいは、フェローシップを活用すること等により対処することが必要である。

また、自然科学的手法の導入の必要性が高まっていること等にかんがみ、自然科学出身の研究者を含め、より広く人材の登用・活用を図るべきである。この点に関し、大学院の入試制度等についても、自然科学系等他分野の出身者であっても希望する人文・社会科学系の研究に能力・適性に応じて進めるよう改善・工夫を図る必要があろう。

⑥ 研究成果公表の在り方の改善

人文・社会科学の場合の研究成果公表の在り方について改善すべき点としては、公正なレフェリーによる適正な審査の下により精選されたものが発表されるべきこと、研究成果が国際的に普及していくよう欧文のものをより奨励すべきこと等があげられる。

また、ともすれば永年の研究成果を完成された論文として発表する傾向が強いが、特に研究者間の情報交流を促進する観点からは、中間段階での発表が奨励されるべきである。

新たに発展しつつある分野等については、多様な研究機関、研究者がその成果を発表できる場を意図的に確保していくことが必要である。

研究成果の刊行の助成については、以上のような観点を考慮しながら既存の諸措置の一層の効率的な活用を含め、その充実・改善を図っていくことが求められる。

⑦ 人文・社会科学に係る施策の立案等の仕組み

幅広い範囲にわたる人文・社会科学については、その振興方策等も自然科学とは異なった扱いが必要であること、また、従来、全体的視野に立って共通的な問題をとらえ、対処していくという意識が薄かったこと等にかんがみ、人文・社会科学に係る振興方策の立案等を継続的に行っていく組織が学術審議会等に置かれることが望ましい。

▲目次へ戻る

附属資料1 学術研究体制の改善のための基本的施策について(諮問)

文学術 第314号

昭和55年諮問第2号

学 術 審 議 会

つぎの事項について、別紙理由を添えて諮問します。

学術研究体制の改善のための基本的施策について

昭和55年11月10日

文部大臣 田 中 龍 夫

(理 由)

我が国の学術研究は、たゆまぬ進展を続けているが、今後における社会・経済の発展と文化の向上を図る上で学術研究に課せられた使命は極めて重要であり、各方面から大きな期待が寄せられている。

現下の社会・経済情勢において、研究の高度化・巨大化、学際的領域の発展等学術研究の進展から生ずる新たな研究上の要請に対処し、エネルギー問題の解決等増大する社会的要請に応えて、先進諸国に伍しつつ総合的、効果的に学術研究の一層の発展を図っていくためには、長期的展望の下に学術研究体制のあり方について検討を加え、その改善を図る必要がある。

この際検討を要する主な事項は、次のとおりである。

1. 学術研究の計画的推進のあり方

2. すぐれた研究者の養成・確保のあり方

3. 学術研究に対する社会的要請への対応のあり方

4. 学術研究の国際交流・協力の推進のあり方

▲目次へ戻る

附属資料2 学術審議会・学術研究体制特別委員会・学術国際交流特別委員会委員名簿

学術審議会委員名簿(第8期 57.2.16~59.2.15)

  氏 名 職 名
  浅田 敏 東海大学教授(開発技術研究所)
  石川忠雄 慶応義塾大学長
  井上和子 国際基督教大学教授(教養学部)
  猪瀬 博 東京大学教授(工学部)※
  井深 大 ソニー㈱名誉会長
  内田忠夫 東京大学教授(教養学部)
  梅棹忠夫 国立民族学博物館長
  江上信雄 東京大学教授(理学部長)
  岡村総吾 日本学術振興会理事長
  岡本道雄 科学技術会議議員
  小田 稔 宇宙科学研究所長
  小田村四郎 農林漁業金融公庫副総裁
(副会長) 加藤一郎 成城学園学園長
  岸田純之助 朝日新聞社論説顧問
  清水 司 早稲田大学教授(理工学部)
  田村三郎 富山県立技術短期大学長
  塚田裕三 慶応義塾大学教授(医学部)
  辻村 明 東京大学教授(文学部)
  長倉三郎 岡崎国立共同研究機構分子科学研究所長
  西島和彦 東京大学教授
  早川幸男 名古屋大学教授(理学部)
  福井謙一 京都工芸繊維大学長
  山村雄一 大阪大学長
(会長) 吉識雅夫 東京理科大学長
  吉田光邦 京都大学教授(人文科学研究所)
  渡辺 格 北里大学教授(衛生学部)

(注)職名は昭和59年2月1日現在

※ 任期(57.7.20~59.7.19)

学術研究体制特別委員会委員名簿

  氏 名 職 名
  井深 大 ソニー㈱名誉会長
  内田忠夫 東京大学教授(教養学部)
  梅棹忠夫 国立民族学博物館長
(主査) 岡村総吾 日本学術振興会理事長
  岡本道雄 科学技術会議議員
  小田村四郎 農林漁業金融公庫副総裁
  岸田純之助 朝日新聞社論説顧問
  清水 司 早稲田大学教授(理工学部)
  塚田裕三 慶応義塾大学教授(医学部)
  長倉三郎 岡崎国立共同研究機構分子科学研究所長
  早川幸男 名古屋大学教授(理学部)
  福井謙一 京都工芸繊維大学長
  山村雄一 大阪大学長

(注)職名は昭和59年2月1日現在

学術審議会学術国際交流特別委員会委員名簿

  氏 名 職 名
  井上和子 国際基督教大学教授(教養学部)
  梅棹忠夫 国立民族学博物館長
  江上信雄 東京大学教授(理学部長)
  岡村総吾 日本学術振興会理事長
  小田 稔 宇宙科学研究所長
(主査) 加藤一郎 成城学園学園長
  田村三郎 富山県立技術短期大学長
  塚田裕三 慶応義塾大学教授(医学部)
  辻村 明 東京大学教授(文学部)
  長倉三郎 岡崎国立共同研究機構分子科学研究所長
  西島和彦 東京大学教授(理学部)

(注)職名は昭和59年2月1日現在

▲目次へ戻る

大学の教員等の任期に関する法律(大学教員任期法)およびその関係法令 - 法人化以前の国立大学の最後の姿⑦

ぎょうせい発行『文部法令要覧 平成16年版』より。条文は平成15年11月4日現在。

 

収録法令

1 大学の教員等の任期に関する法律(平成九年法律第八十二号)

2 大学の教員等の任期に関する法律第三条第一項等の規定に基づく任期に関する規則に記載すべき事項及び同規則の公表の方法に関する省令(平成九年文部省令第三十三号)

3 大学の教員等の任期に関する法律第六条の規定に基づく大学共同利用機関等の職員のうち専ら研究又は教育に従事する者の任期に関する規則を定める手続及び任期を定める手続に関する省令(平成九年文部省令第三十四号)

(平成九年六月十三日法律第八十二号)

大学の教員等の任期に関する法律

改正 平一一法五五・法一六〇・法一六六(平一二法一二五)・平一二法一二五・平一四法四八・平一五法一一七・法一一九

大学の教員等の任期に関する法律をここに公布する。

大学の教員等の任期に関する法律

目次

第一条(目的)

第二条(定義)

第三条(公立の大学の教員の任期)

第四条

第五条(国立大学、公立大学法人の設置する大学又は私立大学の教員の任期)

第六条(大学共同利用機関法人等の職員への準用)

第七条(大学入試センターの職員への準用)

第八条(他の法律の適用除外)

附則

(目的)

第一条 この法律は、大学等において多様な知識又は経験を有する教員等相互の学問的交流が不断に行われる状況を創出することが大学等における教育研究の活性化にとって重要であることにかんがみ、任期を定めることができる場合その他教員等の任期について必要な事項を定めることにより、大学等への多様な人材の受入れを図り、もって大学等における教育研究の進展に寄与することを目的とする。

(定義)

第二条 この法律において、次の各号に掲げる用語の意義は、当該各号に定めるところによる。

一 大学 学校教育法(昭和二十二年法律第二十六号)第一条に規定する大学をいう。

二 教員 大学の教授、助教授、講師及び助手をいう。

三 教員等 教員並びに国立大学法人法(平成十五年法律第百十二号)第二条第三項に規定する大学共同利用機関法人、独立行政法人大学評価・学位授与機構、独立行政法人国立大学財務・経営センター及び独立行政法人メディア教育開発センター(次号及び第六条において「大学共同利用機関法人等」という。)並びに独立行政法人大学入試センター(以下「大学入試センター」という。)の職員のうち専ら研究又は教育に従事する者をいう。

四 任期 国家公務員としての教員等若しくは地方公務員としての教員の任用に際して、又は国立大学法人(国立大学法人法第二条第一項に規定する国立大学法人をいう。以下同じ。)、大学共同利用機関法人等、公立大学法人(地方独立行政法人法(平成十五年法律第百十八号)第六十八条第一項に規定する公立大学法人をいう。以下同じ。)若しくは学校法人(私立学校法(昭和二十四年法律第二百七十号)第三条に規定する学校法人をいう。以下同じ。)と教員等との労働契約において定められた期間であって、国家公務員である教員等にあっては当該教員等が就いていた職若しくは他の国家公務員の職(特別職に属する職及び非常勤の職を除く。)に、地方公務員である教員にあっては当該教員が就いていた職若しくは同一の地方公共団体の他の職(特別職に属する職及び非常勤の職を除く。)に引き続き任用される場合又は同一の国立大学法人、大学共同利用機関法人等、公立大学法人若しくは学校法人との間で引き続き労働契約が締結される場合を除き、当該期間の満了により退職することとなるものをいう。

(平一一法一六六・平一五法一一七・平一五法一一九・一部改正)

(公立の大学の教員の任期)

第三条 公立の大学の学長は、教育公務員特例法(昭和二十四年法律第一号)第二条第四項に規定する評議会(評議会を置かない大学にあっては、教授会)の議に基づき、当該大学の教員(常時勤務の者に限る。以下この条及び次条において同じ。)について、次条の規定による任期を定めた任用を行う必要があると認めるときは、教員の任期に関する規則を定めなければならない。

2 公立の大学は、前項の規定により学長が教員の任期に関する規則を定め、又はこれを変更したときは、遅滞なく、これを公表しなければならない。

3 第一項の教員の任期に関する規則に記載すべき事項及び前項の公表の方法については、文部科学省令で定める。

(平一一法五五・平一一法一六〇・平一五法一一七・一部改正)

第四条 任命権者は、前条第一項の教員の任期に関する規則が定められている大学について、教育公務員特例法第十条の規定に基づきその教員を任用する場合において、次の各号のいずれかに該当するときは、任期を定めることができる。

一 先端的、学際的又は総合的な教育研究であることその他の当該教育研究組織で行われる教育研究の分野又は方法の特性にかんがみ、多様な人材の確保が特に求められる教育研究組織の職に就けるとき。

二 助手の職で自ら研究目標を定めて研究を行うことをその職務の主たる内容とするものに就けるとき。

三 大学が定め又は参画する特定の計画に基づき期間を定めて教育研究を行う職に就けるとき。

2 任命権者は、前項の規定により任期を定めて教員を任用する場合には、当該任用される者の同意を得なければならない。

(国立大学、公立大学法人の設置する大学又は私立大学の教員の任期)

第五条 国立大学法人、公立大学法人又は学校法人は、当該国立大学法人、公立大学法人又は学校法人の設置する大学の教員について、前条第一項各号のいずれかに該当するときは、労働契約において任期を定めることができる。

2 国立大学法人、公立大学法人又は学校法人は、前項の規定により教員との労働契約において任期を定めようとするときは、あらかじめ、当該大学に係る教員の任期に関する規則を定めておかなければならない。

3 公立大学法人(地方独立行政法人法第七十一条第一項ただし書の規定の適用を受けるものに限る。)又は学校法人は、前項の教員の任期に関する規則を定め、又はこれを変更しようとするときは、当該大学の学長の意見を聴くものとする。

4 国立大学法人、公立大学法人又は学校法人は、第二項の教員の任期に関する規則を定め、又はこれを変更したときは、これを公表するものとする。

5 第一項の規定により定められた任期は、教員が当該任期中(当該任期が始まる日から一年以内の期間を除く。)にその意思により退職することを妨げるものであってはならない。

(平一五法一一七・平一五法一一九・一部改正)

(大学共同利用機関法人等の職員への準用)

第六条 前条(第三項を除く。)の規定は、大学共同利用機関法人等の職員のうち専ら研究又は教育に従事する者について準用する。

(平一五法一一七・全改)

(大学入試センターの職員への準用)

第七条 第三条及び第四条の規定は、大学入試センターの職員のうち専ら研究又は教育に従事する者について準用する。この場合において、第三条第一項中「公立の大学の学長は、教育公務員特例法(昭和二十四年法律第一号)第二条第四項に規定する評議会(評議会を置かない大学にあっては、教授会)の議に基づき」とあるのは「大学入試センターの理事長は」と、同条第二項中「公立の大学は、前項の規定により学長が」とあるのは「大学入試センターの理事長は、前項の規定により」と、第四条第一項中「教育公務員特例法第十条の規定に基づきその」とあるのは「その」と読み替えるものとする。

(平一一法一六六・追加、平一五法一一七・一部改正)

(他の法律の適用除外)

第八条 一般職の任期付職員の採用及び給与の特例に関する法律(平成十二年法律第百二十五号)の規定は、国家公務員である教員等には適用しない。

2 地方公共団体の一般職の任期付職員の採用に関する法律(平成十四年法律第四十八号)の規定は、地方公務員である教員には適用しない。

(平一二法一二五・追加、平一一法一六六(平一二法一二五)・旧第七条繰下、平一四法四八・一部改正)

附 則

この法律は、公布の日から起算して三月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

(平九政二六一で平九・八・二五から施行)

附 則 (平一一・五・二八法五五) 抄

(施行期日)

1 この法律は、平成十二年四月一日から施行する。


○中央省庁等改革関係法施行法 抄

(平成一一法律一六〇)

(処分、申請等に関する経過措置)

第千三百一条 中央省庁等改革関係法及びこの法律(以下「改革関係法等」と総称する。)の施行前に法令の規定により従前の国の機関がした免許、許可、認可、承認、指定その他の処分又は通知その他の行為は、法令に別段の定めがあるもののほか、改革関係法等の施行後の法令の相当規定に基づいて、相当の国の機関がした免許、許可、認可、承認、指定その他の処分又は通知その他の行為とみなす。

2 改革関係法等の施行の際現に法令の規定により従前の国の機関に対してされている申請、届出その他の行為は、法令に別段の定めがあるもののほか、改革関係法等の施行後は、改革関係法等の施行後の法令の相当規定に基づいて、相当の国の機関に対してされた申請、届出その他の行為とみなす。

3 改革関係法等の施行前に法令の規定により従前の国の機関に対し報告、届出、提出その他の手続をしなければならないとされている事項で、改革関係法等の施行の日前にその手続がされていないものについては、法令に別段の定めがあるもののほか、改革関係法等の施行後は、これを、改革関係法等の施行後の法令の相当規定により相当の国の機関に対して報告、届出、提出その他の手続をしなければならないとされた事項についてその手続がされていないものとみなして、改革関係法等の施行後の法令の規定を適用する。

(従前の例による処分等に関する経過措置)

第千三百二条 なお従前の例によることとする法令の規定により、従前の国の機関がすべき免許、許可、認可、承認、指定その他の処分若しくは通知その他の行為又は従前の国の機関に対してすべき申請、届出その他の行為については、法令に別段の定めがあるもののほか、改革関係法等の施行後は、改革関係法等の施行後の法令の規定に基づくその任務及び所掌事務の区分に応じ、それぞれ、相当の国の機関がすべきものとし、又は相当の国の機関に対してすべきものとする。

(政令への委任)

第千三百四十四条 第七十一条から第七十六条まで及び第千三百一条から前条まで並びに中央省庁等改革関係法に定めるもののほか、改革関係法等の施行に関し必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。

附 則 (平一一・一二・二二法一六〇) 抄

(施行期日)

第一条 この法律(第二条及び第三条を除く。)は、平成十三年一月六日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

一 第九百九十五条(核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律の一部を改正する法律附則の改正規定に係る部分に限る。)、第千三百五条、第千三百六条、第千三百二十四条第二項、第千三百二十六条第二項及び第千三百四十四条の規定 公布の日

附 則 (平一一・一二・二二法一六六) 抄

(施行期日)

第一条 この法律は、平成十三年一月六日から施行する。ただし、附則第八条、第九条及び第十一条から第十三条までの規定は、同日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

(平一二政三三三で平一三・四・一から施行)

附 則 (平一二・一一・二七法一二五) 抄

(施行期日)

第一条 この法律は、公布の日から施行する。

附 則 (平一四・五・二九法四八) 抄

(施行期日)

第一条 この法律は、公布の日から起算して三月を越えない範囲内において政令で定める日から施行する。

(平一四政二三五で平一四・七・一から施行)

附 則 (平一五・七・一六法一一七) 抄

(施行期日)

第一条 この法律は、平成十六年四月一日から施行する。

(その他の経過措置の政令への委任)

第八条 附則第二条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。

附 則 (平一五・七・一六法一一九) 抄

(施行期日)

第一条 この法律は、地方独立行政法人法(平成十五年法律第百十八号)の施行の日から施行する。

(施行の日=平一六・四・一)

(その他の経過措置の政令への委任)

第六条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置は、政令で定める。


(平成九年八月二十二日文部省令第三十三号)

大学の教員等の任期に関する法律第三条第一項等の規定に基づく任期に関する規則に記載すべき事項及び同規則の公表の方法に関する省令

改正 平一三文科令二九

大学の教員等の任期に関する法律(平成九年法律第八十二号)第三条第三項(同法第六条において準用する場合を含む。)の規定に基づき、大学の教員等の任期に関する法律第三条第一項等の規定に基づく任期に関する規則に記載すべき事項及び同規則の公表の方法に関する省令を次のように定める。

大学の教員等の任期に関する法律第三条第一項等の規定に基づく任期に関する規則に記載すべき事項及び同規則の公表の方法に関する省令

目次

第一条(任期に関する規則に記載すべき事項)

第二条(任期に関する規則の公表の方法)

附則

(任期に関する規則に記載すべき事項)

第一条 大学の教員等の任期に関する法律(平成九年法律第八十二号。以下「法」という。)第三条第一項(法第六条及び第七条において準用する場合を含む。)の任期に関する規則(以下「任期に関する規則」という。)には、次に掲げる事項を記載するものとする。

一 法第四条第一項第一号に掲げる教育研究組織に該当する組織

二 法第四条第一項各号に掲げる職に該当する職

三 任期として定める期間

四 再任(法第四条第一項(法第六条及び第七条において準用する場合を含む。)の規定により任期を定めて任用された教員等が、当該任期が満了する場合において、それまで就いていた職に引き続き任用されることをいう。)の可否その他再任に関する事項

五 その他大学等において必要があると認めた事項

(平一三文科令二九・一部改正)

(任期に関する規則の公表の方法)

第二条 任期に関する規則の公表は、刊行物への掲載その他広く周知を図ることができる方法によって行うものとする。

附 則

この省令は、法の施行の日(平成九年八月二十五日)から施行する。

附 則 (平一三・三・三〇文科令二九) 抄

(施行期日)

第一条 この省令は、平成十三年四月一日から施行する。


(平成九年八月二十二日文部省令第三十四号)

大学の教員等の任期に関する法律第六条の規定に基づく大学共同利用機関等の職員のうち専ら研究又は教育に従事する者の任期に関する規則を定める手続及び任期を定める手続に関する省令

改正 平一二文令三五・平一三文科令二九

大学の教員等の任期に関する法律(平成九年法律第八十二号)第六条の規定に基づき、大学の教員等の任期に関する法律第六条の規定に基づく大学共同利用機関等の職員のうち専ら研究又は教育に従事する者の任期に関する規則を定める手続及び任期を定める手続に関する省令を次のように定める。

大学の教員等の任期に関する法律第六条の規定に基づく大学共同利用機関等の職員のうち専ら研究又は教育に従事する者の任期に関する規則を定める手続及び任期を定める手続に関する省令

目次

第一条(趣旨)

第二条(研究教育職員の任期に関する規則を定める手続)

第三条(研究教育職員の任期を定める手続)

附則

別表

(趣旨)

第一条 国立学校設置法(昭和二十四年法律第百五十号)第三章の三、第三章の五及び第三章の六に規定する機関(以下「大学共同利用機関等」という。)の職員のうち専ら研究又は教育に従事する者(以下「研究教育職員」という。)に関する大学の教員等の任期に関する法律(平成九年法律第八十二号。以下「法」という。)第六条において準用する同法第三条第一項の任期に関する規則を定める手続及び第四条第一項の任期を定める手続については、この省令の定めるところによる。

(平一三文科令二九・一部改正)

(研究教育職員の任期に関する規則を定める手続)

第二条 大学共同利用機関等の研究教育職員(岡崎国立共同研究機構及び高エネルギー加速器研究機構(以下「機構」という。)に置かれる研究所(以下「研究所」という。)の研究教育職員を除く。)の任期に関する規則は、当該大学共同利用機関等の長が申出(当該申出に当たっては、別表の第一欄に掲げる大学共同利用機関等の区分に応じ、それぞれの大学共同利用機関等ごとに同表第二欄に定める当該大学共同利用機関等の会議の議を経るものとする。)をしたところを参酌して、大学共同利用機関等ごとに定めるものとする。

2 研究所の研究教育職員の任期に関する規則は、それぞれの研究所の長の申出(当該申出に当たっては、当該研究所の大学共同利用機関組織運営規則(昭和五十二年文部省令第十二号)第五条第一項に規定する運営協議員会の議を経るものとする。)に基づき、機構の長が申出をしたところを参酌して、研究所ごとに定めるものとする。

(研究教育職員の任期を定める手続)

第三条 大学共同利用機関等において任期を定めて任用される研究教育職員(研究所において任期を定めて任用される研究教育職員を除く。)の任期は、当該大学共同利用機関等の長が申し出たところにより定めるものとする。

2 研究所において任期を定めて任用される研究教育職員の任期は、それぞれの研究所の長の申出に基づき、機構の長が申し出たところにより定めるものとする。

附 則

この省令は、法の施行の日(平成九年八月二十五日)から施行する。

附 則 (平一二・三・三一文令三五) 抄

1 この省令は、平成十二年四月一日から施行する。

附 則 (平一三・三・三〇文科令二九) 抄

(施行期日)

第一条 この省令は、平成十三年四月一日から施行する。ただし、第十六条の規定は、公布の日から施行する。

別表

(平一二文令三五・平一三文科令二九・一部改正)

第一欄 第二欄
大学共同利用機関 大学共同利用機関組織運営規則(昭和五十二年文部省令第十二号)第五条第一項に規定する運営協議員会
大学評価・学位授与機構 大学評価・学位授与機構組織運営規則(平成三年文部省令第三十八号)第六条第一項に規定する運営委員会
国立学校財務センター 国立学校財務センター組織運営規則(平成四年文部省令第二十六号)第六条第一項に規定する運営委員会

教育公務員特例法およびその関係法令 - 法人化以前の国立大学の最後の姿⑥

ぎょうせい発行『文部法令要覧 平成16年版』より。条文は平成15年11月4日現在。

 

収録法令

1 教育公務員特例法(昭和二十四年法律第一号)

2 教育公務員特例法施行令(昭和二十四年政令第六号)

3 教育公務員特例法施行令第一条の規定に基づき大学院に置かれる研究科の長を定める省令(昭和五十年文部省令第十二号)

4 教育公務員特例法施行令第十一条第三項の規定に基づく国立教育政策研究所等の長等の選考の手続及び任期等を定める手続に関する省令(昭和五十九年文部省令第三十一号)

(昭和二十四年一月十二日法律第一号)

教育公務員特例法

改正 昭二四法一四八・昭二五法一八四・昭二六法二四一・法三一八・昭二九法一三一・法一五六・法一五九・法一八一・昭三〇法一二五・昭三一法一五二・法一六三・法一七五・昭三二法一四七・昭三六法八七・法一四五・昭四〇法一六・法六九・法七一・昭四三法九九・昭四四法四〇・昭四六法二三・昭四七法二六・昭四八法一〇三・昭四九法七〇・法八一・昭五〇法五九・昭五一法二五・昭五二法二九・昭五五法一四・昭五六法二三・昭五八法七八・昭六三法七〇・平三法二三・平四法三七・平九法三一・平一〇法五四・法一〇一・平一一法五五・法八三・法八七・法一〇七・法一二九・法一六〇・法一六六・法二二〇・平一二法五二・平一四法六三・平一五法一一七・法一一九

教育公務員特例法をここに公布する。

教育公務員特例法

目次

第一章 総則(第一条・第二条)

第二章 任免、給与、分限及び懲戒

第一節 大学の学長、教員及び部局長(第三条―第十条)

第二節 大学以外の公立学校の校長及び教員(第十一条―第十四条)

第三節 教育長及び専門的教育職員(第十五条・第十六条)

第三章 服務(第十七条―第二十条)

第四章 研修(第二十一条―第二十五条)

第五章 大学院修学休業(第二十六条―第二十八条)

第六章 職員団体(第二十九条)

第七章 教育公務員に準ずる者に関する特例(第三十条―第三十六条)

附則

第一章 総則

(この法律の趣旨)

第一条 この法律は、教育を通じて国民全体に奉仕する教育公務員の職務とその責任の特殊性に基づき、教育公務員の任免、給与、分限、懲戒、服務及び研修等について規定する。

(平一五法一一七・一部改正)

(定義)

第二条 この法律で「教育公務員」とは、地方公務員のうち、学校教育法(昭和二十二年法律第二十六号)第一条に定める学校であつて同法第二条に定める公立学校(地方独立行政法人法(平成十五年法律第百十八号)第六十八条第一項に規定する公立大学法人が設置する大学を除く。以下同じ。)の学長、校長(園長を含む。以下同じ。)、教員及び部局長並びに教育委員会の教育長及び専門的教育職員をいう。

2 この法律で「教員」とは、前項の学校の教授、助教授、教頭、教諭、助教諭、養護教諭、養護助教諭及び講師(常時勤務の者及び地方公務員法(昭和二十五年法律第二百六十一号)第二十八条の五第一項に規定する短時間勤務の職を占める者に限る。第二十三条第二項を除き、以下同じ。)をいう。

3 この法律で「部局長」とは、大学(公立学校であるものに限る。第二十六条第一項を除き、以下同じ。)の副学長、学部長その他政令で指定する部局の長をいう。

4 この法律で「評議会」とは、大学に置かれる会議であつて当該大学を設置する地方公共団体の定めるところにより学長、学部長その他の者で構成するものをいう。

5 この法律で「専門的教育職員」とは、指導主事及び社会教育主事をいう。

(昭二四法一四八・昭二六法二四一・昭四八法一〇三・昭四九法七〇・昭六三法七〇・平一一法五五・平一一法八三・平一一法一〇七・平一四法六三・平一五法一一七・平一五法一一九・一部改正)

第二章 任免、給与、分限及び懲戒

(平一五法一一七・改称)

第一節 大学の学長、教員及び部局長

(採用及び昇任の方法)

第三条 学長及び部局長の採用並びに教員の採用及び昇任は、選考によるものとする。

2 学長の採用のための選考は、人格が高潔で、学識が優れ、かつ、教育行政に関し識見を有する者について、評議会(評議会を置かない大学にあつては、教授会。以下同じ。)の議に基づき学長の定める基準により、評議会が行う。

3 学部長の採用のための選考は、当該学部の教授会の議に基づき、学長が行う。

4 学部長以外の部局長の採用のための選考は、評議会の議に基づき学長の定める基準により、学長が行う。

5 教員の採用及び昇任のための選考は、評議会の議に基づき学長の定める基準により、教授会の議に基づき学長が行う。

6 前項の選考について教授会が審議する場合において、その教授会が置かれる組織の長は、当該大学の教員人事の方針を踏まえ、その選考に関し、教授会に対して意見を述べることができる。

(平一一法五五・一部改正、平一五法一一七・旧第四条繰上・一部改正)

(転任)

第四条 学長、教員及び部局長は、学長及び教員にあつては評議会、部局長にあつては学長の審査の結果によるのでなければ、その意に反して転任されることはない。

2 評議会及び学長は、前項の審査を行うに当たつては、その者に対し、審査の事由を記載した説明書を交付しなければならない。

3 評議会及び学長は、審査を受ける者が前項の説明書を受領した後十四日以内に請求した場合には、その者に対し、口頭又は書面で陳述する機会を与えなければならない。

4 評議会及び学長は、第一項の審査を行う場合において必要があると認めるときは、参考人の出頭を求め、又はその意見を徴することができる。

5 前三項に規定するもののほか、第一項の審査に関し必要な事項は、学長及び教員にあつては評議会、部局長にあつては学長が定める。

(昭二六法二四一・平一一法五五・一部改正、平一五法一一七・旧第五条繰上)

(降任及び免職)

第五条 学長、教員及び部局長は、学長及び教員にあつては評議会、部局長にあつては学長の審査の結果によるのでなければ、その意に反して免職されることはない。教員の降任についても、また同様とする。

2 前条第二項から第五項までの規定は、前項の審査の場合に準用する。

(平一一法五五・一部改正、平一五法一一七・旧第六条繰上・一部改正)

(休職の期間)

第六条 学長、教員及び部局長の休職の期間は、心身の故障のため長期の休養を要する場合の休職においては、個々の場合について、評議会の議に基づき学長が定める。

(平一一法五五・一部改正、平一五法一一七・旧第七条繰上)

(任期)

第七条 学長及び部局長の任期については、評議会の議に基づき学長が定める。

(平一一法五五・平一一法八三・一部改正、平一五法一一七・旧第八条繰上)

(定年)

第八条 大学の教員に対する地方公務員法第二十八条の二第一項、第二項及び第四項の規定の適用については、同条第一項中「定年に達した日以後における最初の三月三十一日までの間において、条例で定める日」とあるのは「定年に達した日から起算して一年を超えない範囲内で評議会の議に基づき学長があらかじめ指定する日」と、同条第二項中「国の職員につき定められている定年を基準として条例で」とあるのは「評議会の議に基づき学長が」と、同条第四項中「臨時的に任用される職員その他の法律により任期を定めて任用される職員」とあるのは「臨時的に任用される職員」とする。

2 大学の教員については、地方公務員法第二十八条の二第三項及び第二十八条の三の規定は、適用しない。

3 大学の教員への採用についての地方公務員法第二十八条の四から第二十八条の六までの規定の適用については、同法第二十八条の四第一項、第二十八条の五第一項並びに第二十八条の六第一項及び第二項中「任期を定め」とあるのは「教授会の議に基づき学長が定める任期をもつて」と、同法第二十八条の四第二項(同法第二十八条の五第三項及び第二十八条の六第三項において準用する場合を含む。)中「範囲内で」とあるのは「範囲内で教授会の議に基づき学長が定める期間をもつて」とする。

(平一一法一〇七・全改、平一五法一一七・旧第八条の三繰上・一部改正)

(懲戒)

第九条 学長、教員及び部局長は、学長及び教員にあつては評議会、部局長にあつては学長の審査の結果によるのでなければ、懲戒処分を受けることはない。

2 第四条第二項から第五項までの規定は、前項の審査の場合に準用する。

(昭二六法二四一・平一一法五五・平一五法一一七・一部改正)

(任命権者)

第十条 大学の学長、教員及び部局長の任用、免職、休職、復職、退職及び懲戒処分は、学長の申出に基づいて、任命権者が行う。

(平一一法五五・一部改正)

第二節 大学以外の公立学校の校長及び教員

(平一五法一一七・改称)

(採用及び昇任の方法)

第十一条 公立学校の校長の採用並びに教員の採用及び昇任は、選考によるものとし、その選考は、大学附置の学校にあつては当該大学の学長、大学附置の学校以外の公立学校にあつてはその校長及び教員の任命権者である教育委員会の教育長が行う。

(昭三一法一六三・全改、平一一法一六〇・一部改正、平一五法一一七・旧第十三条繰上・一部改正)

(条件附任用)

第十二条 公立の小学校、中学校、高等学校、中等教育学校、盲学校、聾学校、養護学校及び幼稚園(以下「小学校等」という。)の教諭、助教諭及び講師(以下「教諭等」という。)に係る地方公務員法第二十二条第一項に規定する採用については、同項中「六月」とあるのは「一年」として同項の規定を適用する。

2 地方教育行政の組織及び運営に関する法律(昭和三十一年法律第百六十二号)第四十条に定める場合のほか、公立の小学校等の校長又は教員で地方公務員法第二十二条第一項(前項の規定において読み替えて適用する場合を含む。)の規定により正式任用になつている者が、引き続き同一都道府県内の公立の小学校等の校長又は教員に任用された場合には、その任用については、同条同項の規定は適用しない。

(昭二九法一八一・追加、昭三一法一六三・昭三六法一四五・昭六三法七〇・平一〇法一〇一・一部改正、平一五法一一七・旧第十三条の二繰上・一部改正)

(校長及び教員の給与)

第十三条 公立の小学校等の校長及び教員の給与は、これらの者の職務と責任の特殊性に基づき条例で定めるものとする。

2 前項に規定する給与のうち地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)第二百四条第二項の規定により支給することができる義務教育等教員特別手当は、これらの者のうち次に掲げるものを対象とするものとし、その内容は、条例で定める。

一 公立の小学校、中学校、中等教育学校の前期課程又は盲学校、聾学校若しくは養護学校の小学部若しくは中学部に勤務する校長及び教員

二 前号に規定する校長及び教員との権衡上必要があると認められる公立の高等学校、中等教育学校の後期課程、盲学校、聾学校若しくは養護学校の高等部若しくは幼稚部又は幼稚園に勤務する校長及び教員

(平一五法一一七・追加)

(休職の期間及び効果)

第十四条 公立学校の校長及び教員の休職の期間は、結核性疾患のため長期の休養を要する場合の休職においては、満二年とする。ただし、任命権者は、特に必要があると認めるときは、予算の範囲内において、その休職の期間を満三年まで延長することができる。

2 前項の規定による休職者には、その休職の期間中、給与の全額を支給する。

(昭二六法二四一・一部改正、平一五法一一七・一部改正)

第三節 教育長及び専門的教育職員

(採用及び昇任の方法)

第十五条 専門的教育職員の採用及び昇任は、選考によるものとし、その選考は、当該教育委員会の教育長が行う。

(昭三一法一六三・全改、平一一法八七・一部改正、平一五法一一七・旧第十六条繰上)

(教育長の給与等)

第十六条 教育長については、地方公務員法第二十二条から第二十五条まで(条件附任用及び臨時的任用並びに職階制及び給与、勤務時間その他の勤務条件)の規定は、適用しない。

2 教育長の給与、勤務時間その他の勤務条件については、他の一般職に属する地方公務員とは別個に、当該地方公共団体の条例で定める。

(昭三一法一六三・全改、平一五法一一七・旧第十七条繰上)

第三章 服務

(平一五法一一七・追加)

(兼職及び他の事業等の従事)

第十七条 教育公務員は、教育に関する他の職を兼ね、又は教育に関する他の事業若しくは事務に従事することが本務の遂行に支障がないと任命権者(地方教育行政の組織及び運営に関する法律第三十七条第一項に規定する県費負担教職員については、市町村(特別区を含む。)の教育委員会。第二十三条第二項及び第二十四条第二項において同じ。)において認める場合には、給与を受け、又は受けないで、その職を兼ね、又はその事業若しくは事務に従事することができる。

2 前項の場合においては、地方公務員法第三十八条第二項の規定により人事委員会が定める許可の基準によることを要しない。

(平一五法一一七・追加)

(公立学校の教育公務員の政治的行為の制限)

第十八条 公立学校の教育公務員の政治的行為の制限については、当分の間、地方公務員法第三十六条の規定にかかわらず、国家公務員の例による。

2 前項の規定は、政治的行為の制限に違反した者の処罰につき国家公務員法(昭和二十二年法律第百二十号)第百十条第一項の例による趣旨を含むものと解してはならない。

(平一五法一一七・追加)

(大学の学長、教員及び部局長の服務)

第十九条 大学の学長、教員及び部局長の服務について、地方公務員法第三十条の根本基準の実施に関し必要な事項は、前条第一項並びに同法第三十一条から第三十五条まで、第三十七条及び第三十八条に定めるものを除いては、評議会の議に基づき学長が定める。

(平一五法一一七・追加)

(勤務成績の評定)

第二十条 大学の学長、教員及び部局長の勤務成績の評定及び評定の結果に応じた措置は、学長にあつては評議会、教員及び学部長にあつては教授会の議に基づき学長、学部長以外の部局長にあつては学長が行う。

2 前項の勤務成績の評定は、評議会の議に基づき学長が定める基準により、行わなければならない。

(平一五法一一七・追加)

第四章 研修

(平一五法一一七・旧第三章繰下)

(研修)

第二十一条 教育公務員は、その職責を遂行するために、絶えず研究と修養に努めなければならない。

2 教育公務員の任命権者は、教育公務員の研修について、それに要する施設、研修を奨励するための方途その他研修に関する計画を樹立し、その実施に努めなければならない。

(昭三一法一六三・一部改正、平一五法一一七・旧第十九条繰下)

(研修の機会)

第二十二条 教育公務員には、研修を受ける機会が与えられなければならない。

2 教員は、授業に支障のない限り、本属長の承認を受けて、勤務場所を離れて研修を行うことができる。

3 教育公務員は、任命権者の定めるところにより、現職のままで、長期にわたる研修を受けることができる。

(昭三一法一六三・一部改正、平一五法一一七・旧第二十条繰下)

(初任者研修)

第二十三条 公立の小学校等の教諭等の任命権者は、当該教諭等(政令で指定する者を除く。)に対して、その採用の日から一年間の教諭の職務の遂行に必要な事項に関する実践的な研修(以下「初任者研修」という。)を実施しなければならない。

2 任命権者は、初任者研修を受ける者(次項において「初任者」という。)の所属する学校の教頭、教諭又は講師のうちから、指導教員を命じるものとする。

3 指導教員は、初任者に対して教諭の職務の遂行に必要な事項について指導及び助言を行うものとする。

(昭六三法七〇・追加、平一〇法五四・平一二法五二・平一四法六三・一部改正、平一五法一一七・旧第二十条の二繰下・一部改正)

(十年経験者研修)

第二十四条 公立の小学校等の教諭等の任命権者は、当該教諭等に対して、その在職期間(公立学校以外の小学校等の教諭等としての在職期間を含む。)が十年(特別の事情がある場合には、十年を標準として任命権者が定める年数)に達した後相当の期間内に、個々の能力、適性等に応じて、教諭等としての資質の向上を図るために必要な事項に関する研修(以下「十年経験者研修」という。)を実施しなければならない。

2 任命権者は、十年経験者研修を実施するに当たり、十年経験者研修を受ける者の能力、適性等について評価を行い、その結果に基づき、当該者ごとに十年経験者研修に関する計画書を作成しなければならない。

3 第一項に規定する在職期間の計算方法、十年経験者研修を実施する期間その他十年経験者研修の実施に関し必要な事項は、政令で定める。

(平一四法六三・追加、平一五法一一七・旧第二十条の三繰下・一部改正)

(研修計画の体系的な樹立)

第二十五条 任命権者が定める初任者研修及び十年経験者研修に関する計画は、教員の経験に応じて実施する体系的な研修の一環をなすものとして樹立されなければならない。

(平一四法六三・追加、平一五法一一七・旧第二十条の四繰下)

第五章 大学院修学休業

(平一二法五二・追加、平一五法一一七・旧第四章繰下)

(大学院修学休業の許可及びその要件等)

第二十六条 公立の小学校等の教諭、養護教諭又は講師で次の各号のいずれにも該当するものは、任命権者の許可を受けて、三年を超えない範囲内で年を単位として定める期間、大学(短期大学を除く。)の大学院の課程若しくは専攻科の課程又はこれらの課程に相当する外国の大学の課程(次項及び第二十八条第二項において「大学院の課程等」という。)に在学してその課程を履修するための休業(以下「大学院修学休業」という。)をすることができる。

一 教諭又は講師にあつては教育職員免許法(昭和二十四年法律第百四十七号)に規定する教諭の専修免許状、養護教諭にあつては同法に規定する養護教諭の専修免許状の取得を目的としていること。

二 取得しようとする専修免許状に係る基礎となる免許状(教育職員免許法に規定する教諭の一種免許状若しくは特別免許状又は養護教諭の一種免許状であつて、同法別表第三、別表第五、別表第六又は別表第七の規定により専修免許状の授与を受けようとする場合には有することを必要とされるものをいう。次号において同じ。)を有していること。

三 取得しようとする専修免許状に係る基礎となる免許状について、教育職員免許法別表第三、別表第五、別表第六又は別表第七に定める最低在職年数を満たしていること。

四 条件付採用期間中の者、臨時的に任用された者、初任者研修を受けている者その他政令で定める者でないこと。

2 大学院修学休業の許可を受けようとする教諭、養護教諭又は講師は、取得しようとする専修免許状の種類、在学しようとする大学院の課程等及び大学院修学休業をしようとする期間を明らかにして、任命権者に対し、その許可を申請するものとする。

(平一二法五二・追加、平一四法六三・旧第二十条の三繰下・一部改正、平一五法一一七・旧第二十条の五繰下・一部改正)

(大学院修学休業の効果)

第二十七条 大学院修学休業をしている教諭、養護教諭又は講師は、地方公務員としての身分を保有するが、職務に従事しない。

2 大学院修学休業をしている期間については、給与を支給しない。

(平一二法五二・追加、平一四法六三・旧第二十条の四繰下、平一五法一一七・旧第二十条の六繰下・一部改正)

(大学院修学休業の許可の失効等)

第二十八条 大学院修学休業の許可は、当該大学院修学休業をしている教諭、養護教諭又は講師が休職又は停職の処分を受けた場合には、その効力を失う。

2 任命権者は、大学院修学休業をしている教諭、養護教諭又は講師が当該大学院修学休業の許可に係る大学院の課程等を退学したことその他政令で定める事由に該当すると認めるときは、当該大学院修学休業の許可を取り消すものとする。

(平一二法五二・追加、平一四法六三・旧第二十条の五繰下、平一五法一一七・旧第二十条の七繰下)

第六章 職員団体

(平一二法五二・旧第四章繰下、平一五法一一七・旧第五章繰下・改称)

(公立学校の職員の職員団体)

第二十九条 地方公務員法第五十三条及び第五十四条並びに地方公務員法の一部を改正する法律(昭和四十年法律第七十一号)附則第二条の規定の適用については、一の都道府県内の公立学校の職員のみをもつて組織する地方公務員法第五十二条第一項に規定する職員団体(当該都道府県内の一の地方公共団体の公立学校の職員のみをもつて組織するものを除く。)は、当該都道府県の職員をもつて組織する同項に規定する職員団体とみなす。

2 前項の場合において、同項の職員団体は、当該都道府県内の公立学校の職員であつた者でその意に反して免職され、若しくは懲戒処分としての免職の処分を受け、当該処分を受けた日の翌日から起算して一年以内のもの又はその期間内に当該処分について法律の定めるところにより審査請求をし、若しくは訴えを提起し、これに対する裁決又は裁判が確定するに至らないものを構成員にとどめていること、及び当該職員団体の役員である者を構成員としていることを妨げない。

(昭四〇法七一・追加、平九法三一・旧第二十一条の四繰下、平一五法一一七・旧第二十一条の五繰下・一部改正)

第七章 教育公務員に準ずる者に関する特例

(平一五法一一七・追加)

(教員の職務に準ずる職務を行う者等に対するこの法律の準用)

第三十条 公立の学校において教員の職務に準ずる職務を行う者並びに国立又は公立の専修学校又は各種学校の校長及び教員については、政令の定めるところにより、この法律の規定を準用する。

(平一五法一一七・追加)

(研究施設研究教育職員等に関する特例)

第三十一条 文部科学省に置かれる研究施設で政令で定めるもの(以下この章において「研究施設」という。)の職員のうち専ら研究又は教育に従事する者(以下この章において「研究施設研究教育職員」という。)に対する国家公務員法第八十一条の二の規定の適用については、同条第一項中「定年に達したときは、定年に達した日以後における最初の三月三十一日又は第五十五条第一項に規定する任命権者若しくは法律で別に定められた任命権者があらかじめ指定する日のいずれか早い日」とあるのは「定年に達した日から起算して一年を超えない範囲内で文部科学省令で定めるところにより任命権者があらかじめ指定する日」と、同条第二項中「年齢六十年とする。ただし、次の各号に掲げる職員の定年は、当該各号に定める年齢とする。」とあるのは「文部科学省令で定めるところにより任命権者が定める。」と、同条第三項中「臨時的職員その他の法律により任期を定めて任用される職員」とあるのは「臨時的職員」とする。

2 研究施設研究教育職員については、国家公務員法第八十一条の三の規定は、適用しない。

3 研究施設研究教育職員への採用についての国家公務員法第八十一条の四及び第八十一条の五の規定の適用については、同法第八十一条の四第一項及び第八十一条の五第一項中「任期を定め」とあるのは「文部科学省令で定めるところにより任命権者が定める任期をもつて」と、同法第八十一条の四第二項(同法第八十一条の五第二項において準用する場合を含む。)中「範囲内で」とあるのは「範囲内で文部科学省令で定めるところにより任命権者が定める期間をもつて」とする。

(平一五法一一七・追加)

第三十二条 研究施設の長及び研究施設研究教育職員の服務について、国家公務員法第九十六条第一項の根本基準の実施に関し必要な事項は、同法第九十七条から第百五条まで又は国家公務員倫理法(平成十一年法律第百二十九号)に定めるものを除いては、任命権者が定める。

(平一五法一一七・追加)

第三十三条 前条に定める者は、教育に関する他の職を兼ね、又は教育に関する他の事業若しくは事務に従事することが本務の遂行に支障がないと任命権者において認める場合には、給与を受け、又は受けないで、その職を兼ね、又はその事業若しくは事務に従事することができる。

2 前項の場合においては、国家公務員法第百一条第一項の規定に基づく命令又は同法第百四条の規定による承認又は許可を要しない。

(平一五法一一七・追加)

第三十四条 研究施設研究教育職員(政令で定める者に限る。次項において同じ。)が、国及び特定独立行政法人(独立行政法人通則法(平成十一年法律第百三号)第二条第二項に規定する特定独立行政法人をいう。以下同じ。)以外の者が国若しくは指定特定独立行政法人(特定独立行政法人のうち、その業務の内容その他の事情を勘案して国の行う研究と同等の公共性を有する研究を行うものとして文部科学大臣が指定するものをいう。以下この項において同じ。)と共同して行う研究又は国若しくは指定特定独立行政法人の委託を受けて行う研究(以下この項において「共同研究等」という。)に従事するため国家公務員法第七十九条の規定により休職にされた場合において、当該共同研究等への従事が当該共同研究等の効率的実施に特に資するものとして政令で定める要件に該当するときは、当該休職に係る期間については、国家公務員退職手当法(昭和二十八年法律第百八十二号)第七条第四項の規定は、適用しない。

2 前項の規定は、研究施設研究教育職員が国及び特定独立行政法人以外の者から国家公務員退職手当法の規定による退職手当に相当する給付として政令で定めるものの支払を受けた場合には、適用しない。

3 前項に定めるもののほか、第一項の規定の適用に関し必要な事項は、政令で定める。

(平一五法一一七・追加)

第三十五条 研究施設の長及び研究施設研究教育職員については、第三条第一項、第二項及び第五項、第六条、第七条、第二十条、第二十一条並びに第二十二条の規定を準用する。この場合において、第三条第二項中「評議会(評議会を置かない大学にあつては、教授会。以下同じ。)の議に基づき学長」とあり、同条第五項、第六条及び第二十条第二項中「評議会の議に基づき学長」とあり、並びに同条第一項中「評議会」とあり、及び「教授会の議に基づき学長」とあるのは「任命権者」と、第三条第二項中「評議会が」とあり、同条第五項中「教授会の議に基づき学長が」とあり、及び第七条中「評議会の議に基づき学長が」とあるのは「文部科学省令で定めるところにより任命権者が」と読み替えるものとする。

(平一五法一一七・追加)

(独立行政法人研究教育職員に対するこの法律の準用)

第三十六条 文部科学大臣が所管する特定独立行政法人で政令で定めるものの職員のうち専ら研究又は教育に従事する者(次項において「独立行政法人研究教育職員」という。)については、第三条第一項及び第五項、第六条、第二十一条並びに第二十二条の規定(これらの規定のうち、大学の教員に関する部分に限る。)並びに第三十一条第一項及び第二項並びに第三十三条の規定を準用する。この場合において、第三条第五項中「評議会の議に基づき学長」とあり、「教授会の議に基づき学長」とあり、第六条中「評議会の議に基づき学長」とあり、及び第三十一条第一項中「文部科学省令で定めるところにより任命権者」とあるのは、「当該職員の勤務する特定独立行政法人の長」と読み替えるものとする。

2 独立行政法人研究教育職員(補助的な業務に従事する者として当該独立行政法人研究教育職員の勤務する特定独立行政法人の長が定めるものを除く。)については、前項に規定するもののほか、第三十四条の規定を準用する。

(平一五法一一七・追加)

附 則 抄

(施行期日)

第三十七条 この法律は、公布の日から施行する。

2 この法律中の規定が、国家公務員法又は地方公務員法の規定に矛盾し、又はてい触すると認められるに至つた場合は、国家公務員法又は地方公務員法の規定が優先する。

(昭二六法二四一・一部改正、平一五法一一七・旧第二十三条繰下)

(恩給法の準用)

第三十八条 この法律施行の際、現に恩給法(大正十二年法律第四十八号)第十九条に規定する公務員又は準公務員たる者が引き続き公立の学校の職員となつた場合(その公務員又は準公務員が引き続き同法第十九条に規定する公務員若しくは準公務員又はこれらの者とみなされる者として在職し、更に引き続き公立の学校の職員となつた場合を含む。)には、同法第二十二条に規定する教育職員又は準教育職員として勤続するものとみなし、当分の間、これに同法の規定を準用する。

2 前項の公立の学校の職員とは、左の各号に掲げる者をいう。

一 公立の大学の学長、教授、助教授、常時勤務に服することを要する講師若しくは助手又は公立の高等専門学校の校長、教授、助教授、常時勤務に服することを要する講師若しくは助手

二 公立の高等学校の校長、教諭、養護教諭、助教諭又は養護助教諭

三 公立の中学校、小学校、盲学校、ろう学校若しくは養護学校の校長、教諭若しくは養護教諭又は公立の幼稚園の園長、教諭若しくは養護教諭

四 第二号に掲げる学校の常時勤務に服することを要する講師

五 第三号に掲げる学校の助教諭、養護助教諭又は常時勤務に服することを要する講師

3 第一項の規定を適用する場合においては、前項第一号から第三号までに掲げる職員は、恩給法第二十二条第一項に規定する教育職員とみなし、前項第四号及び第五号に掲げる職員は、同法第二十二条第二項に規定する準教育職員とみなす。

(昭二五法一八四・昭三六法一四五・一部改正、平一五法一一七・旧第三十二条繰下)

(旧恩給法における養護助教諭の取扱)

第三十九条 恩給法の一部を改正する法律(昭和二十六年法律第八十七号)による改正前の恩給法第二十二条第二項の助教諭には、養護助教諭が含まれていたものとする。

(昭三一法一七五・追加、平一五法一一七・旧第三十二条の二繰下)

(昭二六法二四一・全改)

附 則 (昭二四・五・三一法一四八) 抄

1 この法律は、昭和二十四年九月一日から施行する。

附 則 (昭二五・五・一六法一八四) 抄

1 この法律は、公布の日から施行する。

附 則 (昭二六・六・一六法二四一) 抄

1 この法律は、公布の日から施行する。但し、第二十一条の三、第二十三条第二項、第二十五条の四及び第二十五条の五の改正規定は、昭和二十六年二月十三日から適用する。

2 改正後の教育公務員特例法第五条第三項から第五項まで(同法第六条第二項及び第九条第二項において準用する場合を含む。)の規定は、この法律施行の際現に大学管理機関において審査中の事案についても適用する。但し、改正後の教育公務員特例法第五条第三項(同法第六条第二項及び第九条第二項において準用する場合を含む。)の規定による請求をすることができる期間は、大学管理機関から説明書を受領した後三十日以内とする。

3 地方公務員法第四十九条から第五十一条までの規定施行の際既に改正前の教育公務員特例法第十五条第三項(同法第十八条第二項において準用する場合を含む。)の規定により教育委員会が審査の請求を受理している事案に関する審査については、地方公務員法第四十九条から第五十一条までの規定にかかわらず、なお従前の例による。

附 則 (昭二六・一二・二四法三一八) 抄

1 この法律は、公布の日から施行する。但し、第二十条、第二十二条、第二十三条及び第百二十四条第二項の改正規定並びに附則第三項の規定は、昭和二十七年四月一日から施行する。

附 則 (昭二九・五・二九法一三一) 抄

1 この法律は、昭和二十九年七月一日から施行する。

附 則 (昭二九・六・三法一五六) 抄

1 この法律は、公布の日から起算して十日を経過した日から施行する。

附 則 (昭二九・六・一四法一八一)

1 この法律は、公布の日から施行する。

2 改正後の教育公務員特例法第十三条の二に規定する者が、この法律施行前、引き続き同一都道府県内の公立学校(大学を除く。以下同じ。)の校長又は教員に任用された場合(その者が更に引き続き同一都道府県内の公立学校の校長又は教員に任用された場合を含む。)において、その任用がこの法律施行の際現に条件附のものであるときは、その任用は、この法律施行の日に正式のものとなるものとする。

附 則 (昭三一・六・一四法一五二) 抄

1 この法律は、公布の日から施行する。ただし、第三条から第六条まで及び附則第六項の規定は、昭和三十二年四月一日から施行する。

附 則 (昭三一・六・三〇法一六三) 抄

(施行期日)

1 この法律は、昭和三十一年十月一日から施行する。ただし、第一条中地方自治法第二十条、第百二十一条及び附則第六条の改正規定、第二条、第四条中教育公務員特例法第十六条、第十七条及び第二十一条の四の改正規定、第五条中文部省設置法第五条第一項第十九号の次に二号を加える改正規定中第十九号の三に係る部分及び第八条の改正規定、第七条、第十五条、第十六条及び第十七条中教育職員免許法の一部を改正する法律の施行に伴う関係法律の整理に関する法律附則第三項及び第四項の改正規定(附則第五項の改正規定中教育長又は指導主事に係る部分を含む。)並びに附則第六項から第九項までの規定は、地方教育行政の組織及び運営に関する法律(昭和三十一年法律第百六十二号)附則第一条に規定する教育委員会の設置関係規定の施行の日から施行する。

(施行の日=昭三一・六・三〇)

(教育公務員に対する所轄庁の許可の経過措置)

3 この法律の施行の際、現に改正前の教育公務員特例法第二十条第三項又は第二十一条第一項の規定により所轄庁の許可を受けている者は、改正後のこれらの規定により任命権者の許可を受けたものとみなす。

(県費負担教職員の給与条例等の経過措置)

4 この法律の施行の際、現に改正前の教育公務員特例法第二十五条の四の規定に基いて制定されている条例は、地方教育行政の組織及び運営に関する法律第四十二条の規定に基いて制定されたものとみなす。

附 則 (昭三一・一二・一八法一七五)

1 この法律は、公布の日から施行する。

2 第一条の規定による改正後の教育公務員特例法第三十二条の二の規定は、昭和二十三年四月一日から適用する。

3 第二条の規定による改正後の教育公務員特例法第三十二条の規定の適用を受ける公立学校職員等について学校看護婦としての在職を準教育職員としての在職とみなすことに関する法律の規定は、昭和三十年七月二十五日から適用する。

附 則 (昭三二・六・一法一四七) 抄

(施行期日)

1 この法律は、公布の日から施行する。

附 則 (昭三六・六・一七法一四五) 抄

この法律は、学校教育法の一部を改正する法律(昭和三十六年法律第百四十四号)の施行の日から施行する。

(施行の日=昭三六・六・一七)

附 則 (昭四〇・三・三一法一六) 抄

(施行期日)

1 この法律は、昭和四十年四月一日から施行する。

附 則 (昭四〇・五・一八法六九) 抄

(施行期日)

第一条 この法律は、公布の日から起算して九十日をこえない範囲内で政令で定める日から施行する。

(昭四〇政一六三で昭四〇・五・一九から施行)

附 則 (昭四〇・五・一八法七一) 抄

(施行期日)

第一条 この法律は、公布の日から起算して九十日をこえない範囲内で政令で定める日から施行する。ただし、第八条の改正規定、第五十二条から第五十五条までの改正規定、第五十五条の次に一条を加える改正規定及び附則に一項を加える改正規定並びに次条、附則第三条及び附則第五条から附則第八条までの規定は、政令で定める日から施行する。

(昭四一政一八八で昭四一・六・一四から施行)

附 則 (昭四三・六・一五法九九) 抄

(施行期日)

1 この法律は、公布の日から施行する。

附 則 (昭四四・六・九法四〇) 抄

(施行期日)

1 この法律は、公布の日から施行し、昭和四十四年四月一日から適用する。

附 則 (昭四六・三・三一法二三) 抄

(施行期日)

1 この法律は、昭和四十六年四月一日から施行する。

附 則 (昭四七・五・一法二六) 抄

(施行期日)

1 この法律は、公布の日から施行する。

附 則 (昭四八・九・二九法一〇三) 抄

(施行期日)

1 この法律は、公布の日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、それぞれ当該各号に掲げる日から施行する。

一 第二条の規定、第三条の規定(次号及び第三号に掲げる規定を除く。)、第五条の規定(教育公務員特例法第二十二条の改正規定を除く。)並びに附則第三項及び第五項の規定 昭和四十八年十月一日

附 則 (昭四九・六・一法七〇) 抄

(施行期日)

第一条 この法律は、公布の日から起算して三月を経過した日から施行する。

附 則 (昭四九・六・七法八一) 抄

(施行期日)

1 この法律は、公布の日から施行する。

附 則 (昭五〇・七・一一法五九) 抄

(施行期日)

第一条 この法律は、公布の日から起算して六月を経過した日から施行する。

附 則 (昭五一・五・二五法二五) 抄

(施行期日)

1 この法律は、公布の日から起算して三月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

(昭五一政一二四で昭五一・六・一から施行)

附 則 (昭五二・五・二法二九) 抄

(施行期日等)

1 この法律は、公布の日から施行する。

附 則 (昭五五・三・三一法一四) 抄

(施行期日)

1 この法律は、昭和五十五年四月一日から施行する。

(新潟大学の法文学部等の存続に関する経過措置)

2 新潟大学、金沢大学及び岡山大学の各法文学部、福島大学経済短期大学部並びに国立養護教諭養成所は、第一条の規定による改正後の国立学校設置法第三条第一項及び第三条の三第二項並びに第二条の規定にかかわらず、昭和五十五年三月三十一日に当該学部、短期大学部又は養護教諭養成所に在学する者が当該学部、短期大学部又は養護教諭養成所に在学しなくなる日までの間、存続するものとする。

(教育公務員特例法の一部改正に伴う経過措置)

8 附則第二項の規定によりなお存続する国立養護教諭養成所の所長、教授、助教授及び助手の身分取扱いについては、なお従前の例による。

附 則 (昭五六・四・一四法二三) 抄

(施行期日)

1 この法律は、公布の日から施行する。

附 則 (昭五八・一二・二法七八)

1 この法律(第一条を除く。)は、昭和五十九年七月一日から施行する。

2 この法律の施行の日の前日において法律の規定により置かれている機関等で、この法律の施行の日以後は国家行政組織法又はこの法律による改正後の関係法律の規定に基づく政令(以下「関係政令」という。)の規定により置かれることとなるものに関し必要となる経過措置その他この法律の施行に伴う関係政令の制定又は改廃に関し必要となる経過措置は、政令で定めることができる。

附 則 (昭六三・五・三一法七〇)

(施行期日)

第一条 この法律は、昭和六十四年四月一日から施行する。

(幼稚園等の教諭等に対する研修等の特例)

第二条 幼稚園並びに盲学校、聾学校及び養護学校の幼稚部(以下この条において「幼稚園等」という。)の教諭、助教諭及び講師(以下「教諭等」という。)の任命権者については、当分の間、改正後の教育公務員特例法(以下「新法」という。)第二十条の二第一項の規定は適用しない。この場合において、幼稚園等の教諭等の任命権者(地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)第二百五十二条の十九第一項の指定都市(次項において「指定都市」という。)以外の市町村の設置する幼稚園等の教諭等については、当該市町村を包括する都道府県の教育委員会)は、採用した日から起算して一年に満たない幼稚園等の教諭等(政令で指定する者を除く。)に対して、昭和六十四年度から昭和六十七年度までの年度で政令で指定する年度から、幼稚園等の教諭の職務の遂行に必要な事項に関する研修を実施しなければならない。

2 市(指定都市を除く。)町村の教育委員会は、その所管に属する幼稚園等の教諭等に対して都道府県の教育委員会が行う前項後段の研修に協力しなければならない。

3 新法第十三条の二第一項及び第二項の規定は、当分の間、幼稚園等の教諭等については適用しない。

(初任者研修の実施等に関する経過措置)

第三条 小学校、中学校及び高等学校並びに盲学校、聾学校及び養護学校の小学部、中学部及び高等部(以下この条において「特定小学校等」という。)の教諭等に対する新法第二十条の二第一項の初任者研修は、昭和六十四年度から昭和六十六年度までの各年度においては、同項の規定にかかわらず、特定小学校等の教諭等に採用される者の数の推移その他の事情を考慮し、政令で指定する学校の教諭等に対しては、これを実施しないことができる。

2 新法第十三条の二第一項及び第二項の規定は、前項の政令で指定する学校以外の特定小学校等の教諭等について適用し、これらの規定が適用される日前に当該特定小学校等の教諭等に採用された者については、なお従前の例による。

附 則 (平三・四・二法二三) 抄

(施行期日)

1 この法律は、平成三年七月一日から施行する。

附 則 (平四・五・六法三七) 抄

(施行期日)

1 この法律は、平成四年七月一日から施行する。

附 則 (平九・四・九法三一)

1 この法律は、公布の日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行し、改正後の第二十一条の二の規定は、この法律の施行の日以後の休職に係る期間について適用する。

(平九政三〇三で平九・一〇・一から施行)

附 則 (平一〇・五・八法五四) 抄

(施行期日)

第一条 この法律は、平成十二年四月一日から施行する。

附 則 (平一〇・六・一二法一〇一) 抄

(施行期日)

第一条 この法律は、平成十一年四月一日から施行する。

附 則 (平一一・五・二八法五五) 抄

(施行期日)

1 この法律は、平成十二年四月一日から施行する。

附 則 (平一一・七・七法八三) 抄

(施行期日)

第一条 この法律は、平成十三年四月一日から施行する。

附 則 (平一一・七・一六法八七) 抄

(施行期日)

第一条 この法律は、平成十二年四月一日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

一 第一条中地方自治法第二百五十条の次に五条、節名並びに二款及び款名を加える改正規定(同法第二百五十条の九第一項に係る部分(両議院の同意を得ることに係る部分に限る。)に限る。)、第四十条中自然公園法附則第九項及び第十項の改正規定(同法附則第十項に係る部分に限る。)、第二百四十四条の規定(農業改良助長法第十四条の三の改正規定に係る部分を除く。)並びに第四百七十二条の規定(市町村の合併の特例に関する法律第六条、第八条及び第十七条の改正規定に係る部分を除く。)並びに附則第七条、第十条、第十二条、第五十九条ただし書、第六十条第四項及び第五項、第七十三条、第七十七条、第百五十七条第四項から第六項まで、第百六十条、第百六十三条、第百六十四条並びに第二百二条の規定 公布の日

(国等の事務)

第百五十九条 この法律による改正前のそれぞれの法律に規定するもののほか、この法律の施行前において、地方公共団体の機関が法律又はこれに基づく政令により管理し又は執行する国、他の地方公共団体その他公共団体の事務(附則第百六十一条において「国等の事務」という。)は、この法律の施行後は、地方公共団体が法律又はこれに基づく政令により当該地方公共団体の事務として処理するものとする。

(処分、申請等に関する経過措置)

第百六十条 この法律(附則第一条各号に掲げる規定については、当該各規定。以下この条及び附則第百六十三条において同じ。)の施行前に改正前のそれぞれの法律の規定によりされた許可等の処分その他の行為(以下この条において「処分等の行為」という。)又はこの法律の施行の際現に改正前のそれぞれの法律の規定によりされている許可等の申請その他の行為(以下この条において「申請等の行為」という。)で、この法律の施行の日においてこれらの行為に係る行政事務を行うべき者が異なることとなるものは、附則第二条から前条までの規定又は改正後のそれぞれの法律(これに基づく命令を含む。)の経過措置に関する規定に定めるものを除き、この法律の施行の日以後における改正後のそれぞれの法律の適用については、改正後のそれぞれの法律の相当規定によりされた処分等の行為又は申請等の行為とみなす。

2 この法律の施行前に改正前のそれぞれの法律の規定により国又は地方公共団体の機関に対し報告、届出、提出その他の手続をしなければならない事項で、この法律の施行の日前にその手続がされていないものについては、この法律及びこれに基づく政令に別段の定めがあるもののほか、これを、改正後のそれぞれの法律の相当規定により国又は地方公共団体の相当の機関に対して報告、届出、提出その他の手続をしなければならない事項についてその手続がされていないものとみなして、この法律による改正後のそれぞれの法律の規定を適用する。

(不服申立てに関する経過措置)

第百六十一条 施行日前にされた国等の事務に係る処分であって、当該処分をした行政庁(以下この条において「処分庁」という。)に施行日前に行政不服審査法に規定する上級行政庁(以下この条において「上級行政庁」という。)があったものについての同法による不服申立てについては、施行日以後においても、当該処分庁に引き続き上級行政庁があるものとみなして、行政不服審査法の規定を適用する。この場合において、当該処分庁の上級行政庁とみなされる行政庁は、施行日前に当該処分庁の上級行政庁であった行政庁とする。

2 前項の場合において、上級行政庁とみなされる行政庁が地方公共団体の機関であるときは、当該機関が行政不服審査法の規定により処理することとされる事務は、新地方自治法第二条第九項第一号に規定する第一号法定受託事務とする。

(手数料に関する経過措置)

第百六十二条 施行日前においてこの法律による改正前のそれぞれの法律(これに基づく命令を含む。)の規定により納付すべきであった手数料については、この法律及びこれに基づく政令に別段の定めがあるもののほか、なお従前の例による。

(その他の経過措置の政令への委任)

第百六十四条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。

(検討)

第二百五十条 新地方自治法第二条第九項第一号に規定する第一号法定受託事務については、できる限り新たに設けることのないようにするとともに、新地方自治法別表第一に掲げるもの及び新地方自治法に基づく政令に示すものについては、地方分権を推進する観点から検討を加え、適宜、適切な見直しを行うものとする。

第二百五十一条 政府は、地方公共団体が事務及び事業を自主的かつ自立的に執行できるよう、国と地方公共団体との役割分担に応じた地方税財源の充実確保の方途について、経済情勢の推移等を勘案しつつ検討し、その結果に基づいて必要な措置を講ずるものとする。

附 則 (平一一・七・二二法一〇七) 抄

(施行期日)

第一条 この法律は、平成十三年四月一日から施行する。

附 則 (平一一・八・一三法一二九) 抄

(施行期日)

第一条 この法律は、平成十二年四月一日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

一 第四章、第五章、第四十条第二項から第六項まで、第四十一条、附則第五条、附則第六条(国家公務員法第八十二条第一項第一号の改正規定に係る部分を除く。)、附則第七条から第九条まで及び附則第十二条の規定並びに附則第十条中裁判所職員臨時措置法(昭和二十六年法律第二百九十九号)本則の改正規定、同法本則第一号の改正規定及び同法本則に一号を加える改正規定(国家公務員倫理法第十条から第十二条まで及び第二十二条から第三十九条までの規定に係る部分に限る。) 公布の日


○中央省庁等改革関係法施行法 抄

(平一一法律一六〇)

(政令への委任)

第千三百四十四条 第七十一条から第七十六条まで及び第千三百一条から前条まで並びに中央省庁等改革関係法に定めるもののほか、改革関係法等の施行に関し必要な経過措置(罰則に関する経過措置を含む。)は、政令で定める。

附 則 (平一一・一二・二二法一六〇) 抄

(施行期日)

第一条 この法律(第二条及び第三条を除く。)は、平成十三年一月六日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

一 第九百九十五条(核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律の一部を改正する法律附則の改正規定に係る部分に限る。)、第千三百五条、第千三百六条、第千三百二十四条第二項、第千三百二十六条第二項及び第千三百四十四条の規定 公布の日

附 則 (平一一・一二・二二法一六六) 抄

(施行期日)

第一条 この法律は、平成十三年一月六日から施行する。ただし、附則第八条、第九条及び第十一条から第十三条までの規定は、同日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日から施行する。

(平一二政三三三で平一三・四・一から施行)

附 則 (平一一・一二・二二法二二〇) 抄

(施行期日)

第一条 この法律(第一条を除く。)は、平成十三年一月六日から施行する。ただし、次の各号に掲げる規定は、当該各号に定める日から施行する。

一及び二 略

三 第十二条中教育公務員特例法第二十二条の改正規定 平成十三年一月六日から起算して六月を超えない範囲内において政令で定める日

(平一二政三三三で平一三・四・一から施行)

(政令への委任)

第四条 前二条に定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な事項は、政令で定める。

附 則 (平一二・四・二八法五二)

(施行期日)

1 この法律は、平成十三年四月一日から施行する。

(大学院修学休業の許可の申請等)

2 第一条の規定による改正後の教育公務員特例法第二十条の三第一項の規定による大学院修学休業の許可に係る同条第二項の規定による申請並びに地方教育行政の組織及び運営に関する法律(昭和三十一年法律第百六十二号)第三十六条又は第三十九条の規定による意見の申出及び同法第三十八条第一項の規定による内申は、この法律の施行の日前においても行うことができる。

附 則 (平一四・六・一二法六三) 抄

(施行期日)

第一条 この法律は、平成十五年四月一日から施行する。

(幼稚園の教諭等に対する研修の特例)

第二条 地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)第二百五十二条の十九第一項の指定都市(次項において「指定都市」という。)以外の市町村の設置する幼稚園の教諭、助教諭及び講師(次項において「教諭等」という。)に対する改正後の教育公務員特例法第二十条の三第一項の十年経験者研修(次項において「十年経験者研修」という。)は、当分の間、同条第一項の規定にかかわらず、当該市町村を包括する都道府県の教育委員会が実施しなければならない。

2 指定都市以外の市町村の教育委員会は、その所管に属する幼稚園の教諭等に対して都道府県の教育委員会が行う十年経験者研修に協力しなければならない。

附 則 (平一五・七・一六法一一七) 抄

(施行期日)

第一条 この法律は、平成十六年四月一日から施行する。

(教育公務員特例法の一部改正に伴う経過措置)

第三条 この法律の施行前に国立大学の教員又は国立高等専門学校の教員であった者の休職に係る期間で、第六条の規定による改正前の教育公務員特例法第二十一条の二の規定に基づき、国家公務員退職手当法(昭和二十八年法律第百八十二号)第七条第四項の規定を適用しないこととされていたものに係る同法の規定の適用については、なお従前の例による。

(罰則に関する経過措置)

第七条 この法律の施行前にした行為及びこの附則の規定によりなお従前の例によることとされる場合におけるこの法律の施行後にした行為に対する罰則の適用については、なお従前の例による。

(その他の経過措置の政令への委任)

第八条 附則第二条から前条までに定めるもののほか、この法律の施行に関し必要な経過措置は、政令で定める。

附 則 (平一五・七・一六法一一九) 抄

(施行期日)

第一条 この法律は、地方独立行政法人法(平成十五年法律第百十八号)の施行の日から施行する。

(施行の日=平一六・四・一)

(その他の経過措置の政令への委任)

第六条 この附則に規定するもののほか、この法律の施行に伴い必要な経過措置は、政令で定める。


(昭和二十四年一月十二日政令第六号)

教育公務員特例法施行令

改正 昭二四政三三四・政三三八・昭二六政二一九・昭二八政八八・昭三一政二二一・昭三六政一四一・政四二七・昭三八政九七・昭四〇政八〇・昭四三政一七〇・昭四四政一四九・昭四六政七七・昭四七政一〇七・政一六三・昭四八政二八四・昭四九政一九九・政二八九・昭五〇政七四・政三八一・昭五二政一三五・昭五五政四七・昭五六政八一・政一二七・昭五七政一一二・政二二九・平元政五四・平二政三八・平三政四六・政二二四・平四政三六・政二一六・平五政一一〇・平九政一二六・政三〇四・平一〇政三五一・平一二政三〇(政一六四)・政一六四・政一六六・政三〇八・政三二六・政三三三・政三八〇・政四八六・平一四政六七・政二三六・政二四〇・政三〇三・政三八五

教育公務員特例法施行令をここに公布する。

教育公務員特例法施行令

内閣は、教育公務員特例法(昭和二十四年法律第一号)の規定に基き、及びこれを実施するため、この政令を制定する。

目次

第一条(部局の長)

第二条(初任者研修の対象から除く者)

第三条(十年経験者研修に係る在職期間の計算方法)

第四条(十年経験者研修を実施する期間)

第五条(十年経験者研修の対象から除く者)

第六条(大学院修学休業をすることができない者)

第七条(大学院修学休業の許可の取消事由)

第八条(国家公務員退職手当法の特例の適用対象及び要件等)

第九条(教育公務員以外の者)

第十条

第十一条

第十二条

第十三条

第十四条

附則

(部局の長)

第一条 教育公務員特例法(法という。以下同じ。)第二条第三項の部局の長とは、次に掲げる者をいう。

一 大学の教養部の長

二 大学に附置される研究所の長

三 大学又は大学の医学部若しくは歯学部に附属する病院の長

四 大学に附属する図書館の長

五 筑波大学の学群の長

六 大学院に置かれる研究科(国立大学の大学院に置かれる教育部及び研究部を含む。)の長で文部科学省令で定めるもの

(昭二八政八八・全改、昭三八政九七・昭四七政一〇七・昭四八政二八四・昭五〇政七四・昭五六政八一・平一二政一六六・平一二政三〇八・一部改正)

(初任者研修の対象から除く者)

第二条 法第二十条の二第一項の政令で指定する者は、次に掲げる者とする。

一 臨時的に任用された者

二 教諭、助教諭又は常勤の講師(次条において「教諭等」という。)として国立、公立又は私立の学校(大学及び高等専門学校を除く。次条において同じ。)において引き続き一年を超える期間を勤務したことがある者で、任命権者(地方自治法(昭和二十二年法律第六十七号)第二百五十二条の十九第一項の指定都市(以下「指定都市」という。)の地方教育行政の組織及び運営に関する法律(昭和三十一年法律第百六十二号)第三十七条第一項に規定する県費負担教職員(以下「県費負担教職員」という。)については当該指定都市の教育委員会、地方自治法第二百五十二条の二十二第一項の中核市(以下「中核市」という。)の県費負担教職員については当該中核市の教育委員会、市(指定都市及び中核市を除く。以下この号において同じ。)町村が設置する中等教育学校(後期課程に学校教育法(昭和二十二年法律第二十六号)第四条第一項に規定する定時制の課程のみを置くものを除く。)の県費負担教職員については当該市町村の教育委員会。次条第三項第四号並びに第五条第二号及び第五号において同じ。)が教諭の職務の遂行に必要な事項についての知識又は経験の程度を勘案し、法第二十条の二第一項の初任者研修を実施する必要がないと認めるもの

三 教育職員免許法(昭和二十四年法律第百四十七号)第四条第三項に規定する特別免許状を有する者

四 一般職の任期付職員の採用及び給与の特例に関する法律(平成十二年法律第百二十五号)第三条各項の規定により任期を定めて採用された者

五 地方公共団体の一般職の任期付職員の採用に関する法律(平成十四年法律第四十八号)第三条第一項又は第二項の規定により任期を定めて採用された者

(平元政五四・追加、平一〇政三五一・平一二政三八〇・平一二政四八六・平一四政二三六・平一四政二四〇・一部改正、平一四政三〇三・旧第一条の二繰下・一部改正)

(十年経験者研修に係る在職期間の計算方法)

第三条 法第二十条の三第一項の在職期間(以下この条において「在職期間」という。)は、国立、公立又は私立の学校の教諭等として在職した期間(臨時的に任用された期間を除く。)を通算した期間とする。

2 前項の規定により在職期間を計算する場合において、指導主事、社会教育主事その他教育委員会において学校教育又は社会教育に関する事務に従事した期間があるときは、その期間は、当該在職期間に通算するものとする。

3 前二項の規定による在職期間のうちに次に掲げる期間が引き続き一年以上あるときは、その期間の年数(一年未満の端数があるときは、これを切り捨てた年数)を当該在職期間から除算する。

一 国家公務員法(昭和二十二年法律第百二十号)第七十九条若しくは地方公務員法(昭和二十五年法律第二百六十一号)第二十八条の規定による休職又は国家公務員法第八十二条若しくは地方公務員法第二十九条の規定による停職により現実に職務を執ることを要しない期間

二 国家公務員法第百八条の六第一項ただし書又は地方公務員法第五十五条の二第一項ただし書の規定により職員団体の役員として専ら従事した期間

三 国家公務員の育児休業等に関する法律(平成三年法律第百九号)第三条第一項又は地方公務員の育児休業等に関する法律(平成三年法律第百十号)第二条第一項の規定により育児休業をした期間

四 私立の学校の教諭等として在職した期間について、第一号又は前号に規定する期間に準ずるものとして任命権者が認める期間

五 その他在職期間から除算すべき期間として文部科学大臣が定める期間

(平一四政三〇三・追加)

(十年経験者研修を実施する期間)

第四条 法第二十条の三第一項の十年経験者研修(次条において「十年経験者研修」という。)を実施する期間は、その開始の日から一年以内とする。

(平一四政三〇三・追加)

(十年経験者研修の対象から除く者)

第五条 次に掲げる者は、十年経験者研修の対象から除くものとする。

一 臨時的に任用された者

二 他の任命権者が実施する十年経験者研修を受けた者

三 一般職の任期付職員の採用及び給与の特例に関する法律第三条各項の規定により任期を定めて採用された者

四 地方公共団体の一般職の任期付職員の採用に関する法律第三条第一項又は第二項の規定により任期を定めて採用された者

五 指導主事、社会教育主事その他教育委員会において学校教育又は社会教育に関する事務に従事した経験を有する者で、任命権者が当該者の経験の程度を勘案して十年経験者研修を実施する必要がないと認めるもの

(平一四政三〇三・追加)

(大学院修学休業をすることができない者)

第六条 法第二十条の五第一項第四号の政令で定める者は、次に掲げる者とする。

一 許可を受けようとする大学院修学休業の期間の満了の日(以下この条において「休業期間満了日」という。)の前日までの間又は休業期間満了日から起算して一年以内に定年退職日(国家公務員法第八十一条の二第一項に規定する定年退職日又は地方公務員法第二十八条の二第一項に規定する定年退職日をいう。次号において同じ。)が到来する者

二 国家公務員法第八十一条の三又は地方公務員法第二十八条の三の規定により定年退職日の翌日以降引き続き勤務している者

三 国家公務員法第八十一条の四第一項若しくは第八十一条の五第一項又は地方公務員法第二十八条の四第一項若しくは第二十八条の五第一項(地方教育行政の組織及び運営に関する法律第四十七条第一項の規定により読み替えて適用する場合を含む。)若しくは第二十八条の六第一項若しくは第二項の規定により採用された者

(平一二政三八〇・追加、平一四政二四〇・一部改正、平一四政三〇三・旧第一条の三繰下・一部改正)

(大学院修学休業の許可の取消事由)

第七条 法第二十条の七第二項の政令で定める事由は、次の各号のいずれにも該当することとする。

一 大学院修学休業をしている教諭、養護教諭又は講師が、正当な理由なく、当該大学院修学休業の許可に係る大学(短期大学を除く。)の大学院の課程若しくは専攻科の課程又はこれらに相当する外国の大学の課程を休学し、又はその授業を頻繁に欠席していること。

二 大学院修学休業をしている教諭、養護教諭又は講師が教育職員免許法第四条第二項に規定する専修免許状を取得するのに必要とする単位を当該大学院修学休業の期間内に修得することが困難となつたこと。

(平一二政三八〇・追加、平一四政二四〇・一部改正、平一四政三〇三・旧第一条の四繰下・一部改正)

(国家公務員退職手当法の特例の適用対象及び要件等)

第八条 法第二十一条の二第一項の政令で定める者は、深く専門の学芸を教授することを職務とする者として文部科学省令で定めるものとする。

2 法第二十一条の二第一項の政令で定める要件は、次に掲げる要件のすべてに該当することとする。

一 国立大学の教員及び国立高等専門学校の教員で前項に規定する者(以下この条において「国立大学の教員等」という。)の共同研究等(国及び特定独立行政法人以外の者が国若しくは指定特定独立行政法人と共同して行う研究又は国若しくは指定特定独立行政法人の委託を受けて行う研究をいう。以下この条において同じ。)への従事が、当該共同研究等の規模、内容等に照らして、当該共同研究等の効率的実施に特に資するものであること。

二 国立大学の教員等が共同研究等において従事する業務が、当該国立大学の教員等の職務に密接な関連があり、かつ、当該共同研究等において重要なものであること。

三 国立大学の教員等を共同研究等に従事させることについて当該共同研究等を行う国及び特定独立行政法人以外の者からの要請があること。

3 各省各庁の長等(財政法(昭和二十二年法律第三十四号)第二十条第二項に規定する各省各庁の長、特定独立行政法人の長及び日本郵政公社の総裁をいう。)は、職員の退職に際し、その者の在職期間のうちに国立大学の教員等として共同研究等に従事するため国家公務員法第七十九条の規定により休職にされた期間があつた場合においては、当該休職に係る期間(その期間が更新された場合にあつては、当該更新に係る期間。以下この項において同じ。)における当該国立大学の教員等としての当該共同研究等への従事が前項各号に掲げる要件のすべてに該当することにつき、文部科学大臣において当該休職前(更新に係る場合には、当該更新前)に総務大臣の承認を受けているときに限り、当該休職に係る期間について法第二十一条の二第一項の規定を適用するものとする。

4 法第二十一条の二第二項の政令で定める給付は、所得税法(昭和四十年法律第三十三号)第三十条第一項に規定する退職手当等(同法第三十一条の規定により退職手当等とみなされるものを含む。)とする。

5 第三項の承認に係る共同研究等に従事した国立大学の教員等は、当該共同研究等を行う国及び特定独立行政法人以外の者から前項に規定する退職手当等の支払を受けたときは、所得税法第二百二十六条第二項の規定により交付された源泉徴収票(源泉徴収票の交付のない場合には、これに準ずるもの)の写しを文部科学大臣に提出し、文部科学大臣はその写しを総務大臣に送付しなければならない。

(平九政三〇四・追加、平一二政三〇八・平一二政三二六・一部改正、平一二政三八〇・旧第一条の三繰下・一部改正、平一四政三〇三・旧第一条の五繰下、平一四政三八五・一部改正)

(教育公務員以外の者)

第九条 大学の助手については、法に規定する大学の教員に関する規定を準用する。

2 前項の場合において、任命権者は、法第十条に規定する権限を学部長その他の大学の機関に委任することができる。

3 第一項の場合において、次の表の上欄に掲げる者は、同表の中欄に掲げる法の規定に規定する権限(法第八条の二第一項及び第三項又は法第八条の三第一項及び第三項の規定にあつては、これらの規定により読み替えられた国家公務員法又は地方公務員法の各規定に規定する権限)の全部又は一部を、それぞれ同表の下欄に掲げる者に委任することができる。

学長 第四条第五項、第七条、第八条の二第一項及び第三項、第八条の三第一項及び第三項、第十一条並びに第十二条 学部長その他の大学内の他の機関
評議会(評議会を置かない大学にあつては、教授会) 第四条第五項、第五条(第六条第二項及び第九条第二項において準用する場合を含む。)、第六条第一項、第七条、第八条の二第一項、第八条の三第一項、第九条第一項、第十一条及び第十二条第二項 教授会その他の大学内の他の機関
教授会 第四条第五項、第八条の二第三項、第八条の三第三項及び第十二条第一項 当該教授会に属する教員のうちの一部の者で構成する会議その他の大学内の他の機関

(昭二六政二一九・平一二政一六四・平一二政三〇(平一二政一六四)・平一二政三八〇・一部改正、平一四政三〇三・旧第二条繰下)

第十条 大学以外の学校の助手、実習助手及び寄宿舎指導員については、法に規定する大学以外の学校の教員に関する規定を準用する。ただし、法第二十条の二の規定については、国立高等専門学校の助手のうち深く専門の学芸を教授することを職務とする者として文部科学省令で定めるものに限り準用する。

(昭二六政二一九・全改、昭三一政二二一・昭三六政四二七・昭四九政二八九・平九政三〇四・平一二政三〇八・平一四政六七・一部改正、平一四政三〇三・旧第三条繰下)

第十一条 法第二十二条の政令で定める研究施設は、国立教育政策研究所とする。

2 法第二十二条の政令で定める研究所は、国立学校設置法施行令(昭和五十九年政令第二百三十号)第七条第二項及び第三項の表に掲げる研究所とする。

3 国立教育政策研究所並びに国立学校設置法(昭和二十四年法律第百五十号)第三章の三、第三章の五及び第三章の六に規定する機関の長(前項に規定する研究所の長を含む。以下この項において同じ。)並びにその職員のうち専ら研究又は教育に従事する者については、法第四条第一項、第二項及び第五項、第七条から第八条の二まで、第十一条第一項、第十二条、第十九条、第二十条並びに第二十一条中国立大学の学長及び教員に関する部分の規定を準用する。この場合において、次の表の上欄に掲げる法の規定中同表の中欄に掲げる字句は、それぞれ同表の下欄に掲げる字句に読み替え、これらの機関の長及びその職員をそれぞれ学長及び教員に準ずる者としてこれらの規定を準用するものとする。

第四条第二項 評議会(評議会を置かない大学にあつては、教授会。以下同じ。)の議に基づき学長 任命権者
評議会が 文部科学省令で定めるところにより任命権者が
第四条第五項 評議会の議に基づき学長 任命権者
教授会(国立学校設置法第二章の二の規定によりその組織が定められた大学にあつては、人事委員会。第十二条第一項において同じ。)の議に基づき学長 文部科学省令で定めるところにより任命権者
第七条 評議会の議に基づき学長 任命権者
第八条 評議会の議に基づき学長 文部科学省令で定めるところにより任命権者
第八条の二第一項 評議会の議に基づき学長 文部科学省令で定めるところにより任命権者
第八条の二第三項 教授会の議に基づき学長 文部科学省令で定めるところにより任命権者
第十一条第一項 評議会の議に基づき学長 任命権者
第十二条第一項 評議会 任命権者
教授会の議に基づき学長 任命権者
第十二条第二項 評議会の議に基づき学長 任命権者

4 国立教育政策研究所並びに国立学校設置法第三章の三、第三章の五及び第三章の六に規定する機関の職員のうち専ら研究又は教育に従事する者(一般職の職員の給与に関する法律(昭和二十五年法律第九十五号)第六条第一項の規定に基づき同法別表第七研究職俸給表の適用を受ける者でその属する職務の級が一級であるものを除く。)については、前項に規定するもののほか、法第二十一条の二の規定を準用する。

(昭二六政二一九・追加、昭二八政八八・昭三六政一四一・昭四〇政八〇・昭四三政一七〇・昭四六政七七・昭四七政一六三・昭四八政二八四・昭四九政一九九・昭五二政一三五・昭五五政四七・昭五六政一二七・昭五九政一一二・昭五九政二二九・平三政二二四・平四政二一六・平五政一一〇・平九政一二六・平九政三〇四・平一二政三〇(平一二政一六四)・平一二政一六四・平一二政三〇八・平一二政三三三・一部改正、平一四政三〇三・旧第三条の二繰下)

第十二条 前三条の規定により法第二十一条の二の規定を準用する場合においては、第八条第二項から第五項までの規定を準用する。

(平九政三〇四・追加、平一二政三八〇・一部改正、平一四政三〇三・旧第三条の三繰下・一部改正)

第十三条 専修学校及び各種学校の校長及び教員については、それぞれ法に規定する大学以外の学校の校長に関する規定及び教員に関する規定(法第二十一条の二の規定を除く。)を準用する。

(昭二六政二一九・全改、昭三一政二二一・昭五〇政三八一・平九政三〇四・一部改正、平一四政三〇三・旧第四条繰下)

第十四条 法第二十二条の二第一項の政令で定める特定独立行政法人は、次に掲げる特定独立行政法人とする。

一 独立行政法人国立特殊教育総合研究所

二 独立行政法人大学入試センター

三 独立行政法人国立女性教育会館

四 独立行政法人国立国語研究所

五 独立行政法人国立科学博物館

六 独立行政法人国立美術館

七 独立行政法人国立博物館

八 独立行政法人文化財研究所

2 法第二十二条の二第二項の規定により独立行政法人研究教育職員(補助的な業務に従事する者として当該独立行政法人研究教育職員の勤務する特定独立行政法人の長が定めるものを除く。)について法第二十一条の二の規定を準用する場合においては、第八条第二項から第五項までの規定を準用する。この場合において、同条第三項及び第五項中「文部科学大臣」とあるのは、「当該独立行政法人研究教育職員を当該休職にした特定独立行政法人の長」と読み替えるものとする。

(平一二政三三六・追加、平一二政三八〇・一部改正、平一四政三〇三・旧第五条繰下・一部改正)

附 則 抄

この政令は、公布の日から施行する。

(昭二六政二一九・旧第十二条繰上、平一二政一六四・旧第八条・一部改正)

附 則 (昭二六・六・一六政二一九)

この政令は、公布の日から施行する。

附 則 (昭二八・五・一一政八八)

この政令は、公布の日から施行する。

附 則 (昭三一・六・三〇政二二一) 抄

(施行期日)

1 この政令は、昭和三十一年十月一日から施行する。

附 則 (昭三六・五・二七政一四一)

この政令は、公布の日から施行し、昭和三十六年五月十九日から適用する。

附 則 (昭三六・一二・二六政四二七)

この政令は、公布の日から施行する。

附 則 (昭三八・三・三一政九七)

この政令は、昭和三十八年四月一日から施行する。

附 則 (昭四〇・三・三一政八〇)

この政令は、昭和四十年四月一日から施行する。

附 則 (昭四三・六・一五政一七〇) 抄

(施行期日)

1 この政令は、公布の日から施行する。

附 則 (昭四六・三・三一政七七)

この政令は、昭和四十六年四月一日から施行する。

附 則 (昭四七・四・二八政一〇七)

この政令は、沖縄の復帰に伴う関係法令の改廃に関する法律の施行の日(昭和四十七年五月十五日)から施行する。

附 則 (昭四七・五・四政一六三)

この政令は、公布の日から施行する。

附 則 (昭四八・九・二九政二八四)

この政令は、公布の日から施行する。ただし、第一条中教育公務員特例法施行令第一条の改正規定は、昭和四十八年十月一日から施行する。

附 則 (昭四九・六・七政一九九)

この政令は、公布の日から施行する。

附 則 (昭四九・八・八政二八九)

この政令は、学校教育法の一部を改正する法律の施行の日(昭和四十九年九月一日)から施行する。

附 則 (昭五〇・四・一政七四)

この政令は、公布の日から施行する。

附 則 (昭五〇・一二・二七政三八一)

この政令は、学校教育法の一部を改正する法律の施行の日(昭和五十一年一月十一日)から施行する。

附 則 (昭五二・五・二政一三五)

この政令は、公布の日から施行する。

附 則 (昭五六・四・一四政一二七)

この政令は、公布の日から施行する。

附 則 (昭五九・四・二四政一一二)

この政令は、公布の日から施行する。

附 則 (昭五九・六・二八政二二九)

この政令は、昭和五十九年七月一日から施行する。

附 則 (平元・三・二二政五四)

1 この政令は、平成元年四月一日から施行する。

2 教育公務員特例法及び地方教育行政の組織及び運営に関する法律の一部を改正する法律(以下「改正法」という。)附則第二条第一項の政令で指定する者は、次に掲げる者とする。

一 臨時的に任用された者

二 教諭、助教諭又は講師(常時勤務の者に限る。)として国立、公立又は私立の学校(大学及び高等専門学校を除く。)において引き続き一年を超える期間を勤務したことがある者で、改正法附則第二条第一項後段の研修を実施すべき任命権者又は都道府県の教育委員会が教諭の職務の遂行に必要な事項についての知識又は経験の程度を勘案し、当該研修を実施する必要がないと認めるもの

(平四政三六・全改)

3 改正法附則第二条第一項の政令で指定する年度は、平成四年度とする。

(平四政三六・追加)

附 則 (平二・三・二〇政三八)

この政令は、平成二年四月一日から施行する。

附 則 (平三・三・二五政四六)

この政令は、平成三年四月一日から施行する。

附 則 (平三・六・二八政二二四)

この政令は、平成三年七月一日から施行する。

附 則 (平四・三・二一政三六)

この政令は、平成四年四月一日から施行する。

附 則 (平四・六・二六政二一六) 抄

(施行期日)

1 この政令は、平成四年七月一日から施行する。

附 則 (平五・四・一政一一〇)

この政令は、公布の日から施行する。

附 則 (平九・四・一政一二六) 抄

(施行期日)

1 この政令は、公布の日から施行する。

附 則 (平九・九・二九政三〇四)

この政令は、教育公務員特例法の一部を改正する法律(平成九年法律第三十一号)の施行の日(平成九年十月一日)から施行する。

附 則 (平一〇・一〇・三〇政三五一) 抄

(施行期日)

1 この政令は、平成十一年四月一日から施行する。

附 則 (平一二・二・一四政三〇)

この政令は、平成十二年四月一日から施行する。

附 則 (平一二・三・三一政一六四) 抄

(施行期日)

1 この政令は、平成十二年四月一日から施行する。

附 則 (平一二・三・三一政一六六)

この政令は、平成十二年四月一日から施行する。

附 則 (平一二・六・七政三〇八) 抄

(施行期日)

第一条 この政令は、内閣法の一部を改正する法律(平成十一年法律第八十八号)の施行の日(平成十三年一月六日)から施行する。

附 則 (平一二・六・七政三二六)

この政令は、平成十三年一月六日から施行する。

附 則 (平一二・六・七政三三三) 抄

(施行期日)

1 この政令(第一条を除く。)は、平成十三年四月一日から施行する。

附 則 (平一二・七・一四政三八〇) 抄

(施行期日)

1 この政令は、平成十三年四月一日から施行する。

附 則 (平一二・一一・二七政四八六)

この政令は、公布の日から施行する。

附 則 (平一四・三・二七政六七)

この政令は、平成十四年四月一日から施行する。

附 則 (平一四・六・二五政二三六) 抄

この政令は、地方公共団体の一般職の任期付職員の採用に関する法律の施行の日(平成十四年七月一日)から施行する。

附 則 (平一四・六・二八政二四〇)

(施行期日)

1 この政令は、平成十四年七月一日から施行する。

(経過措置)

2 改正後の教育公務員特例法施行令第一条の三の規定は、この政令の施行の日以後に特別免許状の授与を受けた者について適用し、同日前に特別免許状の授与を受けた者については、なお従前の例による。

附 則 (平一四・一〇・二政三〇三) 抄

(施行期日)

第一条 この政令は、平成十五年四月一日から施行する。

(幼稚園等の教諭等に対する研修の特例)

第二条 この政令による改正後の教育公務員特例法施行令第三条第三項第四号並びに第五条第二号及び第五号の規定の適用については、当分の間、指定都市以外の市町村の設置する幼稚園の教諭、助教諭及び講師(以下この条において「教諭等」という。)の任命権者は、当該市町村を包括する都道府県の教育委員会とし、中核市の設置する盲学校、聾学校及び養護学校の幼稚部の教諭等の任命権者は、当該中核市を包括する都道府県の教育委員会とする。

附 則 (平一四・一二・一八政三八五) 抄

(施行期日)

第一条 この政令は、平成十五年四月一日から施行する。


(昭和五十年四月一日文部省令第十二号)

教育公務員特例法施行令第一条の規定に基づき大学院に置かれる研究科の長を定める省令

改正 昭五二文令八・昭五四文令九・昭六〇文令一〇・昭六三文令七・文令三五・平元文令一四・平二文令八・文令二六・平三文令九・文令二〇・文令四三・平四文令一〇・文令一五・文令三四・平五文令一二・平六文令一〇・平七文令九・平八文令七・文令二〇・平九文令一四・平一〇文令九・平一一文令一四・平一二文令二九・平一三文科令六二・文科令七八・平一四文科令二六・文科令四二・平一五文科令二七

教育公務員特例法施行令(昭和二十四年政令第六号)第一条第六号の規定に基づき、教育公務員特例法施行令第一条の規定に基づき大学院に置かれる研究科の長を定める省令を次のように定める。

教育公務員特例法施行令第一条の規定に基づき大学院に置かれる研究科の長を定める省令

目次

本則

附則

教育公務員特例法施行令第一条第六号の大学院に置かれる研究科の長は次に掲げる者とする。

一 北海道大学の大学院の文学研究科長、教育学研究科長、法学研究科長、経済学研究科長、理学研究科長、医学研究科長、歯学研究科長、薬学研究科長、工学研究科長、農学研究科長、獣医学研究科長、水産科学研究科長及び地球環境科学研究科長

二 岩手大学の大学院の連合農学研究科長

三 東北大学の大学院の文学研究科長、教育学研究科長、法学研究科長、経済学研究科長、理学研究科長、医学系研究科長、歯学研究科長、薬学研究科長、工学研究科長、農学研究科長、国際文化研究科長、情報科学研究科長、環境科学研究科長、生命科学研究科長、教育情報学研究部長及び教育情報学教育部長

四 筑波大学の大学院の修士課程長、人文社会科学研究科長、ビジネス科学研究科長、数理物質科学研究科長、システム情報工学研究科長、生命環境科学研究科長、人間総合科学研究科長及び図書館情報メディア研究科長

五 群馬大学の大学院の医学系研究科長

六 千葉大学の大学院の自然科学研究科長、医学研究部長、薬学研究部長及び医学薬学教育部長

七 東京大学の大学院の総合文化研究科長、人文社会系研究科長、教育学研究科長、法学政治学研究科長、経済学研究科長、理学系研究科長、数理科学研究科長、医学系研究科長、薬学系研究科長、工学系研究科長、情報理工学系研究科長、農学生命科学研究科長、新領域創成科学研究科長、情報学研究部長及び学際情報学教育部長

八 東京医科歯科大学の大学院の保健衛生学研究科長、医歯学総合研究科長、疾患生命科学研究部長及び生命情報科学教育部長

九 東京学芸大学の大学院の連合学校教育学研究科長

十 東京農工大学の大学院の生物システム応用科学研究科長及び連合農学研究科長

十一 東京工業大学の大学院の理工学研究科長、生命理工学研究科長、社会理工学研究科長、総合理工学研究科長及び情報理工学研究科長

十二 お茶の水女子大学の大学院の人間文化研究科長

十三 電気通信大学の大学院の情報システム学研究科長

十四 一橋大学の大学院の法学研究科長、社会学研究科長、経済学研究科長、商学研究科長、言語社会研究科長及び国際企業戦略研究科長

十五 横浜国立大学の大学院の国際社会科学研究科長、工学研究部長、環境情報研究部長、工学教育部長及び環境情報教育部長

十六 新潟大学の大学院の自然科学研究科長及び医歯学総合研究科長

十七 金沢大学の大学院の医学系研究科長及び自然科学研究科長

十八 山梨大学の大学院の医学工学総合研究部長及び医学工学総合教育部長

十九 岐阜大学の大学院の連合農学研究科長及び連合獣医学研究科長

二十 名古屋大学の大学院の文学研究科長、教育発達科学研究科長、法学研究科長、経済学研究科長、理学研究科長、多元数理科学研究科長、医学系研究科長、工学研究科長、生命農学研究科長、国際言語文化研究科長、国際開発研究科長、環境学研究科長及び情報科学研究科長

二十一 京都大学の大学院の文学研究科長、教育学研究科長、法学研究科長、経済学研究科長、理学研究科長、医学研究科長、薬学研究科長、工学研究科長、エネルギー科学研究科長、農学研究科長、アジア・アフリカ地域研究研究科長、人間・環境学研究科長、情報学研究科長、生命科学研究科長、地球環境学研究部長及び地球環境学教育部長

二十二 大阪大学の大学院の文学研究科長、人間科学研究科長、法学研究科長、経済学研究科長、理学研究科長、医学系研究科長、歯学研究科長、薬学研究科長、工学研究科長、基礎工学研究科長、国際公共政策研究科長、情報科学研究科長及び生命機能研究科長

二十三 兵庫教育大学の大学院の連合学校教育学研究科長

二十四 神戸大学の大学院の法学研究科長、経済学研究科長、経営学研究科長、医学系研究科長、自然科学研究科長及び国際協力研究科長

二十五 奈良女子大学の大学院の人間文化研究科長

二十六 鳥取大学の大学院の連合農学研究科長

二十七 岡山大学の大学院の自然科学研究科長及び医歯学総合研究科長

二十八 広島大学の大学院の文学研究科長、教育学研究科長、理学研究科長、先端物質科学研究科長、工学研究科長、生物圏科学研究科長、医歯薬学総合研究科長及び国際協力研究科長

二十九 山口大学の大学院の連合獣医学研究科長

三十 愛媛大学の大学院の連合農学研究科長

三十一 九州大学の大学院の人文科学研究部長、比較社会文化研究部長、人間環境学研究部長、法学研究部長、経済学研究部長、言語文化研究部長、理学研究部長、数理学研究部長、医学研究部長、歯学研究部長、薬学研究部長、工学研究部長、システム情報科学研究部長、総合理工学研究部長、農学研究部長、人文科学教育部長、比較社会文化教育部長、人間環境学教育部長、法学教育部長、経済学教育部長、理学教育部長、数理学教育部長、医学系教育部長、歯学教育部長、薬学教育部長、工学教育部長、システム情報科学教育部長、総合理工学教育部長及び生物資源環境科学教育部長

三十二 九州工業大学の大学院の生命体工学研究科長

三十三 長崎大学の大学院の生産科学研究科長及び医歯薬学総合研究科長

三十四 熊本大学の大学院の自然科学研究科長、医学薬学研究部長、医学教育部長及び薬学教育部長

三十五 鹿児島大学の大学院の医歯学総合研究科長及び連合農学研究科長

三十六 北陸先端科学技術大学院大学の大学院の知識科学研究科長、情報科学研究科長及び材料科学研究科長

三十七 奈良先端科学技術大学院大学の大学院の情報科学研究科長、バイオサイエンス研究科長及び物質創成科学研究科長

三十八 総合研究大学院大学の大学院の文化科学研究科長、数物科学研究科長、生命科学研究科長及び先導科学研究科長

附 則

この省令は、公布の日から施行する。

附 則 (昭五二・四・一文令八)

この省令は、公布の日から施行する。

附 則 (昭五四・三・三一文令九)

この省令は、昭和五十四年四月一日から施行する。

附 則 (昭六〇・四・一文令一〇)

この省令は、公布の日から施行する。

附 則 (昭六三・三・三一文令七) 抄

1 この省令は、昭和六十三年四月一日から施行する。

附 則 (昭六三・九・三〇文令三五) 抄

1 この省令は、昭和六十三年十月一日から施行する。

附 則 (平元・三・三一文令一四)

この省令は、平成元年四月一日から施行する。

附 則 (平二・三・三一文令八)

この省令は、平成二年四月一日から施行する。

附 則 (平二・一〇・一文令二六)

この省令は、公布の日から施行する。

附 則 (平三・三・二九文令九)

この省令は、平成三年四月一日から施行する。

附 則 (平三・四・一二文令二〇)

この省令は、公布の日から施行する。

附 則 (平三・一〇・一文令四三)

この省令は、公布の日から施行する。

附 則 (平四・四・一文令一〇)

この省令は、公布の日から施行する。

附 則 (平四・四・一〇文令一五)

この省令は、公布の日から施行する。

附 則 (平四・九・三〇文令三四)

この省令は、平成四年十月一日から施行する。

附 則 (平五・三・三一文令一二)

この省令は、平成五年四月一日から施行する。

附 則 (平六・三・三〇文令一〇)

この省令は、平成六年四月一日から施行する。

附 則 (平七・三・三〇文令九)

この省令は、平成七年四月一日から施行する。

附 則 (平八・三・二八文令七)

この省令は、平成八年四月一日から施行する。

附 則 (平八・五・一一文令二〇)

この省令は、公布の日から施行する。

附 則 (平九・三・三一文令一四)

この省令は、平成九年四月一日から施行する。

附 則 (平一〇・三・三一文令九)

この省令は、平成十年四月一日から施行する。

附 則 (平一一・三・三一文令一四)

この省令は、平成十一年四月一日から施行する。

附 則 (平一二・三・三一文令二九)

この省令は、平成十二年四月一日から施行する。

附 則 (平一三・三・三一文科令六二)

この省令は、平成十三年四月一日から施行する。

附 則 (平一三・一〇・一文科令七八)

この省令は、公布の日から施行する。

附 則 (平一四・四・一文科令二六)

この省令は、公布の日から施行する。

附 則 (平一四・一〇・一文科令四二)

この省令は、公布の日から施行する。

附 則 (平一五・四・一文科令二七)

この省令は、公布の日から施行する。


(昭和五十九年四月二十四日文部省令第三十一号)

教育公務員特例法施行令第十一条第三項の規定に基づく国立教育政策研究所等の長等の選考の手続及び任期等を定める手続に関する省令

改正 昭五九文令三七・昭六三文令二四・文令二六・平元文令三三・平三文令四〇・平四文令二七・平五文令一六・平九文令二二・平一二文令三五・文令五三・平一三文科令二五・平一五文科令二二

教育公務員特例法施行令(昭和二十四年政令第六号)第三条の二の規定に基づき、教育公務員特例法施行令第三条の二の規定に基づく文部省所轄機関等の長等の選考の手続及び任期等を定める手続に関する省令を次のように定める。

教育公務員特例法施行令第十一条第三項の規定に基づく国立教育政策研究所等の長等の選考の手続及び任期等を定める手続に関する省令

(平一二文令五三・平一三文科令二五・平一五文科令二二・改称)

目次

第一条(趣旨)

第二条(選考)

第三条(機関の長の任期)

第四条(機関の研究教育職員の定年)

第五条(機関の研究教育職員の再任用の任期)

附則

別表第一

別表第二

別表第三

別表第四

(趣旨)

第一条 国立教育政策研究所、大学共同利用機関(岡崎国立共同研究機構及び高エネルギー加速器研究機構(以下「研究機構」という。)に置かれる研究所(以下「研究所」という。)を含む。以下同じ。)、大学評価・学位授与機構及び国立学校財務センター(以下「機関」と総称する。)の長並びにその職員のうち専ら研究又は教育に従事する者(以下「研究教育職員」という。)に関する教育公務員特例法施行令(昭和二十四年政令第六号)第十一条において準用する教育公務員特例法(昭和二十四年法律第一号)第四条第一項の選考の手続、同法第八条の任期を定める手続き及び同法第八条の二の定年を定める手続については、この省令の定めるところによる。

(昭五九文令三七・平元文令三三・平三文令四〇・平四文令二七・平五文令一六・平九文令二二・平一二文令三五・平一二文令五三・平一三文科令二五・平一五文科令二二・一部改正)

(選考)

第二条 機関の長の採用の選考は、それぞれの機関ごとに別表第一の第一欄に掲げる機関の区分に応じ、同表第二欄に定める会議又は者が推薦(当該推薦に当たつては、大学共同利用機関(研究所を除く。)、大学評価・学位授与機構及び国立学校財務センターにあつては同表第三欄に定める会議又は者の意見を聴くものとし、研究所にあつては同表第三欄に定める会議の申出に基づいて行うものとする。)をした者について行うものとする。

2 機関の研究教育職員の採用及び昇任の選考は、当該機関の長(研究所の長を除く。)が推薦(当該推薦に当たつては、別表第二の第一欄に掲げる機関の区分に応じ、大学共同利用機関(研究所を除く。)、大学評価・学位授与機構及び国立学校財務センターにあつてはそれぞれの機関ごとに同表第二欄に定める会議の議を経るものとし、研究所にあつてはそれぞれの研究所の長の申出(当該申出に当たつては、同表第二欄に定める会議の議を経るものとする。)に基づいて行うものとする。)をした者について行うものとする。

(平元文令三三・平三文令四〇・平四文令二七・平九文令二二・平一二文令三五・平一三文科令二五・一部改正)

(機関の長の任期)

第三条 機関の長の任期は、当該機関の長(研究所の長を除く。)が申出(当該申出に当たつては、別表第三の第一欄に掲げる機関の区分に応じ、機関(研究所を除く。)にあつてはそれぞれの機関ごとに同表第二欄に定める会議の議を経るものとし、研究所にあつては当該研究所の長の申出(当該申出に当たつては、同表第二欄に定める会議の議を経るものとする。)に基づいて行うものとする。)をしたところを参酌して、機関の長ごとに定めるものとする。

(昭五九文令三七・平九文令二二・平一三文科令二五・一部改正)

(機関の研究教育職員の定年)

第四条 機関の研究教育職員の定年は、当該機関の長(研究所の長を除く。)が申出(当該申出に当たつては、別表第四の第一欄に掲げる機関の区分に応じ、機関(研究所を除く。)にあつてはそれぞれの機関ごとに同表第二欄に定める会議の議を経るものとし、研究所にあつてはそれぞれの研究所の長の申出(当該申出に当たつては、同表第二欄に定める会議の議を経るものとする。)に基づいて行うものとする。)をしたところを参酌して、機関ごとに定めるものとする。

(平三文令四〇・平九文令二二・平一三文科令二五・一部改正)

(機関の研究教育職員の再任用の任期)

第五条 国家公務員法(昭和二十二年法律第百二十号)第八十一条の四第一項又は同法第八十一条の五第一項の規定により機関の研究教育職員を採用する場合の任期は、当該機関の長(研究所の長を除く。)が申出(当該申出に当たつては、別表第四の第一欄に掲げる機関の区分に応じ、機関(研究所を除く。)にあつてはそれぞれの機関ごとに同表第二欄に定める会議の議を経るものとし、研究所にあつてはそれぞれの研究所の長の申出(当該申出に当たつては、同表第二欄に定める会議の議を経るものとする。)に基づいて行うものとする。)をしたところを参酌して、機関ごとに定めるものとする。

2 前項の規定は、教育公務員特例法第八条の二第三項の規定により読み替えられた国家公務員法第八十一条の四第二項に規定する期間を定める場合に準用する。

(平一三文科令二五・追加)

附 則

1 この省令は、公布の日から施行する。

2 次に掲げる省令は、廃止する。

一 教育公務員特例法施行令第三条の二の規定に基づく国立大学共同利用機関の長等の選考の手続に関する省令(昭和五十二年文部省令第十三号)

二 教育公務員特例法施行令第三条の二の規定に基づく大学入試センターの所長等の選考の手続に関する省令(昭和五十二年文部省令第二十二号)

附 則 (昭五九・六・三〇文令三七) 抄

この省令は、昭和五十九年七月一日から施行する。

附 則 (昭六三・五・二五文令二四) 抄

(施行期日)

1 この省令は、公布の日から施行する。

附 則 (平元・六・二八文令三三) 抄

(施行期日)

1 この省令は、公布の日から施行する。

附 則 (平三・六・二八文令四〇)

この省令は、平成三年七月一日から施行する。

附 則 (平四・六・二六文令二七)

この省令は、平成四年七月一日から施行する。

附 則 (平五・四・一文令一六)

この省令は、公布の日から施行する。

附 則 (平九・四・一文令二二)

この省令は、公布の日から施行する。

附 則 (平一二・三・三一文令三五)

この省令は、平成十二年四月一日から施行する。

附 則 (平一二・一〇・三一文令五三) 抄

(施行期日)

第一条 この省令は、内閣法の一部を改正する法律(平成十一年法律第八十八号)の施行の日(平成十三年一月六日)から施行する。

附 則 (平一三・三・三〇文科令二五)

この省令は、平成十三年四月一日から施行する。

附 則 (平一五・四・一文科令二二)

この省令は、平成十五年四月一日から施行する。

別表第一(第二条第一項関係)

(昭五九文令三七・昭六三文令二四・昭六三文令二六・平元文令三三・平三文令四〇・平四文令二七・平五文令一六・平九文令二二・平一二文令三五・平一二文令五三・平一三文科令二五・一部改正)

第一欄 第二欄 第三欄
国立教育政策研究所 文部科学省組織令第九十条第二項に規定する評議員会(以下「国立教育政策研究所評議員会」という。)  
大学共同利用機関(研究機構及び研究所を除く。) 大学共同利用機関組織運営規則(昭和五十二年文部省令第十二号)第四条第一項に規定する評議員会(以下「共同利用機関評議員会」という。) 大学共同利用機関組織運営規則第五条第一項に規定する運営協議員会(以下「共同利用機関運営協議員会」という。)
岡崎国立共同研究機構 共同利用機関評議員会 研究所の長
高エネルギー加速器研究機構 共同利用機関評議員会 共同利用機関運営協議員会
研究所 研究機構の長 研究所の共同利用機関評議員会
大学評価・学位授与機構 大学評価・学位授与機構組織運営規則(平成三年文部省令第三十八号)第五条第一項に規定する評議員会(以下「大学評価・学位授与機構評議員会」という。) 大学評価・学位授与機構組織運営規則第六条第一項に規定する運営委員会(以下「大学評価・学位授与機構運営委員会」という。)
国立学校財務センター 国立学校財務センター組織運営規則(平成四年文部省令第二十六号)第五条第一項に規定する評議員会(以下「財務センター評議員会」という。) 国立学校財務センター組織運営規則第六条第一項に規定する運営委員会(以下「財務センター運営委員会」という。)
備考 この表の研究所の項第三欄に定める会議の申出に当たつては、研究所の共同利用機関運営協議員会の意見を聴くものとする。

別表第二(第二条第二項関係)

(昭六三文令二四・平元文令三三・平三文令四〇・平四文令二七・平九文令二二・平一二文令三五・平一三文科令二五・一部改正)

第一欄 第二欄
大学共同利用機関(研究所を除く。) 共同利用機関運営協議員会
研究所 研究所の共同利用機関運営協議員会
大学評価・学位授与機構 大学評価・学位授与機構運営委員会
国立学校財務センター 財務センター運営委員会

別表第三(第三条関係)

(昭五九文令三七・昭六三文令二四・昭六三文令二六・平元文令三三・平三文令四〇・平四文令二七・平五文令一六・平九文令二二・平一二文令三五・平一二文令五三・平一三文科令二五・一部改正)

第一欄 第二欄
国立教育政策研究所 国立教育政策研究所評議員会
大学共同利用機関(研究所を除く。) 共同利用機関評議員会
研究所 研究所の共同利用機関評議員会
大学評価・学位授与機構 大学評価・学位授与機構評議員会
国立学校財務センター 財務センター評議員会
備考 この表の大学共同利用機関、学位授与機構及び国立学校財務センターの項第二欄に定める会議の議を経るに当たつては、それぞれの機関ごとに共同利用機関運営協議員会(岡崎国立共同研究機構にあつては研究所の長)、学位授与機構運営委員会又は財務センター運営委員会の意見を聴くものとする。

別表第四(第四条関係)

(昭五九文令三七・昭六三文令二四・平元文令三三・平三文令四〇・平四文令二七・平五文令一六・平九文令二二・平一二文令三五・平一二文令五三・平一三文科令二五・一部改正)

第一欄 第二欄
国立教育政策研究所 機関の長及びその職員の中から機関の長が指定する者で構成する会議
大学共同利用機関(研究所を除く。) 共同利用機関運営協議員会
研究所 研究所の共同利用機関運営協議員会
大学評価・学位授与機構 大学評価・学位授与機構運営委員会
国立学校財務センター 財務センター運営委員会

国立学校における授業料その他の費用に関する省令(法人化以前の国立大学の最後の姿⑤)

    
ぎょうせい発行『文部法令要覧 平成16年版』より。条文は平成15年11月4日現在。

 

(昭和三十六年四月一日文部省令第九号)

国立学校における授業料その他の費用に関する省令

改正 昭三六文令一一・昭三七文令一九・文令二四・文令二八・昭三八文令一三・昭四〇文令一九・昭四一文令七・昭四四文令一七・文令一八・昭四七文令一三・昭四九文令二〇・昭五〇文令七・文令三八・昭五一文令一一・昭五二文令九・昭五三文令九・文令二四・昭五四文令七・文令二四・昭五五文令九・文令一一・昭五六文令一五・昭五七文令一五・昭五八文令一四・昭五九文令五・昭六〇文令一三・昭六一文令一六・文令二八・昭六二文令二三・文令二八・昭六三文令一一・文令二〇・文令三九・平元文令五・文令一九・文令二九・平二文令二八・平三文令二三・文令三五・平四文令一一・文令三六・平五文令一三・文令二八・平六文令二三・文令四四・平七文令一一・文令一八・平八文令三五・平九文令二五・平一〇文令一八・文令三七・平一一文令二九・平一二文令四二・文令五三・文令五四・平一三文科令二九・文科令五一・文科令七〇・平一四文科令二七・文科令四四

国立学校設置法(昭和二十四年法律第百五十号)第十三条の規定に基づき、国立の学校における授業料その他の費用に関する省令を次のように定める。

国立学校における授業料その他の費用に関する省令

(平三文令三五・改称)

目次

第一条(趣旨)

第二条(授業料、入学料及び検定料の額)

第三条(授業料の徴収方法)

第四条(入学の時期が徴収の時期後である場合における授業料の額及び徴収方法)

第五条(復学等の場合における授業料の額及び徴収方法)

第六条(学年の中途で卒業等をする場合における授業料の額及び徴収方法)

第七条(退学の場合における授業料の額)

第八条(修業年限等を超えて計画的に教育課程を履修して卒業又は課程を修了することを認められた者に係る授業料及び徴収方法の特例)

第九条(入学料の徴収方法)

第十条(検定料の徴収方法)

第十一条(寄宿料の額及び徴収方法)

第十二条(文部科学大臣の承認を要する費用の額及び徴収方法)

附則

(趣旨)

第一条 国立学校における授業料その他の費用に関しては、他の法令に別段の定めのあるもののほか、この省令の定めるところによる。

(昭五三文令九・平三文令三五・一部改正)

(授業料、入学料及び検定料の額)

第二条 国立学校において徴収する授業料(幼稚園(盲学校、聾学校及び養護学校の幼稚部を含む。)にあつては、保育料。以下同じ。)、入学料(幼稚園にあつては、入園料。以下同じ。)及び検定料の額は、次の表のとおりとする。

区分 授業料 入学料 検定料
学部(夜間において授業を行う学部を除く。) 年額 五二〇、八〇〇円 二八二、〇〇〇円 一七、〇〇〇円
夜間において授業を行う学部 二六〇、四〇〇 一四一、〇〇〇 一〇、〇〇〇
大学院の研究科 五二〇、八〇〇 二八二、〇〇〇 三〇、〇〇〇
大学の専攻科 特殊教育特別専攻科 二六六、四〇〇 五八、四〇〇 一六、五〇〇
その他の専攻科(乗船実習科を含む。) 五二〇、八〇〇 一六九、二〇〇 一八、〇〇〇
大学の別科 音楽別科 五二〇、八〇〇 八四、六〇〇 九、八〇〇
養護教諭特別別科 二六六、四〇〇 五八、四〇〇 八、三〇〇
その他の別科 三七九、二〇〇 八四、六〇〇 九、八〇〇
筑波大学理療科教員養成施設 三六、〇〇〇 一二、〇〇〇 五、〇〇〇
短期大学の学科(専攻科を含む。) 三七九、二〇〇 一六九、二〇〇 一八、〇〇〇
高等専門学校(専攻科を含む。) 二二八、〇〇〇 八四、六〇〇 一六、五〇〇
高等学校(専攻科を含む。)及び中等教育学校の後期課程 一一一、六〇〇 五六、四〇〇 九、八〇〇
盲学校及び聾学校の高等部(専攻科を含む。)並びに養護学校の高等部 四、八〇〇 二、〇〇〇 二、五〇〇
盲学校、聾学校及び養護学校の幼稚部 三、六〇〇 一、二〇〇 ―
幼稚園 七〇、八〇〇 三一、三〇〇 一、六〇〇

2 前項の表の第一欄に掲げる学校等(高等専門学校にあつては専攻科に限り、高等学校(専攻科を含む。)及び中等教育学校の後期課程並びに盲学校及び聾学校の高等部(専攻科を含む。)並びに養護学校の高等部並びに盲学校、聾学校及び養護学校の幼稚部並びに幼稚園を除く。)に在学する者のうち、当該学校等の定めるところにより、当該学校等の修業年限又は標準修業年限を超えて一定の期間にわたり計画的に教育課程を履修して卒業又は課程を修了することを認められた者から徴収する授業料の年額は、当該在学を認められた期間(以下「長期在学期間」という。)に限り、前項の規定にかかわらず、同項に規定する授業料の年額に当該学校等の修業年限又は標準修業年限に相当する年数を乗じて得た額を長期在学期間の年数で除した額(その額に十円未満の端数があるときは、これを切り上げるものとする。)とする。

3 第一項に規定する大学の学部において、出願書類等による選抜(以下この項において「第一段階目の選抜」という。)を行い、その合格者に限り学力検査その他による選抜(以下この項において「第二段階目の選抜」という。)を行う場合の検定料の額については、前項の規定にかかわらず、第一段階目の選抜に係る額は四千円(夜間において授業を行う学部にあつては二千二百円)とし、第二段階目の選抜に係る額は一万三千円(夜間において授業を行う学部にあつては七千八百円)とする。

4 小学校、中学校、中等教育学校の前期課程並びに盲学校、聾学校及び養護学校の小学部及び中学部において、入学を許可するための試験、健康診断、書面その他による選考等を行つた場合に徴収する検定料の額は、次の表のとおりとする。

区分 検定料
小学校 三、三〇〇円
中学校及び中等教育学校の前期課程 五、〇〇〇
盲学校、聾学校及び養護学校の小学部 一、〇〇〇
盲学校、聾学校及び養護学校の中学部 一、五〇〇

5 第一項に規定する高等学校(専攻科を含む。)及び中等教育学校の後期課程並びに盲学校及び聾学校の高等部(専攻科を含む。)並びに養護学校の高等部並びに幼稚園並びに前項に規定する小学校、中学校、中等教育学校の前期課程並びに盲学校、聾学校及び養護学校の小学部及び中学部の入学を許可するための選考等において、抽選による選考等を行い、その合格者に限り試験、健康診断、書面その他による選考等(以下この項において「試験等」という。)を行う場合の検定料の額については、第一項及び前項の規定にかかわらず、抽選による選考等に係る額は、次の表の中欄に掲げるとおりとし、試験等に係る額は、同表の下欄に掲げるとおりとする。

区分 抽選による選考等に係る額 試験等に係る額
高等学校(専攻科を含む。)及び中等教育学校の後期課程 二、四〇〇円 七、四〇〇円
盲学校及び聾学校の高等部(専攻科を含む。)並びに養護学校の高等部 七〇〇 一、八〇〇
幼稚園 七〇〇 九〇〇
小学校 一、一〇〇 二、二〇〇
中学校及び中等教育学校の前期課程 一、三〇〇 三、七〇〇
盲学校、聾学校及び養護学校の小学部 五〇〇 五〇〇
盲学校、聾学校及び養護学校の中学部 六〇〇 九〇〇

6 歯科衛生士学校及び歯科技工士学校において徴収する授業料の額は、年額十四万四百円とし、入学料の額は、六万円とし、検定料の額は、八千円とする。

7 大学の学部の転学、編入学又は再入学に係る検定料の額は、第一項の規定にかかわらず、三万円(夜間において授業を行う学部にあつては一万八千円)とする。

(昭三六文令一一・昭三七文令一九・昭三七文令二四・昭三七文令二八・昭三八文令一三・昭四〇文令一九・昭四一文令七・昭四四文令一七・昭四四文令一八・昭四七文令一三・昭五〇文令七・昭五一文令一一・昭五二文令九・昭五三文令九・昭五四文令七・昭五五文令九・昭五五文令一一・昭五六文令一五・昭五七文令一五・昭五八文令一四・昭五九文令五・昭六〇文令一三・昭六一文令一六・昭六一文令二八・昭六二文令二三・昭六二文令二八・昭六三文令一一・昭六三文令三九・平元文令五・平元文令一九・平元文令二九・平二文令二八・平三文令二三・平三文令三五・平四文令一一・平四文令三六・平五文令二八・平六文令二三・平六文令四四・平七文令一一・平七文令一八・平八文令三五・平九文令二五・平一〇文令一八・平一〇文令三七・平一一文令二九・平一二文令四二・平一二文令五四・平一三文科令二九・平一三文科令五一・平一三文科令七〇・平一四文科令二七・平一四文科令四四・一部改正)

(授業料の徴収方法)

第三条 授業料の徴収は、各年度に係る授業料について、前期及び後期の二期に区分して行うものとし、それぞれの期において徴収する額は、年額の二分の一に相当する額とする。

2 前項の授業料は、前期にあつては四月、後期にあつては十月に徴収するものとする。

3 前二項の規定にかかわらず、学生又は生徒の申出があつたときは、前期に係る授業料を徴収するときに、当該年度の後期に係る授業料を併せて徴収するものとする。

4 入学年度の前期又は前期及び後期に係る授業料については、第一項及び第二項の規定にかかわらず、入学を許可される者の申出があつたときは、入学を許可するときに徴収するものとする。

(昭六一文令二八・平二文令二八・一部改正)

(入学の時期が徴収の時期後である場合における授業料の額及び徴収方法)

第四条 特別の事情により、入学の時期が徴収の時期後である場合に前期又は後期において徴収する授業料の額は、授業料の年額の十二分の一に相当する額(その額に十円未満の端数があるときは、これを切り上げるものとする。)に入学した日の属する月から次の徴収の時期前までの月数を乗じて得た額とし、入学の日の属する月に徴収するものとする。

(平一四文科令二七・一部改正)

(復学等の場合における授業料の額及び徴収方法)

第五条 前期又は後期の中途において復学、転学、編入学又は再入学(以下「復学等」という。)をした者から前期又は後期において徴収する授業料の額は、授業料の年額の十二分の一に相当する額(その額に十円未満の端数があるときは、これを切り上げるものとする。)に復学等の日の属する月から次の徴収の時期前までの月数を乗じて得た額とし、復学等の日の属する月に徴収するものとする。

(平一四文科令二七・一部改正)

(学年の中途で卒業等をする場合における授業料の額及び徴収方法)

第六条 特別の事情により、学年の中途で卒業又は課程を修了する者から徴収する授業料の額は、授業料の年額の十二分の一に相当する額に在学する月数を乗じて得た額とし、当該学年の始めの月に徴収するものとする。ただし、卒業又は課程を修了する月が後期の徴収の時期後であるときは、後期の徴収の時期後の在学期間に係る授業料は、後期の徴収の時期に徴収するものとする。

(平一四文科令二七・一部改正)

(退学の場合における授業料の額)

第七条 後期の徴収の時期前に退学する者から徴収する授業料の額は、授業料の年額の二分の一に相当する額(その額に十円未満の端数があるときは、これを切り上げるものとする。)とする。

(平一四文科令二七・一部改正)

(修業年限等を超えて計画的に教育課程を履修して卒業又は課程を修了することを認められた者に係る授業料及び徴収方法の特例)

第八条 第二条第二項の規定により授業料の年額が定められた者が学年の中途で卒業又は課程を修了する場合に徴収する授業料の額は、同項の規定により定められた授業料の年額の十二分の一に相当する額(その額に十円未満の端数があるときは、これを切り上げるものとする。)に在学する月数を乗じて得た額とし、当該学年の始めの月に徴収するものとする。ただし、卒業又は課程を修了する月が後期の徴収の時期後であるときは、後期の徴収の時期後の在学期間に係る授業料は、後期の徴収の時期に徴収することができるものとする。

2 第二条第二項の規定により授業料の年額が定められた者が長期在学期間を短縮することを認められる場合には、当該短縮後の期間に応じて同項の規定により算出した授業料の年額に当該者が在学した期間の年数(その期間に一年に満たない端数があるときは、これを切り上げるものとする。以下同じ。)を乗じて得た額から当該者が在学した期間(学年の中途にあつては、当該学年の終了までの期間とする。以下同じ。)に納付すべき授業料の総額を控除した額を、長期在学期間の短縮を認めるときに徴収するものとする。ただし、当該短縮後の期間が修業年限又は標準修業年限に相当する期間の場合には、第二条第一項に規定する授業料の年額に当該者が在学した期間の年数を乗じて得た額から当該者が在学した期間に納付すべき授業料の総額を控除した額を徴収するものとする。

(平一四文科令二七・追加)

(入学料の徴収方法)

第九条 入学料は、入学を許可するときに徴収するものとする。

(昭三八文令一三・昭五三文令九・一部改正、平一四文科令二七・旧第八条繰下)

(検定料の徴収方法)

第十条 検定料は、入学、転学、編入学又は再入学の出願(第二条第三項及び第五項に規定する場合を含む。)を受理するときに徴収するものとする。

(平元文令二九・全改、平一三文科令二九・一部改正、平一四文科令二七・旧第九条繰下・一部改正)

(寄宿料の額及び徴収方法)

第十一条 寄宿料の額は、次の表のとおりとする。

区分(収容定員一人当たり又は収容世帯一世帯当たりの建物(共有部分を含む。)の面積) 寄宿料
居室が単身用の場合 十八平方メートル以上二十平方メートル未満 月額 四、三〇〇円
二十平方メートル以上二十五平方メートル未満 四、七〇〇
二十五平方メートル以上 五、九〇〇
居室が世帯用の場合 四十平方メートル以上五十平方メートル未満 九、五〇〇
五十平方メートル以上六十平方メートル未満 一一、九〇〇
六十平方メートル以上 一四、二〇〇

2 前項の規定にかかわらず、昭和三十四年四月一日以後昭和五十年三月三十一日以前に建築された寄宿舎(木造のもの及び昭和四十八年四月一日以後に建築され、又は昭和五十二年五月一日以後に模様替えされた居室一室当たりの収容定員が一人であるものを除く。)にあつては月額七百円とし、木造の寄宿舎及び昭和三十四年三月三十一日以前に建築された寄宿舎にあつては月額四百円とする。

3 前二項の規定にかかわらず、高等専門学校の寄宿舎にあつては居室一室当たりの収容定員が一人であるものは月額八百円とし、その他のものは月額七百円とする。

4 寄宿料は、寄宿舎に入舎した日の属する月から退舎する日の属する月まで毎月その月の分を徴収するものとする。ただし、休業期間中の分は、休業期間前に徴収するものとする。

5 前項の規定にかかわらず、学生又は生徒の申し出又は承諾があつたときは、当該年度内に徴収する寄宿料の額の総額の範囲内で、その申し出又は承諾に係る額を、その際徴収することができるものとする。

(昭三八文令一三・昭四九文令二〇・昭五〇文令七・昭五〇文令三八・昭五一文令一一・昭五二文令九・一部改正、昭五三文令九・旧第九条繰下、昭五三文令二四・旧第十一条繰下、昭五四文令二四・昭五七文令一五・昭六三文令一一・平元文令五・一部改正、平元文令二九・旧第十二条繰上、平三文令三五・平五文令一三・一部改正、平一三文科令二九・旧第十一条繰上、平一四文科令二七・旧第十条繰下・一部改正)

(文部科学大臣の承認を要する費用の額及び徴収方法)

第十二条 この省令に規定するもののほか、診療料、検査料、手数料その他の国立学校における費用に関しては、文部科学大臣の承認を得て、それぞれその国立学校の長(附属学校にあつては、当該大学又は短期大学の学長)が定める。

(昭五三文令九・旧第十条繰下、昭五三文令二四・旧第十二条繰下、平元文令二九・旧第十三条繰上、平三文令三五・平一二文令五三・一部改正、平一三文科令二九・旧第十二条繰上、平一四文科令二七・旧第十一条繰下)

附 則 抄

1 この省令は、公布の日から施行する。

2 国立学校における授業料その他の費用に関する件(昭和二十二年文部省令第十八号)は、廃止する。

4 この省令施行前において、従前の例により行なわれた文部大臣の認可は、この省令により行なわれた承認とみなす。

附 則 (昭三八・四・一文令一三) 抄

1 この省令は、昭和三十八年四月一日から施行する。

附 則 (昭四四・六・一一文令一八) 抄

1 この省令は、公布の日から施行し、改正後の国立学校設置法施行規則の規定及び次項の規定による改正後の国立の学校における授業料その他の費用に関する省令(昭和三十六年文部省令第九号)の規定は、昭和四十四年四月一日から適用する。

附 則 (昭四七・四・一文令一三) 抄

1 この省令は、公布の日から施行する。

2 この省令の施行の際現に在学する者に係る授業料の額は、この省令による改正後の国立の学校における授業料その他の費用に関する省令(以下「新令」という。)第二条第一項の規定にかかわらず、なお従前の例による。

3 この省令の施行の日以後において、転学、編入学又は再入学をした者に係る授業料の額は、新令第二条第一項の規定にかかわらず、当該者の属する年次の在学者に係る額と同額とする。

附 則 (昭四九・五・二九文令二〇)

この省令は、昭和四十九年六月一日から施行する。

附 則 (昭五〇・四・一文令七)

1 この省令は、公布の日から施行する。

2 昭和五十年度の入学、転学、編入学又は再入学に係る検定料の額は、この省令による改正後の国立の学校における授業料その他の費用に関する省令第二条第一項の規定にかかわらず、なお従前の例による。

附 則 (昭五〇・一〇・二五文令三八)

この省令は、公布の日から施行する。

附 則 (昭五一・四・一文令一一)

1 この省令は、公布の日から施行する。

2 昭和五十一年三月三十一日に在学する者に係る授業料の額は、この省令による改正後の国立の学校における授業料その他の費用に関する省令(以下「新令」という。)第二条第一項の規定にかかわらず、なお従前の例による。

3 この省令の施行の日以後において、転学、編入学又は再入学をした者に係る授業料の額は、新令第二条第一項の規定にかかわらず、当該者の属する年次の在学者に係る額と同額とする。

4 昭和五十一年度において入学した者(盲学校若しくは聾学校の高等部(専攻科を含む。)若しくは幼稚部又は養護学校の高等部若しくは幼稚部に入学した者を除く。以下「昭和五十一年度入学者」という。)から徴収する同年度に係る授業料の額は、新令第二条第一項の規定にかかわらず、次の表に定める前期及び後期の額を合わせた額とし、新令第三条第一項の規定にかかわらず、次の表に定める前期又は後期の額をそれぞれの期において徴収するものとする。

区分 前期 後期
学部 一八、〇〇〇円 四八、〇〇〇円
夜間において授業を行う学部(千葉大学工学部特設工学課程を含む。) 一四、四〇〇 二四、〇〇〇
大学院の研究科 一八、〇〇〇 四八、〇〇〇
大学の専攻科 特殊教育特別専攻科 一八、〇〇〇 三六、〇〇〇
その他の専攻科 一八、〇〇〇 四八、〇〇〇
大学の別科 音楽に関する別科 一八、〇〇〇 四八、〇〇〇
養護教諭特別別科 一四、四〇〇 三六、〇〇〇
その他の別科 一四、四〇〇 三六、〇〇〇
養護教諭養成所 一四、四〇〇 三六、〇〇〇
東京教育大学教育学部附属理療科教員養成施設 一四、四〇〇 一八、〇〇〇
短期大学の学科(専攻科を含む。) 一四、四〇〇 三六、〇〇〇
短期大学の夜間において授業を行う学科(専攻科を含む。) 一四、四〇〇 二四、〇〇〇
短期大学の別科 一四、四〇〇 三六、〇〇〇
高等専門学校 九、六〇〇 二一、六〇〇
高等学校の全日制の課程(専攻科を含む。) 四、八〇〇 一二、〇〇〇
幼稚園 三、六〇〇 九、〇〇〇

5 昭和五十一年度入学者について新令第四条の規定を適用する場合においては、昭和五十一年度に限り、同条中「授業料の年額の十二分の一」とあるのは、「前期又は後期において徴収する授業料の額の六分の一」とする。昭和五十一年度入学者が昭和五十一年度において復学した場合において、新令第五条の規定を適用するときにおいても、同様とする。

6 昭和五十一年度において転学、編入学又は再入学をした者の属する年次の在学者が昭和五十一年度入学者である場合においては、当該転学、編入学又は再入学をした者について新令第五条の規定を適用するときは、昭和五十一年度に限り、同条中「授業料の年額の十二分の一」とあるのは、「前期又は後期において徴収する授業料の額の六分の一」とする。

7 第四項又は前項の規定が適用される者について新令第七条の規定を適用する場合においては、昭和五十一年度に限り、同条中「授業料の年額の二分の一に相当する額」とあるのは、「前期において徴収する授業料の額」とする。

8 昭和五十一年度の幼稚園の入園に係る検定料については、新令第二条第一項の規定にかかわらず、なお従前の例による。

附 則 (昭五二・四・一文令九)

1 この省令は、公布の日から施行する。

2 昭和五十二年度における入学を許可される者に係る入学料の額は、この省令による改正後の国立の学校における授業料その他の費用に関する省令(以下「新令」という。)第二条第一項の規定にかかわらず、なお従前の例による。

3 昭和五十二年度の入学、転学、編入学又は再入学に係る検定料の額は、新令第二条の規定にかかわらず、なお従前の例による。

4 この省令の施行の日の属する月の分に係る寄宿料の額は、新令第九条第一項の規定にかかわらず、なお従前の例による。

附 則 (昭五三・四・一文令九)

1 この省令は、公布の日から施行する。

2 昭和五十三年三月三十一日に在学する者に係る授業料の額は、改正後の第二条第一項の規定にかかわらず、なお従前の例による。

3 この省令の施行の日以後において、転学、編入学又は再入学をした者に係る授業料の額は、改正後の第二条第一項の規定にかかわらず、当該者の属する年次の在学者に係る額と同額とする。

4 昭和五十三年度の入学、転学、編入学又は再入学に係る検定料の額は、改正後の第二条第一項の規定にかかわらず、なお従前の例による。

(昭五四文令七・一部改正)

附 則 (昭五三・五・三〇文令二四)

この省令は、公布の日から施行する。

附 則 (昭五四・三・三一文令七) 抄

1 この省令は、昭和五十四年四月一日から施行する。

2 昭和五十四年度の入学、転学、編入学又は再入学に係る検定料の額及び徴収方法は、改正後の第二条、第九条ただし書及び第十一条第一項の規定にかかわらず、なお従前の例による。

附 則 (昭五四・九・二七文令二四)

この省令は、昭和五十四年十月一日から施行する。

附 則 (昭五五・三・三一文令九)

1 この省令は、昭和五十五年四月一日から施行する。

2 国立学校設置法の一部を改正する等の法律(昭和五十五年法律第十四号)附則第二項の規定によりなお存続する国立養護教諭養成所の組織、運営その他当該養護教諭養成所に関し必要な事項については、なお従前の例による。

附 則 (昭五五・四・一文令一一)

1 この省令は、公布の日から施行する。

2 昭和五十五年三月三十一日に在学する者に係る授業料の額は、改正後の第二条第一項の規定にかかわらず、なお従前の例による。

3 この省令の施行の日以後において、転学、編入学又は再入学をした者に係る授業料の額は、改正後の第二条第一項の規定にかかわらず、当該者の属する年次の在学者に係る額と同額とする。

附 則 (昭五六・四・一文令一五)

1 この省令は、公布の日から施行する。

2 昭和五十六年度の入学、転学、編入学又は再入学に係る検定料の額及び徴収方法は、改正後の第二条、第九条ただし書及び第十一条第一項の規定にかかわらず、なお従前の例による。

3 昭和五十六年三月三十一日に看護学校、診療放射線技師学校、臨床検査技師学校、歯科衛生士学校、歯科技工士学校、助産婦学校及び保健婦学校(次項において「看護学校等」という。)に在学する者に係る授業料については、改正後の第二条第三項の規定にかかわらず、なお従前の例による。

4 この省令の施行の日以後において、看護学校等に転学、編入学又は再入学をした者に係る授業料については、改正後の第二条第三項の規定にかかわらず、当該者の属する年次の在学者と同様とする。

附 則 (昭五七・四・一文令一五)

1 この省令は、公布の日から施行する。

2 昭和五十七年三月三十一日に在学する者に係る授業料の額は、この省令による改正後の国立の学校における授業料その他の費用に関する省令(以下「新令」という。)第二条第一項の規定にかかわらず、なお従前の例による。

3 この省令の施行の日以後において、転学、編入学又は再入学をした者に係る授業料の額は、新令第二条第一項の規定にかかわらず、当該者の属する年次の在学者に係る額と同額とする。

附 則 (昭五八・四・一文令一四)

1 この省令は、公布の日から施行する。

2 昭和五十八年三月三十一日に在学する者に係る授業料の額は、この省令による改正後の国立の学校における授業料その他の費用に関する省令(以下「新令」という。)第二条第一項の規定にかかわらず、なお従前の例による。

3 この省令の施行の日以後において、転学、編入学又は再入学をした者に係る授業料の額は、新令第二条第一項の規定にかかわらず、当該者の属する年次の在学者に係る額と同額とする。

4 昭和五十八年度の入学、転学、編入学又は再入学に係る検定料の額及び徴収方法は、新令第二条、第九条ただし書及び第十一条第一項の規定にかかわらず、なお従前の例による。

附 則 (昭五九・三・三一文令五)

1 この省令は、昭和五十九年四月一日から施行する。

2 昭和五十九年三月三十一日に在学する者に係る授業料の額は、この省令による改正後の国立の学校における授業料その他の費用に関する省令(以下「新令」という。)第二条第一項の規定にかかわらず、なお従前の例による。

3 この省令の施行の日以後において、転学、編入学又は再入学をした者に係る授業料の額は、新令第二条第一項の規定にかかわらず、当該者の属する年次の在学者に係る額と同額とする。

4 昭和五十九年度において入学した者(筑波大学理療科教員養成施設、高等学校(専攻科を含む。)、盲学校若しくは聾学校の高等部(専攻科を含む。)若しくは養護学校の高等部、盲学校、聾学校若しくは養護学校の幼稚部又は幼稚園に入学した者を除く。以下「昭和五十九年度入学者」という。)から徴収する同年度に係る授業料の額は、新令第二条第一項の規定にかかわらず、次の表に定める前期及び後期の額を合わせた額とし、新令第三条第一項の規定にかかわらず、同表に定める前期又は後期の額をそれぞれの期において徴収するものとする。

区分 前期 後期
学部(夜間において授業を行う学部を除く。) 一〇八、〇〇〇円 一二六、〇〇〇円
夜間において授業を行う学部 五四、〇〇〇 六三、〇〇〇
大学院の研究科 一〇八、〇〇〇 一二六、〇〇〇
大学の専攻科 特殊教育特別専攻科 六〇、〇〇〇 六六、〇〇〇
その他の専攻科(乗船実習科を含む。) 一〇八、〇〇〇 一二六、〇〇〇
大学の別科 音楽別科 一〇八、〇〇〇 一二六、〇〇〇
養護教諭特別別科 六〇、〇〇〇 六六、〇〇〇
その他の別科 七九、二〇〇 九二、四〇〇
短期大学の学科(夜間において授業を行う学科を除き、専攻科を含む。) 七九、二〇〇 九二、四〇〇
短期大学の夜間において授業を行う学科(専攻科を含む。) 五四、〇〇〇 六三、〇〇〇
高等専門学校 四八、〇〇〇 五五、八〇〇

5 昭和五十九年度入学者について新令第四条の規定を適用する場合においては、昭和五十九年度に限り、同条中「授業料の年額の十二分の一」とあるのは、「前期又は後期において徴収する授業料の額の六分の一」とする。昭和五十九年度入学者が、昭和五十九年度において復学した場合において、新令第五条の規定を適用するときにおいても、同様とする。

6 昭和五十九年度において転学、編入学又は再入学をした者の属する年次の在学者が昭和五十九年度入学者である場合においては、当該転学、編入学又は再入学をした者について新令第五条の規定を適用するときは、昭和五十九年度に限り、同条中「授業料の年額の十二分の一」とあるのは、「前期又は後期において徴収する授業料の額の六分の一」とする。

7 第四項又は前項の規定が適用される者について新令第七条の規定を適用する場合においては、昭和五十九年度に限り、同条中「授業料の年額の二分の一に相当する額」とあるのは、「前期において徴収する授業料の額」とする。

附 則 (昭六〇・四・一文令一三)

1 この省令は、公布の日から施行する。

2 昭和六十年度の入学者に係る入学料の額は、この省令による改正後の国立の学校における授業料その他の費用に関する省令(以下「新令」という。)第二条第一項の規定にかかわらず、なお従前の例による。

3 昭和六十年度の入学、転学、編入学又は再入学に係る検定料の額及び徴収方法は、新令第二条、第九条ただし書及び第十一条第一項の規定にかかわらず、なお従前の例による。

4 昭和六十年三月三十一日に看護学校、診療放射線技師学校、臨床検査技師学校、歯科衛生士学校、歯科技工士学校、助産婦学校及び保健婦学校(次項において「看護学校等」という。)に在学する者に係る授業料の額は、新令第二条第三項の規定にかかわらず、なお従前の例による。

5 この省令の施行の日以後において、看護学校等に転学、編入学又は再入学をした者に係る授業料の額は、新令第二条第三項の規定にかかわらず、当該者の属する年次の在学者に係る額と同額とする。

附 則 (昭六一・四・一文令一六)

1 この省令は、公布の日から施行する。

2 昭和六十一年三月三十一日に在学する者に係る授業料の額は、改正後の第二条第一項の規定にかかわらず、なお従前の例による。

3 この省令の施行の日以後において、転学、編入学又は再入学をした者に係る授業料の額は、改正後の第二条第一項の規定にかかわらず、当該者の属する年次の在学者に係る額と同額とする。

附 則 (昭六一・五・一文令二八)

1 この省令は、公布の日から施行する。

2 昭和六十一年三月三十一日に在学する者及び昭和六十一年度入学者に係る授業料の額は、改正後の第二条第一項の規定にかかわらず、なお従前の例による。

3 この省令の施行の日以後において、転学、編入学又は再入学をする者に係る授業料の額は、改正後の第二条第一項の規定にかかわらず、当該者の属する年次の在学者に係る額と同額とする。

附 則 (昭六二・六・二六文令二三)

1 この省令は、公布の日から施行する。

2 昭和六十二年度の入学者に係る入学料の額は、改正後の第二条第一項の規定にかかわらず、なお従前の例による。

3 昭和六十二年度の入学、転学、編入学又は再入学に係る検定料の額は、改正後の第二条の規定にかかわらず、なお従前の例による。

附 則 (昭六二・九・一四文令二八)

この省令は、公布の日から施行する。

附 則 (昭六三・四・一文令一一)

1 この省令は、公布の日から施行する。

2 昭和六十三年三月三十一日に看護学校、診療放射線技師学校、臨床検査技師学校、歯科衛生士学校、歯科技工士学校、助産婦学校及び保健婦学校(以下「看護学校等」という。)に在学する者に係る授業料の額は、改正後の国立の学校における授業料その他の費用に関する省令(以下「新令」という。)第二条第五項の規定にかかわらず、なお従前の例による。

3 この省令の施行の日以後において、看護学校等に転学、編入学又は再入学をした者に係る授業料の額は、新令第二条第五項の規定にかかわらず、当該者の属する年次の在学者に係る額と同額とする。

(昭六三文令二〇・一部改正)

4 昭和六十三年度において看護学校等に入学した者(以下「昭和六十三年度入学者」という。)から徴収する同年度に係る授業料の額は、新令第二条第五項の規定にかかわらず、四万二千円とし、新令第三条第一項の規定にかかわらず、前期において徴収する額は一万八千円、後期において徴収する額は二万四千円とする。

(昭六三文令二〇・追加)

5 昭和六十三年度入学者について新令第四条の規定を適用する場合においては、昭和六十三年度に限り、同条中「授業料の年額の十二分の一」とあるのは、「前期又は後期において徴収する授業料の額の六分の一」とする。昭和六十三年度入学者が昭和六十三年度において復学した場合において、新令第五条の規定を適用するときにおいても、同様とする。

(昭六三文令二〇・追加)

6 昭和六十三年度において転学、編入学又は再入学をした者の属する年次の在学者が昭和六十三年度入学者である場合においては、当該転学、編入学又は再入学をした者について新令第五条の規定を適用するときは、昭和六十三年度に限り、同条中「授業料の年額の十二分の一」とあるのは、「前期又は後期において徴収する授業料の額の六分の一」とする。

(昭六三文令二〇・追加)

7 第四項又は前項の規定が適用される者について新令第七条の規定を適用する場合においては、昭和六十三年度に限り、同条中「授業料の年額の二分の一に相当する額」とあるのは、「前期において徴収する授業料の額」とする。

(昭六三文令二〇・追加)

附 則 (昭六三・四・二二文令二〇)

この省令は、公布の日から施行し、改正後の国立の学校における授業料その他の費用に関する省令の一部を改正する省令(昭和六十三年文部省令第十一号)の規定は、昭和六十三年四月一日から適用する。

附 則 (昭六三・一二・一文令三九)

1 この省令は、公布の日から施行する。

2 昭和六十三年三月三十一日に在学する者及び昭和六十三年度入学者に係る授業料の額は、改正後の第二条第一項の規定にかかわらず、なお従前の例による。

3 この省令の施行の日以後において、転学、編入学又は再入学をする者に係る授業料の額は、改正後の第二条第一項の規定にかかわらず、当該者の属する年次の在学者に係る額と同額とする。

附 則 (平元・三・二八文令五)

この省令は、平成元年四月一日から施行する。

附 則 (平元・四・一文令一九)

1 この省令は、公布の日から施行する。

2 平成元年三月三十一日に在学する者に係る授業料の額は、改正後の国立の学校における授業料その他の費用に関する省令(以下「新令」という。)第二条第一項及び第五項の規定にかかわらず、なお従前の例による。

3 この省令の施行の日以後において、転学、編入学又は再入学をした者に係る授業料の額は、新令第二条第一項及び第五項の規定にかかわらず、当該者の属する年次の在学者に係る額と同額とする。

4 平成元年度において入学した者(筑波大学理療科教員養成施設、盲学校若しくは聾学校の高等部(専攻科を含む。)又は養護学校の高等部、盲学校、聾学校若しくは養護学校の幼稚部に入学した者を除く。以下「平成元年度入学者」という。)のうち看護学校、診療放射線技師学校、臨床検査技師学校、歯科衛生士学校、歯科技工士学校、助産婦学校及び保健婦学校(次項において「看護学校等」という。)に入学した者以外のものから徴収する同年度に係る授業料の額は、新令第二条第一項の規定にかかわらず、次の表に定める前期及び後期の額を合わせた額とし、新令第三条第一項の規定にかかわらず、同表に定める前期又は後期の額をそれぞれの期において徴収するものとする。

区分 前期 後期
学部(夜間において授業を行う学部を除く。) 一六八、〇〇〇円 一六九、八〇〇円
夜間において授業を行う学部 八四、〇〇〇 八四、九〇〇
大学院の研究科 一六八、〇〇〇 一六九、八〇〇
大学の専攻科 特殊教育特別専攻科 八七、〇〇〇 八七、九〇〇
その他の専攻科(乗船実習科を含む。) 一六八、〇〇〇 一六九、八〇〇
大学の別科 音楽別科 一六八、〇〇〇 一六九、八〇〇
養護教諭特別別科 八七、〇〇〇 八七、九〇〇
その他の別科 一二三、〇〇〇 一二四、二〇〇
短期大学の学科(夜間において授業を行う学科を除き、専攻科を含む。) 一二三、〇〇〇 一二四、二〇〇
短期大学の夜間において授業を行う学科(専攻科を含む。) 八四、〇〇〇 八四、九〇〇
高等専門学校 七四、四〇〇 七五、〇〇〇
高等学校(専攻科を含む。) 四一、四〇〇 四四、四〇〇
幼稚園 二六、四〇〇 二八、二〇〇

5 平成元年度において看護学校等に入学した者から徴収する同年度に係る授業料の額は、新令第二条第五項の規定にかかわらず、四万八千二百四十円とし、新令第三条第一項の規定にかかわらず、前期において徴収する額は二万四千円、後期において徴収する額は二万四千二百四十円とする。

6 平成元年度入学者について新令第四条の規定を適用する場合においては、平成元年度に限り、同条中「授業料の年額の十二分の一」とあるのは、「前期又は後期において徴収する授業料の額の六分の一」とする。平成元年度入学者が平成元年度において復学した場合において、新令第五条の規定を適用するときにおいても、同様とする。

7 平成元年度において転学、編入学又は再入学をした者の属する年次の在学者が平成元年度入学者である場合においては、当該転学、編入学又は再入学をした者について新令第五条の規定を適用するときは、平成元年度に限り、同条中「授業料の年額の十二分の一」とあるのは、「前期又は後期において徴収する授業料の額の六分の一」とする。

8 第四項、第五項又は前項の規定が適用される者について新令第七条の規定を適用する場合においては、平成元年度に限り、同条中「授業料の年額の二分の一に相当する額」とあるのは、「前期において徴収する授業料の額」とする。

附 則 (平元・六・五文令二九)

1 この省令は、公布の日から施行する。

2 平成元年度の入学者に係る入学料の額は、改正後の第二条第一項の規定にかかわらず、なお従前の例による。

3 平成元年度の入学、転学、編入学又は再入学に係る検定料の額は、改正後の第二条の規定にかかわらず、なお従前の例による。

附 則 (平二・一一・一文令二八)

1 この省令は、公布の日から施行する。

2 平成二年三月三十一日に在学する者及び平成二年度入学者に係る授業料の額は、改正後の第二条第一項の規定にかかわらず、なお従前の例による。

3 この省令の施行の日以後において、転学、編入学又は再入学をする者に係る授業料の額は、改正後の第二条第一項の規定にかかわらず、当該者の属する年次の在学者に係る額と同額とする。

附 則 (平三・六・一文令二三)

1 この省令は、公布の日から施行する。

2 平成三年度の入学、転学、編入学又は再入学に係る検定料の額は、改正後の第二条の規定にかかわらず、なお従前の例による。

附 則 (平三・六・二〇文令三五) 抄

1 この省令は、平成三年十月一日から施行する。ただし、題名の改正規定、第一条の改正規定、第二条第一項の改正規定中「国立の学校」を「国立学校」に改める部分、第十二条の改正規定及び附則第三項の規定は、平成三年七月一日から施行する。

2 平成三年十月一日以後において平成三年度の入学者の入学を許可するときに徴収する入学料の額は、改正後の第二条第一項の規定にかかわらず、次の表のとおりとする。

区分 入学料
学部(夜間において授業を行う学部を除く。) 二〇〇、〇〇〇円
夜間において授業を行う学部 一〇〇、〇〇〇
大学院の研究科 二〇〇、〇〇〇
大学の専攻科 特殊教育特別専攻科 四二、〇〇〇
その他の専攻科(乗船実習科を含む。) 一一〇、〇〇〇
大学の別科 音楽別科 六〇、〇〇〇
養護教諭特別別科 四二、〇〇〇
その他の別科 六〇、〇〇〇
筑波大学理療科教員養成施設 一二、〇〇〇
短期大学の学科(夜間において授業を行う学科を除き、専攻科を含む。) 一二〇、〇〇〇
短期大学の夜間において授業を行う学科(専攻科を含む。) 一〇〇、〇〇〇
高等専門学校 六〇、〇〇〇
高等学校(専攻科を含む。) 四〇、〇〇〇
盲学校及び聾学校の高等部(専攻科を含む。)並びに養護学校の高等部 二、〇〇〇
盲学校、聾学校及び養護学校の幼稚部 一、二〇〇
幼稚園 二三、〇〇〇

附 則 (平四・四・一文令一一)

1 この省令は、公布の日から施行する。

2 平成四年三月三十一日に高等学校(専攻科を含む。以下同じ。)若しくは幼稚園又は看護学校、診療放射線技師学校、歯科衛生士学校、歯科技工士学校若しくは助産婦学校(以下「看護学校等」という。)に在学する者に係る授業料の額は、改正後の第二条第一項及び第六項の規定にかかわらず、なお従前の例による。

3 この省令の施行の日以後において、高等学校、幼稚園又は看護学校等に転学、編入学又は再入学をした者に係る授業料の額は、改正後の第二条第一項及び第六項の規定にかかわらず、当該者の属する年次の在学者に係る額と同額とする。

4 平成四年度において高等学校又は幼稚園に入学した者(前項の規定が適用される者のうち、当該者の属する年次の在学者が平成四年度に入学した者である場合を含む。)から徴収する同年度に係る授業料の額は、改正後の第二条第一項の規定にかかわらず、次の表に定める前期及び後期の額を合わせた額とし、第三条第一項の規定にかかわらず、同表に定める前期又は後期の額をそれぞれの期において徴収するものとする。

区分 前期 後期
高等学校 四四、四〇〇円 四九、二〇〇円
幼稚園 二八、二〇〇 三一、二〇〇

5 平成四年度において看護学校等に入学した者(第三項の規定が適用される者のうち、当該者の属する年次の在学者が平成四年度に入学した者である場合を含む。)から徴収する同年度に係る授業料の額は、改正後の第二条第六項の規定にかかわらず、五万四千二百四十円とし、第三条第一項の規定にかかわらず、前期において徴収する額は二万四千二百四十円、後期において徴収する額は三万円とする。

6 平成四年度において高等学校、幼稚園又は看護学校等に入学した者(以下「平成四年度入学者」という。)について第四条の規定を適用する場合においては、平成四年度に限り、同条中「授業料の年額の十二分の一」とあるのは、「前期又は後期において徴収する授業料の額の六分の一」とする。平成四年度入学者が平成四年度において復学した場合において、第五条の規定を適用するときにおいても、同様とする。

7 平成四年度において高等学校、幼稚園又は看護学校等に転学、編入学又は再入学をした者の属する年次の在学者が平成四年度入学者である場合においては、当該転学、編入学又は再入学をした者について第五条の規定を適用するときは、平成四年度に限り、同条中「授業料の年額の十二分の一」とあるのは、「前期又は後期において徴収する授業料の額の六分の一」とする。

8 第四項、第五項又は前項の規定が適用される者について第七条の規定を適用する場合においては、平成四年度に限り、同条中「授業料の年額の二分の一に相当する額」とあるのは、「前期において徴収する授業料の額」とする。

附 則 (平四・一一・一二文令三六)

1 この省令は、公布の日から施行する。

2 平成四年三月三十一日に在学する者及び平成四年度入学者に係る授業料の額は、改正後の第二条第一項の規定にかかわらず、なお従前の例による。

3 この省令の施行の日以後において、転学、編入学又は再入学をする者に係る授業料の額は、改正後の第二条第一項の規定にかかわらず、当該者の属する年次の在学者に係る額と同額とする。

附 則 (平五・四・一文令一三)

この省令は、平成五年四月一日から施行する。

附 則 (平五・六・一文令二八)

1 この省令は、公布の日から施行する。

2 平成五年度の入学者に係る入学料の額は、改正後の第二条第一項の規定にかかわらず、なお従前の例による。

3 平成五年度の入学、転学、編入学又は再入学に係る検定料の額は、改正後の第二条の規定にかかわらず、なお従前の例による。

附 則 (平六・六・二四文令二三)

1 この省令は、公布の日から施行し、改正後の第二条第六項に定める入学料の額については、平成七年度に入学する者から適用する。

2 平成六年度において看護学校、診療放射線技師学校、歯科衛生士学校、歯科技工士学校及び助産婦学校に入学、転学、編入学又は再入学をする者に係る検定料の額は、改正後の第二条第六項の規定にかかわらず、なお従前の例による。

附 則 (平六・一一・一文令四四)

1 この省令は、公布の日から施行する。

2 平成六年三月三十一日に在学する者及び平成六年度入学者に係る授業料の額は、改正後の第二条第一項の規定にかかわらず、なお従前の例による。

3 この省令の施行の日以後において、転学、編入学又は再入学をする者に係る授業料の額は、改正後の第二条第一項の規定にかかわらず、当該者の属する年次の在学者に係る額と同額とする。

附 則 (平七・三・三一文令一一)

1 この省令は、平成七年四月一日から施行する。

2 平成七年三月三十一日に在学する者に係る授業料の額は、改正後の第二条第一項及び第六項の規定にかかわらず、なお従前の例による。

3 この省令の施行の日以後において、転学、編入学又は再入学をした者に係る授業料の額は、改正後の第二条第一項及び第六項の規定にかかわらず、当該者の属する年次の在学者に係る額と同額とする。

附 則 (平七・六・一文令一八)

1 この省令は、公布の日から施行する。

2 平成七年度の入学者に係る入学料の額は、改正後の第二条第一項の規定にかかわらず、なお従前の例による。

3 平成七年度の入学、転学、編入学又は再入学に係る検定料の額は、改正後の第二条の規定にかかわらず、なお従前の例による。

附 則 (平八・一一・一文令三五)

1 この省令は、公布の日から施行する。

2 平成八年三月三十一日に在学する者及び平成八年度入学者に係る授業料の額は、改正後の第二条第一項の規定にかかわらず、なお従前の例による。

3 この省令の施行の日以後において、転学、編入学又は再入学をする者に係る授業料の額は、改正後の第二条第一項の規定にかかわらず、当該者の属する年次の在学者に係る額と同額とする。

附 則 (平九・六・二文令二五)

1 この省令は、公布の日から施行する。

2 平成九年度の入学者に係る入学料の額は、改正後の第二条第一項の規定にかかわらず、なお従前の例による。

3 平成九年度の入学、転学、編入学又は再入学に係る検定料の額は、改正後の第二条の規定にかかわらず、なお従前の例による。

附 則 (平一〇・四・一文令一八)

1 この省令は、公布の日から施行する。

2 平成十年三月三十一日に高等学校(専攻科を含む。以下同じ。)若しくは幼稚園又は看護学校、診療放射線技師学校、歯科衛生士学校、歯科技工士学校若しくは助産婦学校(以下「看護学校等」という。)に在学する者に係る授業料の額は、改正後の第二条第一項及び第六項の規定にかかわらず、なお従前の例による。

3 この省令の施行の日以後において、高等学校、幼稚園又は看護学校等に転学、編入学又は再入学をした者に係る授業料の額は、改正後の第二条第一項及び第六項の規定にかかわらず、当該者の属する年次の在学者に係る額と同額とする。

4 平成十年度において高等学校又は幼稚園に入学した者(前項の規定が適用される者のうち、当該者の属する年次の在学者が平成十年度に入学した者である場合を含む。)から徴収する同年度に係る授業料の額は、改正後の第二条第一項の規定にかかわらず、次の表に定める前期及び後期の額を合わせた額とし、第三条第一項の規定にかかわらず、同表に定める前期又は後期の額をそれぞれの期において徴収するものとする。

区分 前期 後期
高等学校 五二、二〇〇円 五四、〇〇〇円
幼稚園 三三、〇〇〇 三四、二〇〇

5 平成十年度において看護学校等に入学した者(第三項の規定が適用される者のうち、当該者の属する年次の在学者が平成十年度に入学した者である場合を含む。)から徴収する同年度に係る授業料の額は、改正後の第二条第六項の規定にかかわらず、七万八千円とし、第三条第一項の規定にかかわらず、前期において徴収する額は三万六千円、後期において徴収する額は四万二千円とする。

6 平成十年度において高等学校、幼稚園又は看護学校等に入学した者(以下「平成十年度入学者」という。)について第四条の規定を適用する場合においては、平成十年度に限り、同条中「授業料の年額の十二分の一」とあるのは、「前期又は後期において徴収する授業料の額の六分の一」とする。平成十年度入学者が平成十年度において復学した場合において、第五条の規定を適用するときにおいても、同様とする。

7 平成十年度において高等学校、幼稚園又は看護学校等に転学、編入学又は再入学をした者の属する年次の在学者が平成十年度入学者である場合においては、当該転学、編入学又は再入学をした者について第五条の規定を適用するときは、平成十年度に限り、同条中「授業料の年額の十二分の一」とあるのは、「前期又は後期において徴収する授業料の額の六分の一」とする。

8 第四項又は第五項の規定が適用される者について第七条の規定を適用する場合においては、平成十年度に限り、同条中「授業料の年額の二分の一に相当する額」とあるのは、「前期において徴収する授業料の額」とする。

附 則 (平一〇・一一・二文令三七)

1 この省令は、公布の日から施行する。

2 平成十年三月三十一日に在学する者及び平成十年度入学者に係る授業料の額は、改正後の第二条第一項の規定にかかわらず、なお従前の例による。

3 この省令の施行の日以後において、転学、編入学又は再入学をする者に係る授業料の額は、改正後の第二条第一項の規定にかかわらず、当該者の属する年次の在学者に係る額と同額とする。

附 則 (平一一・六・一文令二九)

1 この省令は、公布の日から施行する。

2 平成十一年度の入学者に係る入学料の額は、改正後の第二条第一項及び第六項の規定にかかわらず、なお従前の例による。

附 則 (平一二・三・三一文令四二)

この省令は、公布の日から施行する。

附 則 (平一二・一〇・三一文令五三) 抄

(施行期日)

第一条 この省令は、内閣法の一部を改正する法律(平成十一年法律第八十八号)の施行の日(平成十三年一月六日)から施行する。

附 則 (平一二・一一・一文令五四)

1 この省令は、公布の日から施行する。

2 平成十一年三月三十一日に在学する者に係る授業料の額並びに平成十一年度入学者及び平成十二年度入学者に係る平成十二年度の授業料の額は、改正後の第二条第一項及び第六項の規定にかかわらず、なお従前の例による。

3 この省令の施行の日以後において、転学、編入学又は再入学をする者に係る授業料の額は、改正後の第二条第一項及び第六項の規定にかかわらず、当該者の属する年次の在学者に係る額と同額とする。

4 平成十二年度において看護学校、診療放射線技師学校、歯科衛生士学校、歯科技工士学校及び助産婦学校に入学、転学、編入学又は再入学をする者に係る入学料の額は、改正後の第二条第六項の規定にかかわらず、なお従前の例による。

附 則 (平一三・三・三〇文科令二九) 抄

(施行期日)

第一条 この省令は、公布の日から施行する。

附 則 (平一三・三・三〇文科令五一)

1 この省令は、平成十三年四月一日から施行する。

2 平成十三年三月三十一日に在学する者に係る授業料の額は、改正後の第二条第一項の規定にかかわらず、なお従前の例による。

3 この省令の施行の日以後において、転学、編入学又は再入学をした者に係る授業料の額は、改正後の第二条第一項の規定にかかわらず、当該者の属する年次の在学者に係る額と同額とする。

附 則 (平一三・六・一文科令七〇)

1 この省令は、公布の日から施行する。

2 平成十三年度の入学者に係る入学料の額は、改正後の第二条第一項及び第五項の規定にかかわらず、なお従前の例による。

3 平成十一年三月三十一日に看護学校、診療放射線技師学校、歯科衛生士学校、歯科技工士学校及び助産婦学校(以下「看護学校等」という。)に在学する者に係る授業料の額並びに平成十一年度以降の年度において看護学校等に入学した者に係る平成十三年度の授業料の額については、改正後の第二条第五項の規定にかかわらず、なお従前の例による。

4 この省令の施行の日以後において、看護学校等に転学、編入学又は再入学をした者に係る授業料の額は、改正後の第二条第五項の規定にかかわらず、当該者の属する年次の在学者に係る額と同額とする。

附 則 (平一四・四・一文科令二七)

この省令は、公布の日から施行する。

附 則 (平一四・一一・一文科令四四)

1 この省令は、公布の日から施行する。

2 平成十一年三月三十一日に在学する者に係る授業料の額及び平成十一年度以降の年度において入学した者に係る平成十四年度の授業料の額は、改正後の第二条第一項及び第六項の規定にかかわらず、なお従前の例による。

3 この省令の施行の日以後において、転学、編入学又は再入学をした者に係る授業料の額は、改正後の第二条第一項及び第六項の規定にかかわらず、当該者の属する年次の在学者に係る額と同額とする。

4 平成十四年度において歯科衛生士学校及び歯科技工士学校に入学、転学、編入学又は再入学をした者に係る入学料の額は、改正後の第二条第六項の規定にかかわらず、なお従前の例による。